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「ライオンハート」
評価:B
まるで、寄せ木細工のように組み立てられた、タイムトラベル・ラブストーリー(という言葉が適切かどうか自信が無いけど)の傑作。幾重にも張り巡らされた伏線と、綾なす構成のその見事さ。この作品は、ロバート・ネイサンの『ジェニーの肖像』への個人的オマージュとして書かれたのだそうだが、元ネタを凌駕して、恩田陸にしか書けないオリジナルな物語になっている。特に、中の一編『イヴァンチッツェの思い出』は、ミステリーの要素も加味されて、実に味わい深い。また、装丁も凝っていて、各章の頭に置かれた絵はなかなか効果的だ。恩田陸作品には、これまでにも、ゼナ・ヘンダーソンの〈ピープル・シリーズ〉や、ジャック・フィニィの『盗まれた町』などの名作へのオマージュとして書かれたものが何作かあって、そういった作品には、二重の楽しさ、二重のおもしろさがあるのだが、しかし、できれば、次回作は、誰に捧げられたオマージュなのか判然としない、SFにもミステリーにもファンタジーにも分類不能の、古風で甘美な〈物語〉を、ぜひぜひ、書いてもらいたいものだ。
【新潮社】
恩田陸
本体 1,700円
2000/12
ISBN-4103971037
「リセット」
評価:C
第一部がつらい。戦時中の女学生の日常をリアルに描いたこのパートは、もちろん、後半への大きな伏線となって、『スキップ』や『ターン』と同様、時を越えた恋の物語へと転化していくのであるが、彼女達の友情や、ほのかな恋の予感などが、戦争の激化と共に変化し、やがて崩れさってしまうその過程が、単独の話として成立するほどのボリュームで丁寧に描かれている。彼女達の会話のリアルさや、日常の細かなディティールの再現を、決して、乙女チックと揶揄するつもりはないし、逆に、その筆力を評価すべきであるだろう。それでも、どうしても違和感を拭いきれないのは、この作家の語り口に、何か過剰な演技のようなものを感じてしまうからだ。第二部、第三部と展開する後半は、とても、上手くできていて、基本的に、こういったタイプの物語(興味深いことに『ライオンハート』と同じテーマだ)が好きだということもあって、なかなか楽しめたことは事実である。しかし、う〜〜〜む、第一部が、やっぱり、どうしても……。
【新潮社】
北村薫
本体 1,800円
2001/1
ISBN-4104066044
「恋わずらい」
評価:D
無頼な作家の恋の遍歴と、その破滅的な生き方を描いた文芸作品ということになるのだろうが、主人公に〈津坂修二〉という、太宰を想起させる名前をつけたり、冒頭、「小説を命懸けで書いた」などという表現が出てきたりして、しょっぱなから、浅薄な印象を受けてしまった。かつて、心中を試みて未遂に終わり、一人生き残ってしまったことが、この主人公の虚無の根底にあるらしいのだが、そんな手前勝手な破滅指向も読んでいて鬱陶しく、恋人の〈あのとき〉の声を分析してみせるなど、他者に向けられた主人公の眼差しはニヒルでも、自身を見据える目の冷徹さに欠けているのではなかろうか。また、内容から、ついつい連想してしまう某著名作家のベストセラー小説などと比べても、性愛描写に瑞々しさがなく、全体に、古風な作風というよりも、どうしても、古臭さの方を強く感じてしまったのだが。
【朝日新聞社】
高橋三千綱
本体 1,800円
2001/1
ISBN-4022575565
「ハード・タイム」
評価:C
敵のキャラクターがあまりにも単純で、話を引っ張っていく謎の底も浅く、ミステリーとしてはかなり不満が残るものの、それでも、久しぶりの〈ヴィク〉シリーズを、それなりに楽しむことができたと思う。今回、ヴィクは、何と、誘拐犯として刑務所に収監されてしまうのだが、その刑務所内での彼女の活躍が最大の見せ所ともいうべき箇所で、実際、なかなか、読み応えのあるシーンになっている。また、女だてらに(おっと、失礼)、探偵というハードな職業を全うしようとしている、ヒロイン・ヴィクの心意気や、大都会シカゴで生きる息づかいのようなものを感じさせる生活の細かな描写など、そういった魅力も、あいかわらず、健在だ。ただ、訳文がぎくしゃくしていて読みづらいという点が、どうも、ちょっと……。
【早川書房】
サラ・パレツキー
本体 2,000円
2000/12
ISBN-4152083085
「ぶらんこ乗り」
評価:E
困ってしまった。この物語、何がおもしろいのか、さっぱり解らないのだ。何とか、物語の中に入り込んで、その流れに身を任せたいと思うのだが、目が字づらを滑っていくだけで、つまらなかったのかどうかさえ判然としないほど、このお話はボクの読解力の限界を越えてしまっている。もちろん、これは〈児童文学〉であるから、難しい内容であるはずがない(たぶん)。どうやら、幼くして亡くなった(あるいは、単に消えてしまったのか?)、作り話の得意な天才少年のお話のようだ。姉の心に深く刻まれた少年の思い出と、その思い出とシンクロして、少年の作った童話が交互に語られるのだが……。それ以上、お話の意味を読み取ろうとしたり、作者の意図を推し量ろうとしたりするのは間違い? それって、古い読み方? この作家、多彩な活躍をしている、近頃評判の人だそうだし、解る人には解るんだろう、きっと。でも、別に、解らない人でちっとも構わないや。ボクは、ただ、おもしろい〈物語〉を読みたいだけなんだから。
【理論社】
いしいしんじ
本体 1,500円
2000/12
ISBN-4652071922
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