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    <title>帰ってきた炎の営業日誌</title>
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    <title>9月1日（水）</title>
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    <published>2010-09-02T02:35:48Z</published>
    <updated>2010-09-02T02:41:42Z</updated>

    <summary>　相変わらず『キムラ弁護士、小説と闘う』の注文が止まらない。　『ひとつ目女』以来...</summary>
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        <name>本の雑誌社</name>
        
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        <![CDATA[　相変わらず『キムラ弁護士、小説と闘う』の注文が止まらない。<br /><br />　『ひとつ目女』以来の椎名さんの新作SF『チベットのラッパ犬』（文藝春秋）を読み始める。冒頭から「知り球」やら「人造スルべ肉」だの異世界辺境感たっぷりのシーナワールド全開で、仕事をサボって読み進めたいところ。上司の本を読んで仕事をサボった場合、私は怒られるのだろうか。<br /><br />　元・助っ人アルバイトの横溝青年から電話。<br />「炎の営業日誌１０周年おめでとうございます！　僕がちょうど今年就職して１０年なんで、ちょうど僕が卒業する年に書き出したんですね。それをずーっと続けているなんてすごいですよ」<br /><br />　そう言われてみると本当に長い時間書き続けてきたんだなあと実感がわく。<br /><br />「それでお祝いじゃないんですけど、杉江さんの好きなヤクルトスワローズのチケットが手に入ったんで、一緒に行きませんか？」<br /><br />　横溝青年は年に一度くらいどこかで手に入れてきたボックスシートのチケットを私に送ってくれるのだが、しかし......。<a href="http://www.webdoku.jp/column/sugie/2008/05/">２００８年５月２７日の日記</a>にあるとおり、信じられないぐらいおっちょこちょいをやらかす男なのである。<br /><br />　もしやまた「雨天予備券」で誘っているのではなかろうか。もしそうならここ１カ月雨が降った記憶がないから、そのチケットで野球が見られるとは思えない。<br /><br />「お前さあ......」<br />「いや大丈夫です！　今、僕、チケットを前にして話してますから。９月７日、東京ヤクルト対広島、間違いありません」<br /><br />　結果は９月７日。<br /><br />★　　　★　　　★<br /><br />　とある書店を訪問し、ここ数カ月何だかお店がものすごくよくなっていることを不思議に思っていたのだが、店長さんが変わっていたのだ。オーソドックスな店作りながら、棚整理がきちんとされており、接客もしっかりしている。ベテランの店長さんの背筋を伸ばした姿勢そのままのお店で、なんだかうれしくなってしまった。<br /><br />　そういえば先日書店員さん３人と待ち合わせするのに、丸善お茶の水店を待ち合わせ場所にしたのだが、入ってきた書店員さん３人が３人とも開口一番「きれいだなあ」と呟いたのには笑ってしまった。<br /><br />　ここでいうきれいとは棚や内装が新しいことではなく、本がきちんと積まれ、並べられていること、また視界を考えたレイアウトしていることを指しているのだ。きれいでいられる理由はただひとつ、それだけ書店員さんが本を触っている、ということだろう。<br /><br />　きれい、というのはお客さんの購買意欲を上げる大事なもののだと思うのだが、人が減らされる一方の書店さんでは、なかなかそれが出来ないのも現状だ。<br /><br />★　　　★　　　★<br /><br />　啓文堂府中店で見つけた『勝手にふるえてろ』綿矢りさ（文藝春秋）のPOPが、イラスト入りで素晴らしい。また好例の「おすすめ文芸書大賞」の予選が始まっており、候補作は『 ロスト・トレイン』中村弦（新潮社）など絶妙なラインナップであった。<br /><br />★　　　★　　　★<br /><br />　夜、飯田橋で深夜プラス１浅沼さん、お疲れ様会。<br />　最後の最後まで浅沼さんは浅沼さんだった。<br />　戻って来て欲しい。いや戻ってくる場所を探さないと。 ]]>
        
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    <title>8月31日（火）</title>
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    <published>2010-09-02T02:32:34Z</published>
    <updated>2010-09-02T02:38:46Z</updated>

