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「ロスト・ガールズ」
【早川書房】
アンドリュー・バイパー
本体 2000円
2001/3
ISBN-4152083379
今井 義男
評価:D
二人の少女が消え、二人が所属するクラブの顧問が逮捕される。その教師の言動は誰が見ても普通ではなく限りなく怪しいし、弁護に赴いたクレインはコカイン中毒である。<死体なき殺人事件>の出だしは前途に波乱を含み、上々だった。調査の結果、検察の論拠を覆す証言を得るが、被告の人間像は依然つかみどころがないまま緩々と話は進む。やがて弁護士につきまとう悪夢が、現実なのか幻覚なのか境界線が判然としなくなり、次第にホラー色が濃厚に。ん? ひょっとすると、これは私の好きなヒョーツバーグの『堕ちる天使』系ミステリかと期待していたら、はしごを外されるような結末が……。ほとんど動きのないプロットに唯一の仕掛けが『バスカヴィル家』並の古色蒼然とした怪異だけでは、とても間が持たないのではないか。思わせぶりな言い回しに終始するなら、もっとひねってもらわないと。
松本 真美
評価:B
どういうものをホラーというのかはよくわからないが、主人公がじわじわとからめ取られていく経緯は不気味だった。レディの怨念は、昨年の課題本のキングの『骨の袋』を彷彿。視聴覚的には、影や電話はそうでもなかったが、上に登ろうと草を掴んだつもりが実はそれは髪の毛だった、ってのが妙に怖かった。…でもでも、何よりポイントは湖!湖は怖いゾ。私の弱点は実は湖なのだ。特に夜の湖はダメ。何年か前、夫の車で実家に帰省したとき、途中から幹線道路を逸れたら迷ってしまい、夜になり、テキトーにぐるぐる走ってたら突然、目の前に、闇より一層暗い猪苗代湖が出現したときは、ぎゃあ〜!!と叫びました。カナダ、湖が多そうだし怖いな。今までは赤毛のアンの爽やかな国という印象だったけど(ホントか)、この本がベストセラーになったってことはかなり屈折したお国柄かも。ムダにデカそうだし。とにかくイメージ変わりました。
石井 英和
評価:A
「古き沼に棲む怨霊」という時代遅れとも言うべきホラ−・ネタが中央に座
した物語なのだが、その「怪」が、田舎町の人々の心に巣くう因習や、主人公のヘロイン中毒などから来る、「妄想の可能性」の後ろ楯を持つ形でしか現れてこないので、ホラ−と断じてよいのか、戸惑いがある。そんなもどかしさがあるのだが、これは実は、「移民の国・アメリカ」の根幹に係わる出自を帯びながら、まるで社会の汚物として棄民され「アメリカの人柱」となった「沼の怨霊」が残した、冷え冷えとした孤独が、今日を生きる人々の心を浸食して行く物語なのだ。沼に飲まれた少女たちだけでなく、弁護士が心を病みヘロインに頼る羽目になったのも、犯人が罪を犯すに至ったのも、「怪」の呪いゆえ。死者の怨念の寝床の上に、今日の我々の生がある・・・妙に心に粘りついて来る物語だ。
唐木 幸子
評価:B
確かに正統派の恐怖小説なのだろう。読んでいてしみじみ怖いし、読者をハっとさせる仕掛けもある。しかし描写がイマイチ足りない気がしてならない。著者が意図したであろうイメージと実際の表現との間に、飛ばして略してしまったような間隙を感じる。S.キングが同じ素材を書いていたらどうだったろう。冒頭の少女がおぼれるシーンのような謎が幾重にも込み入って、それらが効果的に姿を現しては消える。きっと読者は何度も目をつぶりキャっと本を閉じ、暫くは河口湖にも山中湖にも近寄らないくらいの恐怖を1冊の書物から受けるのだ。邪道だろうとディテール過多だろうと、やっぱり私はキングがいつも懐かしい。キングがカラー映画だとすれば本書は白黒映画的で、それなりの良さはわかるのだが、B。
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