8月13日(木)北上次郎bot

 翻訳ミステリー大賞シンジケートというWEBサイトがある。翻訳家の方々が、翻訳ミステリー大賞を始めたとき、同時に立ち上げたサイトである。たくさんのコンテンツがあって、私は「今月の七福神」という企画などに協力している。だから時々,このサイトを覗くのだが、先日、越前敏弥さんが「北上次郎botというのを見つけました」と書いているのが目にとまった。なんだその「北上次郎bot」って。

 で、さっそくそこをクリックしてみると、北上次郎がこれまでに書いた書評やら対談などから、小説についてさまざまな評価やつぶやきを引用している。これがまた最近のものばかりではないのだ。ものすごく古いものがある。私が忘れているものも少なくない。

 問題は、これがはたしてなんの役にたつのか、ということだ。面白いかなあ。いや、誤解されては困るので急いで書いておくが、私は全然かまわない。それよりもこの方がこうして引用するということは、北上次郎の書評などを読まなければならないわけで、そんな時間を使って申し訳ないと思うのである。北上次郎の古い書評を読むよりは新刊を読んでいたほうがいいぞ。

 私はよくわからないのだが、どうやらこれはツイッターのようだ。だから、フォロアー数が明記されていて、数日前は「4」だったが(4人しかみてないの? よく知らないけど)、昨夜覗いたら「23」になっていた。

 そうだ、一つだけ書いておく。これまでに書いてきた書評のなかで、自分でも気にいったフレーズがないではない。覚えているものもあったりするのだ。ところが、この「北上次郎bot」をやっている方は、当然ながらご自分の好みがあるので、その方の趣味にあったものが引用されている。だから、私からしてみれば、このくだりのどこがいいのだろうと首をひねる箇所がないではない。傲慢な言い方を許してもらえるならば、もっといい箇所があるぜ、といいたくなるのだ。しかしまあ、それは仕方ないか。

 これまでの履歴を見ると、どうやら1カ月ほど前にはじまったようで、いつまで続くのかわからないが、たぶんそんなに続くとは思われないので、いまのうちに覗いてみることをおすすめしたい。いや、フォロワー数が増えているのを見て、ほんの少しですが嬉しかったのです。えっ、おれ、嬉しいのかよと、ちょっと驚いている。