    <summary>　深夜プラス１閉店の日。　浅沼さん、ほんとうにお世話になりました。★　　　★　　...</summary>
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        <![CDATA[　深夜プラス１閉店の日。<br />　浅沼さん、ほんとうにお世話になりました。<br /><br />★　　　★　　　★<br /><br />「散歩の達人」の次回分の原稿を送ると編集長の山口さんから原稿OKとともにこのような文章のついたメールが届いた。<br /><br />「ところで先日、永江朗さんから取材を受けまして、散歩の達人って自由ですよね、いろんなことができて。とくにこの、杉江さんの連載はちょっとすごいですよね...、と言われてしまいました。」<br /><br />　永江さんが指摘しなくてもその「すごさ」は書き手の私が実感しており、毎号届くたびに強烈な違和感を楽しんでいるほどだ。なぜに散歩にレッズ？　連載前に私がひねり出した回答は「散歩も浦和レッズも日常のなかの非日常」なのであったが、一生懸命説明する私を山口さんはまったく聞いていなかった。ビバ！自由！<br /><br />　というわけで次号あたりからもう少し「散歩の達人」に擦り寄って、「炎の散歩迷子マラソン」という企画にしてはどうだろうか。特集を組む地に私が行って、地図も何も見ずに走りだし、どこにたどり着くか。迷う自信は満々だが、帰ってくる自信はまったくない。その場合、原稿は書けなくなってしまうがどうだろうか。<br /><br /> ]]>
        
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    <title>8月30日（月）</title>
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    <published>2010-09-02T02:25:58Z</published>
    <updated>2010-09-02T02:27:12Z</updated>

    <summary>　誰よりも早く出社して、まず最初にするのは冷房のスイッチを入れて、「急」「26度...</summary>
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        <![CDATA[　誰よりも早く出社して、まず最初にするのは冷房のスイッチを入れて、「急」「26度」に設定することだ。その後は、お湯を沸かし、コーヒーを入れている間に、みんなの机を雑巾がけをする。<br /><br />　その頃にはゴボゴボとコーヒーが入り、おもむろにコピー機併用のFAXを確認する。注文書、返品了解書、校正の戻しなど月曜日は結構な山になっている。それを分類していると妙に『キムラ弁護士、小説と闘う』の注文が多いことに気づく。なんだろう。<br /><br />　その後はパソコンに向かってメールチェック。朝イチでメールを読むなというビジネス書があったけれど、朝しか机に向かえない私は、朝メールをチェックするしかない。<br /><br />　メールで届く取次店からの注文にも『キムラ弁護士、小説と闘う』が二桁注文で入っており、これは何かがおかしいと、あわててamazonの販売データを確認する。すると、おお！　なんじゃこりゃという数のお客さんからの注文が入っており、ひっくり返る。<br /><br />　そうこうしていると事務の浜田が出社し、そして書店さんからの電話の注文も入りだす。みんな『キムラ弁護士、小説と闘う』の注文だ。<br /><br />　なんだなんだ何があったんだ！？　と騒いでいると、浜田がどこかから調べてきたのか昨日の「読売新聞」で紹介されたらしいと報告してくる。<br /><br />　毎日曜日の午後、近所の図書館に行って、子どもの本を借りるついでに各紙の書評欄をチェックしているのだが、昨日は午後にサッカーの練習があり、図書館に行けなかったのだ。あわてて、会社の近くの図書館に浜田を向かわせ、コピーしてきてもらう。<br /><br />「本のソムリエ」という読書相談のコーナーで、嵐山光三郎さんが「学生時代のようにとびっきり夢中になれる本を紹介してください」という質問に、『キムラ弁護士、小説と闘う』がいいでしょうと回答しているのであった。<br /><br />　いやはやありがとうございました。<br />　重版した『活字と自活』といい、改めて新聞の影響力を思い知る。<br /><br />★　　　　★　　　　★<br /><br />　しかしこうなってみると「営業」とはいったいなんだろうか。<br /><br />　売れるときはこうやって勝手に売れていき、私はまったく苦労せず電話を取ったり注文の差配をしていればいいのである。今日一日、いやこの何週間か暑い中外を歩いて注文をとった数をたった一日で売り上げてしまうだろう。<br /><br />　ならば売れないときこそ営業の力を、とはいうものの、売れないもんはどうしたって売れないし、なんだか売れてうれしい反面、自分の無力さを痛切に感じた一日なのであった。<br /><br />　出版社はもしかしたら営業に力を入れるより、広報に力を入れたほうがいいのではなかろうか。その辺で成功しているのが、実は今元気がある出版社といわれているミシマ社なのではないかと私は考えている。 ]]>
        
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    <title>8月27日（金）</title>
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    <published>2010-08-30T08:29:06Z</published>
    <updated>2010-08-30T08:32:56Z</updated>

