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「水の棺の少年」(上下)
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【ハヤカワ文庫】
スティーヴン・ドビンズ
本体 680円
2000/09
ISBN-4150409579
ISBN-4150409587
今井 義男
評価:A
ゴシックサスペンスのお手本のような小説。学園を改革しようとする新任の校長ホーソンと、変化を嫌う教師たちとの対立はミステリ風味抜きでも十分に読ませる。孤立無援で様々な悪意と向き合うホーソンを支えるのは、彼自身が抱える深い懊悩と、彼の理念に共感する語学教師のケート。日毎にエスカレートする卑劣な嫌がらせが、臨床心理士の不可解な自殺を契機に、抜き差しならぬ状況に一挙になだれ込んでいく。このあたりの展開がスリリングで見事だ。日付が変わろうが猫が餌をねだろうが、ページを繰る手はもう止まらない。傷ついた子供たちに寄せるホーソンの慈愛に満ちた眼差しは、全編を通じて一貫しており強く感銘を受けた。それに引き換え、私利私欲にまみれた連中の浅ましさときたら、頭のいかれたシリアル・キラー以下だ。
原平 随了
評価:D
前作『死せる少女たちの家』が、地味ながらも、しっかり読み応えのある作品だったので、同様の出来を期待していたのだが、はっきり言って拍子抜け。主人公のキャラクター作りに多少の工夫が見られるものの、物語はただ漫然とラストの対決に向かって流れていくだけで、盛り上がりに欠け、意外性もなく、舞台となる学園の描写も凡庸で、さっぱり魅力が感じられない。〈eメール〉という言葉が出てきたりするので、一応、現代のお話なのだとは判るが、2、30年前のイギリスが舞台の学園ミステリーだと言われても納得してしまいそうな、ひどく古ぼけた印象しか残らない作品。
石井 英和
評価:C
例えば、主人公が抱いている贖罪意識の描写。こんなに執拗に繰り返さずとも、小説は成立していた筈だ。他の登場人物の「内面」についても同様。定着してしまったパタ−ンなのか?エンタティメントにおいて、登場人物のパッとしない日常や、鬱屈した精神状態を延々と描写する、というのは?そんな、無駄としか思えない「人間描写」の需要と供給は、私には著者と読者の文学コンプレッコスをめぐる共犯関係の故かとも思えるのだが。ペ−ジを繰るに値する「謎」は提示され、さらに提示され・・・面白い物語になる可能性のあったこの小説、そんな「人間描写」の泥沼に足を取られ、疾走しそこなった気がする。終盤の「押し」は、それに対し著者が行った意識下のフォロ−か。「人間を描く」より「面白い物語」が読みたいのだ、こちらは。
唐木 幸子
評価:B
料理の上手い殺人鬼、って今までいたかなあ。学校の食堂で感謝祭に彼が作ったのは、七面鳥のキャセロール、インゲン豆と山盛りのマッシュポテトにグレービーソース。温かいパンとリンゴとシナモンの香りのする出来立てのパイ、、、。この裏で殺人と暴力を繰り返すアンバランスが実に病的で怖い。主人公のホーソンは悪の溜まり場のような学校に校長として赴任してくるが、病んでいるのは生徒ではなくゴシップと汚職に慣れきった教師たちだ。渦巻く悪だくみに敢然と立ち向かうホーソンが自分の命を捨てているところが泣かせる。でも、この事件の後、学校はどうなったのか、とか、腹が立ったら言い訳無用でアイスピックで脳を串刺しにする殺人鬼が何故、特定の人には手を下さなかったか、とか、結局わからず終いのことが多いので、B。でも、上下巻、長さを感じずに読みきれる上等のサスペンスだ。
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