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7月29日(月)

  • アーモンド
  • 『アーモンド』
    ソン・ウォンピョン,矢島暁子
    祥伝社
    1,760円(税込)
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 通勤読書は『アーモンド』ソン・ウォンピョン(祥伝社)。失感情症の少年とその逆に感情を爆発している少年の友情小説。中・高生の夏休みの読書にぴったりか。

 早出して、金曜日に『着せ替えの手帖(仮)』の口絵ページ撮影のための特設スタジオと化した職場の原状回復に勤しむ。

 午前中はデスクワーク。北上次郎『書評稼業四十年』のイベントを企画し、「本の雑誌」10月号掲載の対談をまとめる。

 昼にお赤飯のおにぎりとサラダを食して外回り。梅雨明け宣言とともに猛暑始まる。34度の中、アスファルトの上を歩き、額に汗流れ落ちつつ、本屋さんへ営業活動。

 明日には48歳になるのだけれど、思い起こせば22歳の夏にこの仕事に就いて以来、2毎夏の猛暑、激暑、酷暑を25回乗り越えてきたのだから、きっと26回目のこの夏も乗り越えられるはず。

 定時で上がり、帰宅するも、妻は仕事、娘はアルバイト、息子は塾で誰もおらず、風呂に入ったのち、しばしクーラーの下にひっくりかえる。放心ならびに放熱。

 就寝読書は『店長がバカすぎて』早見和真(角川春樹事務所)。

7月7日(日)

  • ジェインズヴィルの悲劇: ゼネラルモーターズ倒産と企業城下町の崩壊
  • 『ジェインズヴィルの悲劇: ゼネラルモーターズ倒産と企業城下町の崩壊』
    エイミー・ゴールドスタイン,松田 和也
    創元社
    2,640円(税込)
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 午前中、サッカーへ。グラウンドへ向かう道すがら娘をアルバイト先まで送る。サッカーはそれなりに調子よかったものの、対戦チームにいた高校生に思い切り振り切られゴールを決められてしまった。高校生、通っている神経回路が何倍も多い感じで、きびきびと思いもしない動きをしている。

 昼に帰宅すると部活が中止になった息子が、DAZNで昨日のレッズ戦を見ている。妻が仕事の勉強会で不在のため羽を伸ばしているようだ。シャワーを浴び、カレーうどんを作って食す。

 ぼうっとしていると寝てしまいそうなので、改めて車を走らせ、本屋さんへ。昨日、朝日新聞の書評欄で紹介されてた『ジェインズヴィルの悲劇』エイミー・ゴールドスタイン(創元社)を買い求む。

 帰宅するとネットで注文しておいたアラン・シリトーの『ウィリアム・ポスターズンの死』(集英社文庫)と『燃える樹』(集英社)が届いていた。今日はいい日だ。

 夜、娘をアルバイト先に迎えにいく。

 留学費用を稼いでいるわけだが、子どもがお金を稼ぐようになるというはなんだか不思議だ。家族という木の幹が太くなったような気がする。私の父親や母親も私が働き出したときこんな風に感じたのだろうか。

7月6日(土)

 朝7時、雨が降りそうで降らないなかランニング。12キロ。久しぶりに息が切れるような心拍を上げるラン。

 午前中読書。来週搬入の「本の雑誌」8月号で北上次郎さんが紹介している梶よう子『とむらい屋颯太』(徳間書店)読了。気軽に連作短編ね、なんて読み進んでいたら、最後の章で涙あふれて号泣。

 とむらい屋というのは江戸時代に葬儀を取り仕切る業者なのだが、世の中、死を不浄のものだと思う人も多いわけで、この本の主人公たちも基本的には見下されたり蔑まれたりしてるのだけれど、誇りを持って人の死と、だからこその生と向き合っており、胸が熱くなる場面が多い。登場人物もみな魅力的なので、是非ともシリーズ化して欲しい。今村翔吾『羽州ぼろ鳶組』シリーズみたくなるんじゃなかろうか。

 午後、埼玉スタジアムへ。ベガルタ仙台戦。出足鋭く、セカンドボールをことごとく拾い、浦和のエース興梠慎三のすっかり外したかに見えたループシュートで勝利す。ジレ姿の大槻監督がかっこよすぎる。どうにか雨の持ちこたえた埼玉スタジアムより鼻歌交じりに帰宅。

7月5日(金)

 ジェームズ・ブラッドワース『アマゾンの倉庫で絶望し、ウーバーの車で発狂した』(光文社)で記されていたアラン・シリトー『土曜の夜と日曜の朝』(新潮文庫)が、わがオールタイムベストに入るくらいよくて身悶えする。『トレインスポッティング』の原点はこれだったのか。

 こういう仕事や衣食住そして欲望や挫折など、すなわち生きるということがしっかり描かれた小説が大好きなのだ。アラン・シリトーの著作リストを作り、ネットで古本屋さんに注文する。

 7月の新刊、北上次郎『書評稼業四十年』を入稿。いい本に仕上がったのではなかろうか。

 営業先で心配事を伺う。私の一言で解決するようなこともでなく、またそのような意味ある言葉をはけるわけでもないので、とりあえず甘いものを渡す。

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