    <summary>　伊野尾書店の伊野尾さんを訪問。　伊野尾さんは最近出会った若い書店員さんの言葉を...</summary>
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        <![CDATA[　伊野尾書店の伊野尾さんを訪問。<br /><br />　伊野尾さんは最近出会った若い書店員さんの言葉を話してくれた。<br /><br />「その書店員さんが、言うんですよ。本屋さんって悩んでいる人とかつらいときに来てくれる人がいて、私はそういう人に応えられるお店にしたいって」<br /><br />　実は私も数年前、目の前に配られたカードがすべてジョーカーで、絵札どころか２や３すらない、絶望の淵に立たされたときがあった。もはや自分の力で、どうすることもできない。駅のホームに立っているとまるでドラマのように列車の音が聞こえ、握りしめた手には脂汗がじっとりしていた。<br /><br />　営業にでかけてもとても人と話せるような状況ではなかった。<br />　私はどこをどう歩き、どう移動したのかわからなかったけれど、気がつくと、日頃、営業では訪問していない、小さな駅のなかの書店にいた。<br />　そのお店に入ったときの、肩から力が抜けた感触を今でも忘れていない。<br /><br />　何がそうするのかわからないけれど、本屋さんという場所には、こんな言葉を使うのも恥ずかしいけれど"癒し"の効果がある。もちろん欲しい本が決まっていて駆けこんで来る人もたくさんいるだろうけれど、あの場所の、あの雰囲気に接したくて足を向ける人も大勢いるだろう。<br /><br />　その苦しかった日に、本屋さんで何気なく手にしたエッセイによって、私は凝り固まっていた頭をやわらげることができた。<br /><br />　目の前のジョーカーも時が立てば、スペードに変わるかもしれない。いや変わらなかったとしても、飼い慣らして一緒に暮らしていけるかもしれない。<br /><br />　私はまさに本屋さんによって生き延びさせられた一人だとあの日以来考えているし、本との出会いというのは必要としたときにまるで呼ばれるように手にするもので、その出会いを作ってくれた本屋さんは私とって「いい本屋」さんなのであった。<br /><br />★　　　★　　　★<br /><br />　伊野尾さんとの長い話が終わって私が帰ろうとすると、「あっ杉江さんに読んで欲しいマンガがあるんですよ。奥さんを亡くしたマンガ家のその後を一年を描いたマンガなんですが、なんていうんですか、本を読んで泣くってことがあるでしょう。でもね、泣くっていうのはまだ娯楽なんですね。このマンガは泣けないんですよ。そんなもんじゃないんですよ。」と1冊のマンガ本を手渡してくれた。<br /><br />『さよならもいわずに』上野顕太郎（エンターブレイン）<br /><br />　確かに泣けない。でも全身に立った鳥肌が消えない。ものすごい力を持ったマンガだった。<br /><br />　そしてこの本のなかにも妻を失った夫と娘が、本屋さんで本を買うシーンがあった......。<br />　本屋さんとは、本当に不思議で素敵な場所だと思う。 ]]>
        
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    <title>8月26日（木）</title>
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    <published>2010-08-30T08:25:45Z</published>
    <updated>2010-08-30T08:37:50Z</updated>

    <summary>　通勤読書は、綿矢りさの『勝手にふるえてろ』（文藝春秋）。　人を愛するのと愛され...</summary>
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        <name>本の雑誌社</name>
        
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        <![CDATA[　通勤読書は、綿矢りさの『勝手にふるえてろ』（文藝春秋）。<br />　人を愛するのと愛されるのとどっちが幸せかという恋愛の永遠のテーマを、現代的な材料と登場人物で描いた物語。読後感はなんとなく島本理生に似ている気がするが、この小説は男と女でかなり"読み"が違いそう。是非とも誰かと酒を飲みながら話してみたい。<br /><br />　恋愛小説といえば、新潮社のPR誌<a href="http://www.shinchosha.co.jp/nami/newest/">「波」</a>で書評を書かせていただいた『舞灯籠　京都上七軒幕末手控え』蜂谷涼（新潮社）がピカピカに良い。幕末の京都・花街上七軒で働く女たちが、時代のなかで輝く男たちに恋をする。そのあまりに切なすぎる展開に何度も胸を締め付けられ、涙を流した。<br /><br />　中央線を営業。<br />　吉祥寺のB書店では、増補復刻された『孤独の中華そば「江ぐち」』久住昌之（牧野出版）が売れており、担当のMさんも「前のも持っているんですけど、後日談とかがあるみたいで思わず買っちゃいますよね」と話される。<br /><br />　高円寺のA書店を訪問し、店長のSさんの所在を伺うと「あれ？」といって声をかけられたのは以前同チェーンの仙台店でお世話になっていたTさんだった。「東京にいらしていたのですか！」と驚いたのは、実はTさん、浦和レッズサポで仙台で盛り上がったからだ。<br /><br />「最近は土曜日も出勤なんでなかなかスタジアムに行けないんですよ」<br /><br />　とのことだが、こっそり浦和レッズの本が平積みされていたりして思わず笑ってしまう。<br />　ご当地本なのか、『活字と自活』が、売上ランキング４位に入っていてうれしい。 ]]>
        
