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偽日本国
【幻冬舎】
伊藤俊也
本体 1,800円
2001/1
ISBN-4344000420
今井 義男
評価:E
個人的に強く惹かれる場所がある。沖縄もそのひとつである。主要な登場人物が沖縄出身の若い夫婦でただならぬ過去を背負っている。米軍基地が落とした影だ。読む側につい力が入ってしまうのも致し方あるまい。その意気込みに何度も急ブレーキをかけてくれたのが、非常に癖のある文体である。これは賛否が分かれることだろうが、私は著しく興を殺がれた。行動でストーリーをぐいぐい引っ張っているはずの本来の主役、マッちゃん夫妻にも失望した。いろんな事件が次々に起こるわりには現場の逼迫感が伝わってこない。冒頭の監禁だけでも現代の病理を抉るのは可能なのに、ほんの一過性の出来事ぐらいにしか感じられないのである。物語はマッちゃんの人となりを中心に<生体の冷却保存>から<満州国>まで盛りだくさんな事象が引き合いに出される。それらはちょうどテレビ画面をリモコンで操作するごとく希薄な印象であった。
小園江 和之
評価:D
マスコミ内幕ものではあるんですが、そこに沖縄の基地問題や先の大戦で日本が描いた満州国の姿をからませて、現在の日本が真の独立国家と言えるのかを問うているようです。でも、老人ホームでの大量殺人事件とか中学生立てこもり事件のエピソードを加える必要はあるんでしょうか。後半、大川周明についての記述が延々と続くのにはややうんざりしました。もう少し簡潔にしてもいいんじゃないかと思います。懸命に今の日本を描いているんですが、いろんな側面が同じ重さで投入されるので、焦点がぼやけてしまったようです。それとラストですが、アメリカのSPってあんなに間抜けなんでしょうかね。読み味が妙に明るいので、地の文てんこ盛りでも意外に読みやすいです。
松本 真美
評価:B
自分も「マッちゃん」と呼ばれることが少なくないので、主人公が終始この愛称で呼ばれるだけで、シリアスでハードな内容が実際よりずっとくだけた印象になることにやけにビックリ。呼称ってあなどれない。マスコミの内幕や沖縄の問題や思想家Oやらがとっちらかった、とにかく密度の濃い小説。物語のベクトルが分散してるんだか収束してるんだかよくわからず、全編に不安定で危うい感じが漂い、でも確固たる作者の信念を感じ、それらが新鮮で多少うっとうしくもあり…って、何言ってるんだかわからない私の文章の方がよっぽどうっとうしい。あっけなさ過ぎる最後が逆に残った。帯の「現代日本のすべてを描ききった、恐るべき全体小説」って意味がわからない。強面の言葉でカマしてるの?でも、この帯で読もうと思う人いるのかな。
石井 英和
評価:E
要するに著者は何が言いたかったのだろう?ボクサ−上がりのTVレポ−タ−たる主人公を狂言回しに、様々なエピソ−ド群が、語りはじめられたかと思えば次の話が始まる、といったタイミングで次々に繰り出され、読む側のこちらは消化不良を起こすばかりだ。様々な事を語っているようで、実は何も語っていないと同じではないか。それともこれは、例の「時代を鋭く切り取った」という奴だから、我々読者は、掘り下げられることなく頻繁に切り換えられるチャンネルを、ただ恐れ入って見入っていればいいのか?そんな「写生業」に対して私は、「切り取った?だからどうした?始めた話は終わらせろよ」と注文せずにはいられないのだが。結局、大風呂敷を広げて意気軒昂たる著者に、私は付き合いきれなかった。飲みに行くと時々出会います、こういう人に。
中川 大一
評価:E
ずいぶん個性的な文体……というより悪文に近い。内容がスッと頭に入ってこないんだ。中学生が猟銃を持って学校に立てこもったり、老人ホームの園長が入所者を40人も毒殺したり、ヤクザによる拳銃殺人も起こる。いずれも思わせぶりな伏線だけど、共振して大きなうねりを作ったりはしない。それこそテレビの向こうの出来事のように、淡々と流れていく。後段、主人公は、大川周明と石原完爾(らしき人物)の事績を追う旅に出る。そこで著者は、どうやら戦後民主主義批判を繰り広げたいようだ。それは構わないが、賛同しようにも反論しようにも、登場人物の口を通してだから、主張自体はっきりしない。ストーリーからも浮いている。小説なのか社会評論なのか。どっちつかずで読む方は疲れました。
唐木 幸子
評価:D
帯に【小説デビュー作】【渾身の書き下ろし】【恐るべき全体小説】とあったのでイヤな予感はしていたのだが、やはり読みにくいこと甚だしかった。大体、全体小説って何? 私は知らないぞ。主人公『マッちゃん』への著者の思い入れは充分伝わってくるのだが、話の順番やスポットライトの当たる人物がコロコロ変わりすぎて、課題本でなかったら到底、最後まで読みきれなかっただろう。昨年9月の課題本『ディレクターズカット』をまた引き合いに出して悪いが、あの作品と同じで、違う分野のプロフェッショナルである著者が余りにも経験や知識のありったけを文章に注ぎ込もうとして、味付けに統一性がなく、最終的に何の味かわからなくなってしまっている。登場人物のエピソードも周辺で起こる事件も半分で良いから、次は読み手にわかりやすく書いて欲しいものだ。
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