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「ペニス」
【双葉社】
津原泰水
本体 2,000円
2001/4
ISBN-4575234117
今井 義男
評価:C
異常な小説である。異常者も当然出てくるが、サイコ・サスペンスではない。サスペンス的要素がゼロだからである。公園の管理人の所為は確かに常軌を逸してはいるが、残念なことに我々は、なに食わぬ顔で肉親のミイラや、嬰児の亡骸と同居する人間が、現出する時代に生きているのである。したがって、この小説に内包する狂気が衝撃度において、現実を凌駕するとは到底思えない。せっかくの変則的な構成も、私のおぼつかない読解力では頭を素通りするばかりだ。それとも形而下での解釈を拒絶するのが幻想文学の第一条件? ただ、とにかくドグラマグラな小説であることは間違いない。それより他にいいようがないのである。ちなみに本家では《外道祭文》のテンションが異様なまでに高かったが、本書ではアナウサギへの言及がなかなかにファナティックだ。
石井 英和
評価:E
既視感のカタマリ。「いわゆる前衛的な小説」の切り貼りみたいだ。主人公の、定石通りの「病んだ独白」とか、その視線の前で非日常化する日常の描写とか、些細なあれこれに関して並べ立てられる思わせぶりのウンチクとか、なにもかにもが見飽きたパタ−ン。主人公がインポテンツというのも、この種の物語では定番ですな。インポでなければ同性愛者だったろう。そんな設定で性に関する描写を延々と行い、毎度お馴染み「不毛」の一丁上がりとござい。趣向として死体を隠匿しておく、という話は生島治郎の「頭の中の昏い唄」があるし、冷凍保存の話はTVの「世にも奇妙な物語」でやってたぞ。こんな、見飽きた描写だらけの「先鋭的な小説」が何を生みだすのか、そんな事には興味もないが、手垢の付いた風景を「人跡未踏の秘境」とレッテルを張られても、納得は出来ない。
中川 大一
評価:E
うっうっう〜、薄ッ気味悪いハナシ! そもそも私の嗜好としちゃ、オビに「少年の屍体と暮らす」なんて書いてある本、手にとらない。なのに食指が動いたのは、紙版本誌5月号で大森望氏が絶賛してたから。「ページを繰る手が止まらない。純文学の方法論とジャンル小説の娯楽性が完璧に融合した希有な傑作」だって。読まねば! しかしっ、ページを繰る手が動かない(笑)。オビ文はこう続いているよ。「性的不能者の現実が幻想世界に溶けこむとき、言葉は虚空に踊る」。言葉は虚空に踊る……か。確かに。そういう意味だったのか(軽くため息)。幻想と虚空の二本立てで攻め込まれちゃあ、リアリストの読者はたまりません。私のような凡庸な感性の持ち主に忌避されて、作者としちゃ本望かもしれんねえ(深くため息)。
唐木 幸子
評価:D
絵画や映画の中にも、鑑賞する者の嘔吐感を呼び起こすものはあるし、こうした文章も読む人によっては芸術なのかもしれないけれど。私は本作を推理小説としてもポルノグラフィとしても楽しめなかった。
最初のうちは、そういえば吉祥寺の井の頭公園のバラバラ死体事件は迷宮入りしたんだっけ、と思いながら読んでいたが、もう、途中から吐きそうになる寸前。村上龍の『限りなく透明に近いブルー』にもこういうズブズブのセックスシーンがあったが不思議に不潔感はなかった。でも本作は登場事物が若人ではないせいか読み進むほどに惨めになって、筋を追う根性もなくなってしまった。チャイコフスキーに関する記述は非常に正しかったので、何とかEは回避した格好だ。(単行本班で未だEを付けてないのは私だけ)
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