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    <title>8月25日（水）10周年＋１日</title>
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    <published>2010-08-25T00:56:30Z</published>
    <updated>2010-08-25T00:57:21Z</updated>

    <summary>　昨夜、帰宅途中、M書店Sさんから携帯にメールが届く。「twitterが面白いこ...</summary>
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        <name>本の雑誌社</name>
        
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        <![CDATA[　昨夜、帰宅途中、M書店Sさんから携帯にメールが届く。<br /><br />「twitterが面白いことになってますぜ」<br /><br />　私は個人でtwitterをやっておらず、会社のアカウントをときたま覗く程度で、しかも自宅は「炎の営業日誌」を始めてから、家族にバレるのを恐れ、ネット環境を断絶しているため、「面白いことになっている」と言われても、どうすることもできない。携帯で見られるのかもしれないが、そんなことは微分積分の授業と同じくらい私にとって遠い出来事だ。<br /><br />　ただ送ってきた相手はM書店のSさんであり、そういえば先日Sさんとのやりとりをこの日記で書いたので、そのことで何か炎上してしまっているのではないかと気が気ではなかった。そこでいつもより早く出社し、twitterを覗いたのが、８月２５日（水）８時３４分のことで、いまそのままこの文章を書いているのである。<br /><br />　そうだったのだ。<br />　昨日が、この「炎の営業日誌」の１０周年記念日だったのだ。<br /><br />　カウントダウンまでしていたのに、すっかり忘れて帰ってしまったではないか。<br />　その記念日は当然当日日記を更新し、ひとりお祝いしようと考えていたのに、土、日が間に入ったらあと何日なのかすっかり忘れてしまい、しかも昨日は猛暑のなか書店さんを駈けずり廻り、もうクタクタで早く帰ってしまったのだった。<br />　<br />　まあ、ここ数週間、１０年についてずーっと考えていたのだが、実は、何もなかった。<br />　<br />　いったいこの「炎の営業日誌」とは何なんだろうか。営業日誌といいながらほとんど営業のことは書いていないし、出版のことも書いていない気がする。本にするためにゲラを読んだ時以外読み直したこともないので、もはやどんなことを書いてきたのかもほとんど思い出せない。<br /><br />　私の両親は私のことを「自分勝手」というが、まさにその自分勝手な象徴が、この「炎の営業日誌」のような気がする。ジャンルはムチャクチャだが、その日その日、心の動いたことを書き記してきたのは間違いないわけで、そういう意味では正しい「日記」なのかもしれない。<br /><br />　ただ１０年経っても、営業はもちろん書くことに関してもまったく上達しないあたりは、私の草サッカーと一緒だ。「継続は力なり」というが、継続するだけでは力にならないことをこの日記というか、私が体現しているような気がする。「継続＝努力」なんだろうが、私は努力と練習が大の苦手なのだった。<br /><br />　というわけで、気分的にいうと、１０年と自分で煽ったわりには、感慨も達成感も何もなく、そしてすっかり忘れて一日が過ぎてしまったというのが現状である。<br /><br />　もしお祝いしてやりたいという方がいらっしゃったら、単行本版『「本の雑誌」炎の営業日誌』（無明舎出版）をぜひとも購入してやってください。<br /><br />　私はどうでもいいのだが、酔いの力で思わず本にしてしまった無明舎出版・安倍甲さんには、深く感謝しており、また一番迷惑をかけた相手だと思っているのだ。安倍さん、ごめんなさい。<br /><br />　そして何よりもお世話になっている書店員さん、本当にありがとうございます。<br />　いつかどこかで恩返しできればと常々考えているのですが、なかなか実力が伴わず、ごめんなさい。<br /><br />　また好き勝手に本の感想を書いてきてしまった作家のみなさんにも謝らなければならない。申し訳ございませんでした。<br /><br />　浦和レッズサポーター以外の方にも不快な想いをさせたと思われる。ごめんなさい。いや浦和レッズサポーターにも同様にごめんなさい。<br /><br />　本の雑誌のスタッフ、そしてOBの方、「本の雑誌」を汚してしまい、ごめんなさい。<br /><br />　うーむ、なぜか謝罪ばかりが並ぶ、１０周年＋１日の原稿になってしまった。<br /><br />　何はともあれ、「本の雑誌」があるかぎり、この「炎の営業日誌」は続かざる得ないわけで、できることなら永遠に続いて欲しいし、永遠に続けられるよう、私は今日も営業に行く。<br /><br /> ]]>
        
