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われはフランソワ
【新潮社】
山之口洋
本体 1,800円
2001/2
ISBN-4104270024
今井 義男
評価:AA
ジャンヌ・ダルクが焼かれた年に生まれ、司祭に育てられたフランソワ・ヴィヨンはパリ大学に通う学生の身ながら、盗みや殺しに手を染める一方で詩人としてオルレアン大公に仕えたりもする型破りな人物だ。悪事に深入りしタイトロープを好んで渡る男の生涯は安穏とはおよそ縁がない。だが度重なる窮地もことごとく悪運が味方し首の皮一枚で切り抜ける。したがって悔い改めたりはしない。洋の東西を問わず、王制国家の歩んだ歴史などというものは大体において血生ぐさく鼻持ちならないものだが、こんなに面白い話も埋もれているのか。それを発掘し磨き上げた作者の技量もしたたかである。流暢に詩をものするとはいえ泥棒は泥棒だ。こともあろうにその素性も知れぬ罪人の血が……これ以上は書けない。もし史実ならこの上ない快挙である。
小園江 和之
評価:B
オルレアンの少女ジャンヌ・ダルクが火刑に処せられた年に生まれた、フランソワ・ヴィヨンの波乱に満ちた人生を描いています。帯には〈大泥棒にして人殺し? だのに「フランス文学史上最高の抒情詩人」と今なお讚えられる破天荒な男〉なんてぶちあげてるんで、わくわくと読み出したものの、なんだかやってるこたぁケチなこそ泥だし、人殺しったって過失致死みたいなもんだし、こっちに素養がないから合間にはさまる詩の素晴らしさもさっぱり分からない。んではつまらないかというと、そうでもなくて、この時代のいいかげんさが面白いし、主人公を旅路へと駆り立てる「血」の謎も気になる。終盤、ほんとうの大泥棒になり、「血」の真実も明かされたあとはさばさばした顛末が待ってます。ラスト一行がオシャレ。
松本 真美
評価:C
15世紀のフランスの悪に魅入られた人間…とは言っても、フランソワがしでかした悪はさほどとてつもない代物でもないと思うのだが、とにかく「わかっちゃいるけど悪事がやめられない」希代の詩人であり放浪の異邦人の半生が、ちょっと不思議な時制で語られるポジティブなんだか逆なんだか、優しいんだか残酷なんだかわからない物語。<問題作>らしいけど、どこがそうなのかよくわからなかった。<無関心>に取り憑かれたシャルル大公の城の章が内容も詩もいっとう好み。特に、詩会でフランソワが詠んだ詩は小説は読まなくても一読の価値あり…って作者に失礼かな。そういえば、吟遊詩人ってフランス生まれか。高校時代、詩人の吉増剛造が学校に講演に来て自分の詩を朗読したっけ。あの衝撃は今でも忘れられない。突然何かが憑依したのかと思っちゃいました。後日、剛造氏のマネをしてたら、担任に「おまえは案外お調子者だな」と言われました。…関係ないことでした。
石井 英和
評価:B
フランソワ・ヴィヨンの伝記小説?と、頭を?マ−クだらけにしつつ読んだ。あの「オルガニスト」の著者が、なぜ今ここで、海の彼方の昔の詩人の生涯をテ−マに取り上げたんだろう?こちらにヴィヨンに関する深い知識や思い入れがあれば、すぐ分かるものなのだろうか?で、読後感。当時の風俗も詳細に描かれていて興味深いし、物語のスケ−ルも大きい。感動も風格もあって、立派な作品と思う。けれど、何か腑に落ちない気分なのだ。結局解けなかった最初の疑問、「なぜヴィヨンか?」に私はこだわり過ぎたのかも知れない。読者である自分とヴィヨンなる登場人物との距離を掴みかねた、とでも言えばいいのか。遠未来、滅亡した人類の謎を探るために電脳内に構築されたパリの町を舞台に、ヴィヨンの人格を付与された何者かが暴れまわる話だったら素直に読めたかも(?)
中川 大一
評価:C
「悪と美、愛と死の交差する四つ辻にたたずみ、迷って」いる男、フランソワ・ヴィヨン。その抒情詩を巧みに織り込みつつ、虚実とりまぜて生涯をたどった大作。15世紀フランスの居酒屋、教会、大学、城の雰囲気がまことそれらしく浮かび上がる。しかし、力作・労作すなわち傑作とはならぬのはなぜかしら。まず、本書はピカレスクロマンと銘打たれているわりに、炸裂するような悪の魅力には欠けている。無論、この宣伝文句は作者の本意ではないのかもしれない。それでも、このフランソワは、妙に理知的な印象を与える。著者は頭の切れる人なのだろうが、その聡い知性が主人公にものりうつっちゃったみたい。始めに引用したような矛盾を抱え込んだ詩人の内面としては、きれいに描かれすぎではないでしょうか。
唐木 幸子
評価:B
フランスの詩人、フランソワ・ヴィヨンの一生を描いた物語だ。学はあるのに飲んだくれて堕落して、殺人を犯したり盗みの手引きをしたりして絞首刑寸前まで行く。そんな破天荒なヴィヨンの運命が軽く浅くテンポよく描かれて、盗賊の頭からお姫様までバラエティー豊かな脇役も生き生きしている。冒頭、ジャンヌ・ダルクが火炙りの刑を受けるシーンの描写は残虐だが、筆致が淡々としているせいか暗さを感じない。肝心の【詩】は、世情も違うし韻もわからないので私には面白さが不明だが、酒場で即興の詩を語ったり、城中での詩会で大公をからかったり、当時のフランス人って粋だったのだ。・・・・というようなことを感じさせる作品を書く著者はどんな人なのかと思ったら、まだ若い理工系の研究者だったので驚いた。
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