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紙婚式
【角川文庫】
山本文緒
本体533円
2001/2
ISBN-4041970091
石井 千湖
評価:A
これはホラーだ。特に『土下座』と『ますお』のラストに戦慄した。うわああっ、と叫びたくなるほど怖い。結婚すると誰もが「おめでとう」と言われる。ドラマやマンガでも「そしてふたりは結婚しました。めでたしめでたし」という結末はものすごく多い。しかしハッピーエンドの向こう側にある生活は甘くはない。現実はこうだと言わんばかりにこの短篇集には壊れた関係ばかり出てくる。日常の描写が細密なので壊れっぷりがリアルだ。『土下座』の洗面所のシーンとか。うまいなあ。孤独は嫌だけどずっと一緒にいるのも辛い。身勝手だけど共感できる。相手に期待を押しつけずお互いに自由でいようと努力しても難しいんだ、ほんと。ちゃんと語ろうとしているだけ表題作の『紙婚式』や『秋茄子』には救いがあるのではないか。そこがいいのでA。
内山 沙貴
評価:D
キレイだがぼやけた色のついた和紙のような物語たち。彼らは一見してとても柔らかく、清らかで、つつましいのに、そのぼかされた紙の中に極彩色の悪魔が尖ったしっぽを潜めている。暖かな家庭に吹くすきま風のような不安。そんな、危ない綱渡りみたいな結婚生活の話が続いた。世界中の誰もが水の中にいるようなモヤモヤした身動きの取れない人生を送っているわけではないのに、「結婚生活とは救われないものだ」と一瞬思った。しかし次の瞬間救いの道はたくさんあるじゃないかと気づき少ししらけてしまった。長い人生の中で、そんな危うい瞬間はほんの一時のものではないか。ぼやけた色は、たぶんその後もずっとぼやけた色なのである。
大場 義行
評価:B
容赦が無い。それをいってしまったら元も子もない。確かにそう思うけれどねえ。なるほど、そんなものかもしれない。そういった思いを包み隠さずに出し、面白短編に変換する山本文緒は容赦が無い作家だ。結婚生活の毒と蜜を見せられた気がする。お陰で共感と憧れに終始した読書だった。これ結婚する前だったらどう思っていたのだろうかと、それが一番気になってたりもする。うーん周りの書評が楽しみだ。
操上 恭子
評価:C+
結婚生活をテーマにした短編集。それぞれの物語に登場する7組のカップルの関係は、どれも変だ。多かれ少なかれ当たり前でないところがある。だからといって、現実にあり得ないほど異常な関係というわけでもない。もしかしたら、このご町内にもこういう夫婦がいるのかも知れないという感じ。だが、物語の中で描かれる心の闇の深いことといったらない。一見なんの問題もなく、うまくいっているように見える夫婦でも、それぞれの心の中に何が潜んでいるかわからない。その辺のホラーより、よっぽど怖い話だと思った。「時々主婦」の私にも夫がいる。夫の心の中にはいったい何があるのだろう。
小久保 哲也
評価:B
一番身近な他人同士というのが夫婦であると、改めて感じさせる。ふとした行動や目配せから垣間見える相手の心の中には、自分が知ることの無いさまざまな想いが渦巻いているのかもしれない。未婚の人にも、結婚して長い人にも、お勧めの作品。短編集なので、すいすいと読めるけれど、短編とは思えないほどのイメージが残る。できれば一編づつ、時間をかけて読みたい。でも、これを読むと、迂闊には結婚できないなぁと、しみじみと思ってしまうかも。。いや、逆に面白そうだから早く結婚してみたくなるか?
佐久間 素子
評価:B
一人でいるのはさびしいが、理解しあえない二人が一緒にいる方がより一層さびしい。理解という幻想を粉々にしつつ、紡がれる8つの短編は、おそろしいことに、結婚がテーマである。かなしかったり、こわかったり、うつろだったり、さびしさの味は違っても、いずれも説得力にあふれ、フィクションだ他人事だと目をつぶることができない。小さい固い結晶のような孤独を残す本である。ホラーも負けるすさまじい短編もあるが、しみるのは、限りなく普通を描く、例えば『バツイチ』。「ずっと柔らかいままの女性は、この世に実在するんだろうか」と幸福のさなかに考える主人公が痛々しい。結末は読者にゆだねられ、ないも同然のかそけき希望にすがりたくなる。
山田 岳
評価:E
第1話「子どもじみてアホらし」第2話「風呂場に毛ガニがいてるのやけど」第3話「努力して微笑もうとしたんやけど」第4話「若旦那はバカだんな」第5話「ほんとうは離婚したいのん?」第6話「初期村上春樹的主人公のジレンマ(ゆうじゅうふだん)」第7話「あれ、別れへんの?」第8話「別居するさかい入籍するってか?」評者の知人・友人でも、わ’かいときに「理想の結婚」をしはった人は、どれ’かひとつと同じことになってんのとちゃうかなあ。
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