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    <title>8月20日（金）</title>
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    <published>2010-08-23T10:03:38Z</published>
    <updated>2010-08-23T10:04:15Z</updated>

    <summary>　一気読み間違いなし！と話題の『悪の教典（上下）』貴志祐介（文藝春秋）を読了。こ...</summary>
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        <name>本の雑誌社</name>
        
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        <![CDATA[　一気読み間違いなし！と話題の『悪の教典（上下）』貴志祐介（文藝春秋）を読了。これは一気読み間違いなしというよりは、熱いうちに食べないとまずくなる料理のような本ではなかろうか。<br /><br />　夜、ジュンク堂書店新宿店で、『スットコランド日記　深煎り』発売＆『怪獣記』文庫化記念と称し、宮田珠己さんと高野秀行さんの対談。言葉のはずみで司会を仰せつかり、緊張のなか話しを進めていく。<br /><br />『怪獣記』の文庫化を機に読みなおしたのだが、やはり高野さんが子供用ボートでワン湖へ繰り出すシーンで涙が止まらなくなってしまった。それはなぜかというと高野さんの自由さが象徴されたシーンであって、私はおそらくそういった自由にずーっと憧れているのだ。<br /><br />　私が高野さんの本を薦めても、もはや当然だと思われるかもしれないが、『怪獣記』は本当にお薦めです。<br /><br />※「炎の営業日誌」１０周年まであと４日&nbsp; ]]>
        
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    <title>8月19日（木）</title>
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    <published>2010-08-23T10:01:27Z</published>
    <updated>2010-08-23T10:01:45Z</updated>

    <summary>　昨夜、本屋大賞とともに生まれたY書店の読書サークルにお呼ばれし（というか私もメ...</summary>
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        <![CDATA[　昨夜、本屋大賞とともに生まれたY書店の読書サークルにお呼ばれし（というか私もメンバーの一人なのだが）、ガヤガヤと本の話をしていると、突然「今日集まったのには理由があるんですよ」と幹事役のNさんが言うのであった。<br /><br />　会のひとりが異動になるので、そのお祝いというか激励だろうと思って聞いていると、なんとこの「炎の営業日誌１０周年祝いだ」と言い、浦和レッズグッズをプレゼントしてくれたのであった。<br /><br />　言葉もなく感動していたのだが、「あれだけ日記でカウントダウンしたらお祝いしろって言っているようなもんだ」と苦笑される。そういう思惑はなかったのだが、いやはやうれしい。<br /><br />　ちなみにこの日の読書話では、４人中３人が『ふがいない僕は空を見た』窪美澄（新潮社）を絶賛し（一人は未読）、一生懸命売ろうと誓い合ったのである。<br /><br />※「炎の営業日誌」１０周年まであと５日&nbsp; ]]>
        
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    <title>8月18日（水）</title>
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    <published>2010-08-23T09:59:17Z</published>
    <updated>2010-08-23T09:59:44Z</updated>

    <summary>　川崎のM書店を訪問するとSさんから「ちょっと話したいんだけど時間大丈夫？」と訊...</summary>
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        <name>本の雑誌社</name>
        
