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変人島風物語
【創元推理文庫】
多岐川恭
本体 880円
2000/10
ISBN-4488429017
石井 千湖
評価:C
カップリングの『私の愛した悪党』の方が好きだ。最初に刊行されたのが1960年というから、なんと40年前!呑気な雰囲気が楽しい。絵描きの万代はちょっとした機転(詐欺?)で小銭を稼ぐのが得意なのだが、ぬけぬけとやってのける様子がとても痛快だ。たいていの悪さは人の欲の裏をかいたもので、面白がって下宿先の娘のノユリも手伝ってしまう。本筋は過去の誘拐にか らんでノユリたちが住んでいる珍来荘の周囲で起こる殺人事件。トリックは他愛ないし、誰が誘拐された娘かもすぐわかってしまう。ミステリとしてはどうかな?構成は凝っている。でも意外性はないし、どうしても古臭い感じは否めない。万代とノユリが離れる必要もないと思う。
内山 沙貴
評価:B
非常に端正に織り込まれた木目の細かい着物のような、キレイな本格推理もの、という印象を受けた。だが、ちょっとひねくれている。「変人島風物誌」は一人称で書かれているが、この語り手が油断ならない。浮気性でフラフラしていて全島民から軽いやつだと思われているetcetc…をぜーんぶ棚に上げて「私は変人ではありません。島の住民でまともなのはおそらく私一人でしょう」といけしゃあしゃあと云う。そんな人物が独り語りするのでは、フェアな推理ができないではないか?と思われるかもしれないが、それが事実関係はほれぼれするぐらいきちんと述べてある。また、推理小説だと思わなくてもおもしろい。文章が、まるで本文の中でスキップして小躍りするように、喜んでワクワクしている。こんなおもしろい本を書く作家を放っておくのはもったいない。他の作品も読んでみたいと思った。
大場 義行
評価:B
そこまで云われたら、挑戦は受けなければならない。そんな意気込みで「変人島風物誌」を読み始めたのだが、ちときつかった。淡々とした会話で進めていくという、ゲーム感覚が丸出し。うーんと悩んでいたところにもう一本収録されている「私の愛した悪党」。内容は誘拐された子供が現れるという物語なのだが、これがとにかく素晴らしかった。これだけなら今月イチオシだった所だろう。プロローグ、エピローグ、そして本編と厭でも読みたくなる造り。それに余りにも魅力的なお父さんや万代さん。最後が判っていながらも、というか判るが故に物語に引き込まれた。作者本人が「コメディ」と書いているし、こんな所で恥ずかしいのだが、不覚にも泣いてしまいました。
操上 恭子
評価:C+
和製本格の古典。表題作ほか一編をおさめている。どちらも一人称で語られる。表題作は、小説家志望の若者を話者に、変人ばかりが住む瀬戸内の小島で起こった連続殺人事件を描いている。それぞれに魅力的な変人たちの言動と錯綜する男女関係は、まるで喜劇を見ているようだ。もう一作の『私の愛した悪党』はうって変わって魅力的な若い女性ノユリが 語り手。ノユリと親しくなる小悪党、万代がすごくいい。くりだす数々のペテンも可笑しい。ただ、古典だからだろうか、どちらの作品も謎解きは難しくない。かなり早い段階で、読者は犯人に気づいてしまうだろう。
小久保 哲也
評価:C
推理小説は謎が不思議なほど面白いのだろうけれども、それを追い求めすぎると、「小説」というよりも「パズル」の面が強調されてしまう。私にとっての「変人島〜」は、そのぎりぎりの線で、小説ではなくパズルである。そして、パズルであるなら、もっと奇想天外な謎のほうが良かった。と思う。本書に収録されている「私の愛した悪党」は謎が前面に掲げられている推理小説なのだとは思うけれど、それよりもむしろ貧しい毎日に生きる人々が 生き生きと描写されており、その印象が強いお陰で、「パズル」ではなく「小説」として十分に楽しめた。
佐久間 素子
評価:D
表題作は「犯人あてゲームをめざし」ただけあって、パズルとして読む作品。ものすごく悠長なトリックだが。物語的にはどうってことないし、登場人物もステレオタイプな変人ばかりで新味はない。おもしろかったのはミスディレクション。そうではないものも含めて効果的だ。『私の愛した悪党』は、冒頭にプロローグとエピローグが配置される、変則的な構成。プロローグの三人は誰なのか、エピローグの娘は 誰なのか、どのように謎が収束していくのか、という当初の興味に、さらに謎が加わっていくおもしろさがある。ヒロインとサギ師の青年のサイドストーリーは、古めかしさは否めないものの、とてもあたたかい。
山田 岳
評価:D
評者には初対面の作者だが、評者の父は多岐川恭の名前を知っていた。なんで?と思って奥付を読んだら1961年と’60年に出た作品を1冊に復刻したものだった。とても40年もまえの作品とは思えないほど文体は今日的で、内容も色あせていない(ごく一部に今では「不適切な表現」と言われるもの はあるけど)。表題作は探偵役の主人公が読者に語りかける形で進行し、登場人物はテレビの2時間ドラマのように動く。そして漢字は少ない。冒頭に著 者からの挑戦状がのっているが、テレビゲーム感覚で謎解きに挑んでみるのも いいだろう。でも、がしがし読みたい人にはちと物足りんかも。
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