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頭蓋骨のマントラ
【ハヤカワ・ミステリ文庫】
エリオット・パティスン
本体 660円
2001/3
ISBN-415172351X
ISBN-4151723528
石井 千湖
評価:B
あまり大きな声では言えないが仏教美術が好きだ。高校が仏教系で授業か何かでチベットの砂曼荼羅の映像を見せられたことがあるがとても色鮮やかで美しい。転生が信じられている不思議な国。ダライ・ラマがインドに亡命してるけど中国の支配がこれほどまでに文化を破壊しているとは知らなかった。日本だってアメリカだって同じことをしているんだけどそれにしてもすごい。舞台の目新しさのせいか最初はちょっと読みづらい。しかし殺人事件の謎は錯綜しているし、囚人の身となってもなお信仰を失わない崇高なラマ僧たちは大ピンチだし、読み進むうちに緊張感が高まってやめられなくなる。何よりチベットの風景描写が圧巻。いつか行ってみたいと思う。
内山 沙貴
評価:A
きいろく染まったチベットの大地には宇宙のへそでもあるのだろうか。不思議な世界があるものだなぁとおもう。宗教が人の生き方や死さえも支配する、そんな土地があるなんて。主人公である単道雲は殺人事件を捜査し事件に深く関わってゆくのだが、不思議と何かに守られている。崖の上から落ちないように。地に伏してしまわぬように。その存在は常に彼を覆って、彼を自由に羽ばたかせてくれる。この小説は大地を強く感じさせる異郷の地に連れて行く、異色のミステリィである。
大場 義行
評価:A
読み終えて思った事。チベットに行きたい!ミステリを読み終えて、まさかこんな事になるとは思いもしなかった。不可思議で神秘的なチベット仏教の世界に魅了された。もちろん物語自体も、この舞台ならではの展開があって最後まで楽しめた。馬頭の魔人、山々に隠された寺院、僧侶達の儀式や迷信、中国政府のチベットに対する行い、仏教だけでなく道教の考え方も出てきてとにかく物語を盛り上がらせる小道具のオンパレード。主人公もいいし、これはもう続編も読ませていただきますです。ただ、難点がひとつ。チベットの方々の名前がとにかく覚えづらい。チュージェー、イェーシェーとか耳に慣れない名前ばかり。最初は誰が誰だかわけがわからなくなってしまった。だいたいみんな事件の事を聞いても、わけのわからん(でも案外伏線になっていたりして、これまた楽しい)言葉を言うだけだし。でもそれがいいんだよなあ。
操上 恭子
評価:B
まず、設定がいい。舞台は現在中国に併合されているチベット。探偵役の主人公は中国人の元捜査官だが、チベット南部の刑務所に入れられていて、そこに政治犯として収容されているチベット仏教の僧侶たちに強いシンパシィを感じている。そして首なし死体事件。この設定だけで十分魅力的だが、ミステリとしての質も十分に高い。捜査に対する妨害や陰謀、時間との戦い。登場人物たちも実に味がある。読み始めた瞬間から、この作品世界の中へぐいぐいと引き込まれてしまう。だが、これは現在のチベットの置かれている深刻な状況の上になりたっている物語だ。ここに描かれていることを100%信じていいのかどうかは分からないが、物語のなかの謎は解決されても、決して晴れることのない重いものが、読後の胸の中に残されてしまうのは事実である。
小久保 哲也
評価:A
チベットの文化。語り継がれる悠久の歴史。繰り返されるマントラの祈り。夕日に照らされる荒野に佇む巡礼者達。暗闇で稲妻が走る。浮かび上がる守護魔人タムディン。強制労働収容所の作業現場で発見された首なし死体を巡って語られる物語は、中国とチベットの文化、近代と宗教の対立を軸に回転していく。定められたタイムリミットのなかで真相を探り出すことはできるのか?現代の神秘、チベットを舞台に多くの人の血が流されて行く。そして、主人公が言う。「私は望みをいだかずにいられるほど強くないのです」。そうなのだ。諦めてしまえることならば希望など抱かないのだ。あきらめたくない。望みを棄てたくない。だから、もがき苦しむのだ。だけど、そうやって苦しんでいけば、いつかは強くなれるのだろうか?望みを抱かなくてすむほどに。
佐久間 素子
評価:E
全然おもしろくなかった。ミステリなので、一応最後までがんばったけれど、犯人が判明してもそりゃないよーって感じだったし、珍しく読書にかけた時間が惜しくなった。政治がらみで暗くてストレスがたまるというのが、つくづく合わなかったようだ。舞台はチベットの強制労働収容所、主人公はチベット人にまじって、収容されている中国人単。労働現場で首なし死体が発見されたことで囚人である単に事件解決の命令が下りる。犯人探しと、理不尽な政府からの干渉に立ち向かう姿が読ませどころか。チベット僧の生活や信仰は、確かに興味深くないこともない。とってつけたようだな(笑)。
山田 岳
評価:B
ラマ僧というだけで強制労働を強いられ、瞑想で修業しているあいだに殺人犯にでっちあげられる。これが、アメリカがなんどもなんども言っている「人権問題」。日本のマスコミは北京に遠慮してか、事実を正しく伝えようとはしていない。たしかに日本も中国にひどいことをしたけど、それは50年以上もまえの戦争中のこと。チベットでは今なおひどいことが行われている。著者エリオット・パティスンは、政治問題にも関心のない人たちにも知ってもらいたくて、この本をミステリー仕立てにしたのでしょう。主人公・単が捜査を進めれば進めるほど謎は深まるばかりですが、それは「なぜ北京はチベットを支配しているのか」という謎につながっています。
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