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        <![CDATA[　川崎のM書店を訪問するとSさんから「ちょっと話したいんだけど時間大丈夫？」と訊かれる。大丈夫も何もSさんに会いに来たのだから問題はないのだが、その後、話されたSさんの話は考えさせられる内容だった。<br /><br />　それはこの約１０年近く、自分の仕事は大げさに言えば「ベストセラーを作りだす」というような仕事だった。そのためにPOPを書いたり、出版社と話をしたり、その他もろもろしていたわけだが、ふと気づくと、ゼロか百かみたいな感じになっており、５部売れる本を１５部、２０部にするような、いわばもっと裾野を広げるような方法はないのだろうかという話であった。<br /><br />　先日のゲラの話ではないけれど、"仕掛け"ることも大事だけれど、もっと地道に本を売る、いやお客さん自身が面白そうと思って本を手にとってもらうにはどうしたらいいのだろうか。<br /><br />「あれだけ売れている東野圭吾の読者は、東野圭吾の作品をすべて読んだ後にどうするんだろう？」<br /><br />　とSさんは言うのであるが、もしかしたら次の東野圭吾の作品が出るまで本を読まずに待っているんじゃないだろうか。それは我々（Sさんと私）が、ゲームはドラクエ以外やらないというのと同じなんじゃないか、<br /><br />　じゃあ我々はどうやって自分で本を選んで買うようになったのか。例えば私とSさんの読書の面白さを開眼させてくれた本はたまたま一緒で、それは椎名誠の『哀愁の町に霧が降るのだ』（三五館）なのであるが、それで面白いと思って自分たちがとった行動を振り返ってみる。<br /><br />　そうすると当時椎名さんの著作は今ほどなく、それらをすべて読んだ後は、椎名さんの友だち（あやしい探検隊の面々）や椎名さんと対談している人、椎名さんが好きな作家、あるいは椎名さんと似たテイストそうな本をどこかの嗅覚を働かせ、そして追体験できた作家の本をまた読んだのではなかろうか。<br /><br />　そういえばこれと似た話をちょうど先日、別の書店さんとしたのだが、そのときお互い若い頃に『EV.Cafe　超進化論』村上龍、坂本龍一（講談社文庫）を読んでそこに登場した吉本隆明や柄谷行人や浅田彰らの本を背伸びして読んだよねと。<br /><br />　要するにSさんが悩んでいるのは、どうしたらそういった「読書の愉しみ」みたいなものを、売り場で伝えられるかということなのだろう。そしてそういう本の読み方を伝えられれば、今までお店で５部しか売れなかった本が１０部、１５部と売れるようになるのではないかと。<br /><br />　ふたりで延々話し込んでいたのだが、当然そんな簡単に答えは出るわけはなく、そして話は元に戻るのだけれど、私たちはどうしてドラクエ以外のゲームを買わないのだろうか。<br /><br />※「炎の営業日誌」１０周年まであと６日&nbsp; ]]>
        
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    <title>8月17日（火）</title>
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    <published>2010-08-23T09:56:47Z</published>
    <updated>2010-08-23T09:57:22Z</updated>

    <summary>　昨日、熱中症になりかけたことを妻に話すと「これがいいらしいよ」と飴の袋を渡され...</summary>
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        <name>本の雑誌社</name>
        
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        <![CDATA[　昨日、熱中症になりかけたことを妻に話すと「これがいいらしいよ」と飴の袋を渡される。「熱中飴」というもので、暑さのなかで失われる塩分を補充する成分が入っているそうだ。<br /><br />しかしなぜ今日まで渡してくれなかったのだろうか。戸棚の中から出したということは、ずーっと前からあったはずなのに。<br /><br />　夜、熱中症をどうにかやっつけて向った埼玉スタジアムで号泣す。<br /><br />※「炎の営業日誌」１０周年まであと７日&nbsp; ]]>
        
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    <title>8月16日（月）</title>
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    <published>2010-08-17T01:51:38Z</published>
    <updated>2010-08-17T01:53:11Z</updated>

    <summary>　もはやこの世とも思えない暑さのなか、営業に出かけるがやはり無謀だったようだ。　...</summary>
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        <name>本の雑誌社</name>
        
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        <![CDATA[　もはやこの世とも思えない暑さのなか、営業に出かけるがやはり無謀だったようだ。<br /><br />　３時過ぎ、とある書店さんを出たところで、猛烈な頭痛とめまいに襲われる。<br />　あわてて駅のベンチに座り込むが、いっこうに治まる気配はない。毎日外に出ている俺が、熱中症？<br /><br />　信じられないが、身の危険を感じ、ベンチの隣にあった自動販売機で買ったポカリスエットをノドに流し込む。そして来た電車に乗り込む。<br /><br />　本日の営業予定がすっかり狂ってしまう。参った。<br /><br />　参ったといえば、今後のスケジュールを見ると８月中に夏休みが取れそうにない。私は別にいいのだが、子どものことを考えると痛い頭がいちだんと痛くなる。娘は小学４年生で、もしかすると来年はもう口をきいてくれないかもしれない。一緒に海にも行ってくれないかもしれない。いっけん永遠に感じる子育ても、実はその日その日の限られた時間のなかにあるものだ。<br /><br />　淋しい夏だが、私は娘の愛情を信じている。<br /><br /><br />※「炎の営業日誌」１０周年まであと８日 <br /><br /> ]]>
        
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    <title>8月13日（金）</title>
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    <published>2010-08-17T01:49:03Z</published>
    <updated>2010-08-17T01:56:48Z</updated>

    <summary>　午後、WEB本の雑誌の会議。　てっきり私の１０周年を祝ってくれるのかと思ったら...</summary>
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        <name>本の雑誌社</name>
        
