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世界の終わりの物語
【扶桑社】
パトリシア・ハイスミス
本体 1,429円
2001/1
ISBN-4594030602
今井 義男
評価:A
私はこと短編ミステリに関しては極端な拝外主義者である。ポー、ドイルに始まり、チェスタトン、アイリッシュ、スレッサー、ブラウン、ダール‥‥綺羅、星のごとくに輝く達人たちによってもたらされたミステリの黄金時代に一時期ひときわ特異な彗星群が現れた。それらは<黒い哄笑>と命名され毎夜妖しい光を放ち続けた。いまではテリィ・サザーンやローラン・トポールの名がわずかに記憶に残るぐらいで、ジャンルとしてはすでに消滅してしまった感がある。この奇跡的な短編集は細々とではあるが、毒と悪意を多量に含有したあのガスの尾がまだ枯渇していなかったことを物語っている。純然たるミステリではないが、磨きのかかった冷酷な語り口はさすがに上手い。これで打ち止めとはいえ、十代の頃読んでいた作家の新刊が新世紀になって読めたのは望外の喜びである。
小園江 和之
評価:C
全部で十の短篇からなる「著者最後の傑作集」なんだそうです。なんていうか、どれを読んでもぽーんと突き放される感じで、こちらの感情移入など知ったこっちゃないみたいですね。私としては「ナブチ、国連委員会を歓迎す」のはちゃめちゃぶりが面白かったんですが、これとて別に笑いのスパイスを入れようとしてるわけではないのでしょう。解説に「こうした作品群は書いてはいけない小説であり、読んで笑ってはいけない小説である。」とか書いてあるんですが、そんなに大変なものかなあ、と思いましたね。私が日本人だからでしょうか。たしかに間違って紙やすりを舐めてしまったような読後感ではあります。
石井 英和
評価:B
人類の営為のことごとくを蹴散らして爆走する、哄笑だらけの作品群。「小説研究者」という凄い肩書の人物による巻末の「解説」があり、氏は、ここに収められた作品群の内容を大いに嘆いておられる。いわく、書いてはいけない小説だ、読んでしまったら忘れ去るべきだ、この著者の絶筆となる長編の方は素晴らしい作品だったのに、と・・・いいんですか、解説文で貶してしまって?どこぞの採点員じゃあるまいし(笑)研究者の方よ!私はこの作品群を、言われるほどの虚無の賜物とは思いません。ことに、「いわゆる反権力」への、能天気とも言いたい思い入れをうかがわせる末尾の2作品を読むにつけても。そこには「良識」などには飼い馴らされない雑民の生命力が投げ出されている。私はこの作品群、老境を迎えた著者の、アメリカほら話の源流への回帰行と捉えております。
中川 大一
評価:C
趣味の悪い、不愉快な作品集。だからといって、つまらないわけじゃない。誰しも心の中に、ブラックな部分をちょっとは飼ってるよね? 本書はそこをつんつん突いてくる。アメリカの大統領や原発をちゃかしたかと思うと、アフリカの架空の国や長寿の女性をおちょくりまくる。その執拗さは並大抵ではなく、読んでて「おいおい、どこまで行くねん?」と独りごちることしばしば。えげつないこと吉本新喜劇のごとし。そんな中で「白鯨2」は異彩を放っている。クジラの内面以外は客観描写に徹したストレートな動物文学だ。総じて、良心が邪魔して高い評価をつけにくい本。そういえば、巻末の解説もどことなく歯切れが悪い。逆に言うと、実際に読んでみると評判より面白かった、ってことも十分あるだろうね。
唐木 幸子
評価:C
ハイスミスの短編は初めて読んだ。ハイスミスがこんなのを書くの?というくらい、科学的な描写が何とか許せるレベルを超えてハチャメチャなのに驚いた。老いてからの作品とは言え、何だか体が動かなくなった人間がやけくそになって憎たらしいことを思いっきり言い放題した、というような哀しさを感じる。10編の作品には出来不出来があり、途中で書くのがイヤになって投げ出したんじゃないかと思うようなものもある。面白く読めたのは『ナブチ、国連委員会を歓迎す』と『<翡翠の塔>始末記』の2編だ。前者は国家運営、後者は高級マンションのゴキブリ退治、という課題に対して無能なリーダーが繰り出す対策が火に油を注いで、、、、という展開。ほんまにこの通りや、ウエがアホやとこうなるんやわー、とサラリーマンの私は毒づいて笑えたのだった。
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