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【双葉社】
本多孝好
本体 1,400円
2000/10
ISBN-4575234028
今井 義男
評価:A
見ようによっては重いテーマなのだが、不思議に静かで透明感の漂う作品だ。暗黙のルールがまかり通るホラーならともかく、一般の小説で他人の想念にシンクロするなどという特異能力を正面きって扱えば、せっかく積み上げたストーリーが即座に作り話めいてしまう。本作がその轍を踏むことなく成功しているのは、一にも二にも柳瀬父子の受け継いだ<血>への諦観、もしくは生き方のさりげなさにあると思う。
フリースクールに集う不登校生徒と講師、安楽死殺人を問われる老医師と被害者の娘。いかようにも声高に語ることのできる素材に、あくまで淡々とした筆致が印象深い。ここで描かれた安楽死を静謐な生の終焉と捉えるのは性急に過ぎるだろうか。
小園江 和之
評価:D
まるでニュータイプのような主人公だ。彼自身がその特異能力をコントロール出来ない、つまり「引かれあってしまう」場合があるのもなんだかそれっぽい。ただし、こちらは謎解きの道具として使われるのだが、結果的に相手の深層心理をえぐり出して本人に思い知らせることになるってのは、なあ。自分の感情の全てに気付くことなんて絶対に必要だとは思えんし、ましてそれが赤の他人によってむき出しにされるなんてのは迷惑千万じゃないかと。まあそれで、世間がおっかぶせてくる家族愛とか夫婦愛というものの胡散臭さが描き出されるわけだけどさ。坂口安吾『夜長姫と耳男』のラスト、「好きなものは呪うか殺すか争うかしなければならないのよ」というヒメの言葉を思い出しましたね。
松本 真美
評価:C
『MISSING』がやけに心に残ったので期待したが、これはちょっと肩すかし。村上春樹の影を感じてしまうのは私だけだろうか。個人的に、特別な能力を持たされてしまった人間を描いた小説は大好きなのだが、書き手が消化しきれてないというか、こっちの消化酵素が足りないというか、意思や想いや疑問符や諦めや期待が、全て宙に放たれたまま終わってしまった印象。もちろん、現実なんて収束できないことばかりだし、それはそれでリアルなんだろうけど、残尿感あり…って下品でスミマセン。でも、この透明感は好き。知的で孤独な僕も嫌いじゃないし、立花サクラと熊谷も屈折率が好み。でもやーっぱり村上ワールドを感じちゃうなあ。
石井 英和
評価:E
お定まりの「今日の若者たち」の世界。その種の物語における若者にありがちな「多感な」性格を付与された若者たちは登場し、どれほど傷ついているか、それがいかに社会のせいか、そしてそれに対する無理解のせいで、どれほど傷は深くなっているかに関する台詞を、ただ繰り返す。大人たちもまた、入れかわり立ちかわり、人生がいかに自分を傷つけたかについての独白を、ただ述べる。実際、身の上話をするためのみに現れ、去る作中人物は、一人だけではないのだ。そして、世界への対峙を誤った人々への、手垢の付いた説教群。冒頭に示された「謎」も、主人公の「能力」話も尻すぼみと終わり、淀み続けたスト−リ−は結局、古ぼけたテレビドラマの如き結末を迎える。終盤、「神の登場」が気恥ずかしい。
中川 大一
評価:D
他人の心を覗いてみたい。下賤だけれど、誰にでもある欲望。これまでも多くの本が扱ってきた題材だ。夢枕獏のサイコダイバー・シリーズしかり、筒井康隆の七瀬三部作しかり。【ネタバレ注意】本書の主人公もまた不思議な能力を持っている。会話の相手と波長を合わせると、自他の垣根が取っ払われてしまい、相手はとうとうと内面を語り出すのだ。我が子を心配しているかに見える母親が、実は自分の体面にこだわってるだけだとか。しかし、この仕掛けは分かりにくい。そもそも心って、自分でもよく分からないでしょう、どこまでが建前でどこからが本音だとか。それがこんなにするすると吐き出されるのは、神である作者があらかじめ答えを用意していたから。それを読者に気取られちゃあ興ざめだ。
唐木 幸子
評価:C
私は読んでメモを残して一晩寝てから書評を書くことにしている。しかし、本作の場合、たまたま3、4日あいてしまったら、何が何だかサッパリ忘れてしまった。読書中はそれなりに面白かったのに、パラパラやっても思い出せない。メモには『C』とだけ。付けた折り目が一箇所。おお、そうだった、一人称の主人公【僕】が恋人のアパートに入れて貰えず、いつもは従順な彼女から帰れと冷たく言われる場面だ。こういう時、男は『何で突然、そんなことを言うんだ、ついこの間まで仲良く、、、』と思う。長い時間をかけて女がここに行き着いたことがわからないのだ。思い出したぞ、この【僕】は目に見えることしか理解できなくてとても回り道をする男なのだった。こういう男を可愛いと思えるのは20代までだな。
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