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        <![CDATA[　午後、WEB本の雑誌の会議。<br />　てっきり私の１０周年を祝ってくれるのかと思ったら、WEB本の雑誌全体の１０周年記念イベントの話であった。そうか、WEB本の雑誌も１０周年だったのか。<br /><br />　営業の後、池林房へ向かい太田和彦さんの著者インタビュー。<br />　９月に出す太田和彦さんのエッセイ集『月の下のカウンター』の帯でちょっとした遊びをするのであった。<br /><br />　日程的にかなり厳しい展開であり、インタビューを録り終えると、すぐさま会社に戻り、太田篤哉さんがごちそうしてくれた宮城の新澤醸造店の「ひと夏の恋」で心地よい酔いのなか、テープ起こし。<br /><br />　そうしていると浦和レッズユース・コーチの岩瀬健さんからメールが届き、「ホームページ読みましたよ、家に帰れないなら（笑）飲みませんか？」とお誘いをいただく。<br /><br />　仕事は週末自宅ですることにし、すぐさま地元の居酒屋へ。<br />　低迷する浦和レッズのこと以上に、コーチ業について山のように聞きたいことがあり、まず手始めに、岩瀬さんと同席されたハートフルのコーチ長井敦史さんに「コーチにとって一番大切なことはなんですか？」と伺うと、二人は声を合わせてこう答えるのであった。<br /><br />「人柄ですかね」<br /><br />　ヒョウ柄のパンツは一枚持っているが、人柄はタンスのどこを探しても入っていない。<br /><br /><br />※「炎の営業日誌」１０周年まであと１１日 <br /><br /> ]]>
        
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    <title>8月12日（木）</title>
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    <published>2010-08-17T01:44:11Z</published>
    <updated>2010-08-17T01:59:31Z</updated>

    <summary>　なんだか劇団ひとりの８月末に出る新作が面白いらしい。　何人もの書店員さんが、そ...</summary>
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        <name>本の雑誌社</name>
        
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        <![CDATA[　なんだか劇団ひとりの８月末に出る新作が面白いらしい。<br /><br />　何人もの書店員さんが、それも読みに厳しい人たちが、「いいのよ〜」と薦めてくる。ベストセラーにもなり、斎藤美奈子からも「ふつうに直木賞をねらえるレベル」と言われた『陰日向に咲く』よりずっと良いらしい。そういわれても発売は８月末だとかで、まだ読めないのであった。<br /><br />　そんな話をとある書店員さんとお茶を飲みながらしていたのだが、その書店員さんは「でもね、ゲラばっかり読んでちゃダメなのよ。やっぱり好きな本を読まなきゃいけないし、本はお金を出して買わないとさ。例え面白かったとしてもね、１５００円の価値があるかってのが大事だから」と話すのであった。<br /><br />　確かに一部の書店員さんには、毎日のようにゲラが届き、そしてそれを読んで感想を伝えるのが仕事になっていたりする。感想を言わないと指定注文ができなかったり、そもそも「読んでいただけましたか？」と聞かれるのはかなりのプレッシャーだろう。<br /><br />　そういうゲラが出るなんてことが考えられなかった時代から書店員をされている人たちは、「こんなに読んでられっか！」なんて言いながら机に山積みにしているが、真面目な若い書店員さんたちは、通勤電車や睡眠時間を削って、それらのゲラと格闘しているのだ。出版社の人間は、会社で机に座ってゲラを読んでいても仕事になるが、書店員さんは仕事中にゲラを読むわけにはいかない。<br /><br />　発売前に内容やカバーなどわかったほうが、売る側からすれば当然いいだろう。しかし、読むのが仕事である前に、売るのが仕事なのだから、たぶんどこかでボタンの掛け違いがあるような気がしないでもないが、でも読まないとなかなか売れないのも現状で、なぜなら何かしら仕掛けない（訴えない）と本が売れないのだ。<br /><br />　POS化やそういうものとはまったく別に、たぶん、ここ１０年で書店員さんの仕事は激変している......と思ったけれど、これはすべて文芸書や文庫の話であって、それ以外の売り場がどうなっているのかわからない。<br /><br />　面白そうな新刊がたくさんあるのだが、私は『ツバメ号とアマゾン号 　（上・下）』アーサー・ランサム（岩波少年文庫）を読んでいるのであった。<br /><br /><br />※「炎の営業日誌」１０周年まであと１2日 <br />]]>
        
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    <title>8月11日（水）</title>
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    <published>2010-08-12T04:04:02Z</published>
    <updated>2010-08-12T04:04:15Z</updated>

    <summary>　今日から娘と息子はジジババの家に泊まりに行き、家には私と妻だけ（義母はいるが）...</summary>
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        <name>本の雑誌社</name>
        
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        <![CDATA[　今日から娘と息子はジジババの家に泊まりに行き、家には私と妻だけ（義母はいるが）となる。<br /><br />　参った。<br />　たとえ車のなかの十数分間でもふたりだけになると会話がなく、どうしたらいいのかわからなくなり大混乱の上、赤信号を突っ走りそうになってしまうのに、三日間も二人だけというのはどうしたらいいのか。<br /><br />　これが営業なら天気の話から始めて、売れている本や面白い本の話でもすれば、どんどん膨らんでそれこそ朝まで話しは尽きないのであるが、今朝起きた瞬間に妻との会話は話が尽きているのである。<br /><br />　決して仲が悪いわけではなく、共通する話題がないだけだと思っているのだが、それは私の一方的な思い込みかもしれない。とにかく私が話せることは、サッカーのことと浦和レッズのことと娘のチームのことと本の話だけで、妻はたぶん......。うーん何に興味があるんだろうか。<br /><br />　朝から家に帰るのが不安になり、誰か誘って飲みに行こうかと思ったが、なんだかこういう日に飲みに行くのもわざとらしい。かといって早く帰ると喜んでいると思われるのも素敵な勘違いであって、何度も何度も「お疲れ様でした」といっては帰らない私を、社員一同不審者のような目で見つめるのであった。<br /><br />　結局、妻が寝ているかもしれない、でも起きているかもしれない、どっちつかずな時間に帰ったのだが、居間の明かりがついているのを遠くから発見し、そこで自転車のブレーキをかけ、立ち留まった。<br /><br />　深呼吸して、考える。<br />「ただいま」<br />「おかえり」<br />「子どもたちはいないのか？」<br />「朝からいないでしょう」<br />「そうだった」<br />「......」<br />「......」<br /><br />　三秒で終わってしまいそうな会話だ。<br />　<br />　いやはや、どうしたらいいんだ。<br />　ひとまずUターンして、スーパーに駆け込み缶チューハイを買う。そして店頭で一気にあおる。生暖かい風が吹く中、少しだけ勇気が湧いてきた。<br /><br />　どうせならここで１２月にイギリスにサッカーを見に行くことを宣言しちゃえばいいんじゃないか。<br /><br />「俺、イギリスに行くから」<br />「えっ、なんで？」<br />「サッカー、観に」<br />「えっ？！」<br />「友だちがイギリスに留学したからそれで」<br />「えっ？！」<br />「......」<br />「......」<br /><br />　やっぱり三秒しかもたなそうだ。<br /><br />　いったい他の夫婦はどんな会話をしているんだろうか。それとももしや夫婦が会話するというのは幻想で、どこの夫婦も会話なんてしていないのかもしれない。そうか会話しなきゃいいのか。<br /><br />　いつまでもスーパーの前にいるわけにはいかないので、自宅に向かう。<br />　頼む、寝ていてくれ。<br /><br /><br />※「炎の営業日誌」１０周年まであと１３日 ]]>
        
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    <title>8月10日（火）</title>
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    <published>2010-08-12T03:59:04Z</published>
    <updated>2010-08-12T04:01:58Z</updated>

    <summary>『本の雑誌』９月号が搬入となる。　特集は「たちあがれ、翻訳ミステリー」なのだが、...</summary>
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        <name>本の雑誌社</name>
        
    </author>
    
    
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        <![CDATA[『本の雑誌』９月号が搬入となる。<br />　特集は「たちあがれ、翻訳ミステリー」なのだが、私にとって一番衝撃的なのは「さらば深夜プラス１」である。<br /><br />　深夜プラス１は、飯田橋の神楽坂下にある３０坪程度の小さな本屋さんなのであるが、ミステリーを中心とした個性あふれる本屋さんであった。<br /><br />　私はこのお店で、というかこのお店の書店員・浅沼茂さんによって、営業のすべてとエンタメ読書の面白さを教わったといっても過言ではなく、どんだけ返しても返せないほどの恩があるのだ。<br /><br />　しかしこの８月、深夜プラス１は閉店する。<br />　私はどうしたらいいんだろうか。<br /><br />　そういえばこの「炎の営業日誌」の最初が新橋B書店閉店の話であり、１０年の締めくくりが深夜プラス１閉店の話になってしまうとは......。<br /><br />※「炎の営業日誌」１０周年まであと１４日<br /><br /> ]]>
        
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