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夫婦茶碗
【新潮文庫】
町田康
本体 400円
2001/5
ISBN-4101319316
石井 千湖
評価:B
臭いが強い食べものは一度気にいると病みつきになる。町田康のダメ人間文学もそう。まったくヘンテコな文体である。である体とですます体がいりまじり、いきなりノリツッコミしたりする。文壇のお年寄りが怒ったというエピソードもむべなるかな。<ああ夢がこわれました>って?うひゃひゃひゃ。最初は拒否反応を示されても今や芥川賞作家だ。<夢が叶いました>。真似したくなるな、町田式は。三行に一回くらいゲラゲラ笑いながらも、ちょっとうすら寒くなってくる。主人公の日常レベルの狂気に。たとえば冷蔵庫に卵を入れる順番にこだわったり、野良猫の系図をノートに記録したり。筒井康隆の解説も面白いので400円はとってもお買い得だと思うが。
内山 沙貴
評価:B
まず、一番の楽しみを剥奪されて、次に仕事、カネ、妻まで取られて、残るのはしょうもない喜劇的なこだわりと投げやりな世界観。あまりにこの世の世知辛さに血も涙もなくわははと笑ってしまう。いったいこの主人公は何者だ。まわりからどんどん剥奪されて、最高にムダなことばかり考えているのになぜか生き続けている。悲劇も喜劇も超越していてしかししっくりくる、いい加減な人間の世界。芸術的なユートピア。排他される、真に人間的な活動。ムダなことを過不足なく追求できるのはスバラシイことだと思う。彼らの勢力は、今は地下活動中である。
大場 義行
評価:A
擬古典のような文体と、今は無き軽薄体のドッキングという町田文体は読んでいて途轍もなく疲れる。読む前からなんとなくハマれそうだと思っていたし、最近注目の町田氏だけに、誠に残念。つまらん。と、思っていたのだが、二本目の「人間の屑」を読んでいると、不思議とその適当な世界に魅力を感じている自分に気が付く。あれれと思ってすぐに再読すると、ひじょうに面白いと感じている。仕事嫌いのダメダメ野郎ども、いい感じに力の抜けた会話、意表を突く適当な行動、随所に織り込まれる人間らしい悩み、軽やかに堕ちていく感覚。これらが何故か心地良くなってくる。もっと読みたいと思うのだ。不思議な中毒症状をもたらす作品なのでは、と見ている。
操上 恭子
評価:D+
知らなかったんですけど、町田康って不条理物の人だったんですね。読みながら一時期の筒井康隆に似ているなと思っていたら、その筒井康隆が解説を書いていたので驚きました。最初のうちは「無能の人」系の普通小説だと思っていたんです。ところが、読んでいるうちに、あれあれあれ、なんか変だぞ。となってきました。2作ともそうです。始めから知っていれば、また別の読み方も出来たんだと思います。でも、この表題作「夫婦茶碗」の方の主人公が特に、あまりにもすばらしい無能ぶりなんです。仕事もろくにしないくせに、冷蔵庫の中の卵を一生懸命古い順に並べようとしてるんですから。この人の無能ぶりをえがいた普通小説を、是非読んでみたいと思ってしまったんですよね。
小久保 哲也
評価:B
今までずっと「町田康」という人は、ものすごいお年寄りだと思っていたので、表紙裏の著者近影を見てズッコケた。若い。若すぎる。僕と同い年とは、知らなかった。しかも、顔がロックンロール系なので、2度びっくり。そうして、読み始めて、も一度びっくり。これはまるで、筒井康隆だっ。と思ったら解説を筒井康隆が書いていて、またまたびっくり。ほんとに驚かしてくれた一冊だ。筒井康隆ファンであれば、文句なしに楽しめるのではないだろうか。特に、筒井のファンだけれど、彼の作品は、やたらとキモいという人や、最近の彼の作品はなんだか難しくて。。。という人には、うってつけだ。読み終わった後、他の町田作品が気になって仕方なくなること請け合い。でも、それは逆に言うと、この作品のどこが『町田康』風なのか?というのが、分かり難いとも言える。一度じっくりと手に取って、筒井康隆と町田康の違いを確認してみては如何でしょうか?
佐久間 素子
評価:A
「日本文芸最強の堕天使」というコピーには笑ったが、町田康はかっこいい。何だったかドラマで戸田菜穂を蹴り飛ばしていた役者・町田康もかっこよかったし、はなまるマーケットで朝っぱらからインタビューをうけていた私人・町田康もかっこよかった。こんなに明るく馬鹿馬鹿しく狂おしく、無頼派を進化させちゃった頭と心が、あのルックスに宿るなんて、ちょっとできすぎ。ずるずると垂れ流しになっているような文体はリズムがよくて、とても気持ちいい。無為の人なる主人公の思いつくことは適当ででたらめで、何せおかしい。へらへら笑っているととんでもないところに連れて行かれる。そして、確かに「新世界の青い空」が見えちゃったりするのだ。まったく参るよ。
山田 岳
評価:E
「夫婦茶碗」はBにしてもええねんけど、「人間の屑」がE。「金がない、仕事もない、うるおいすらない」は、若き日の中原中也、太宰治、檀一雄もせやねんけど、なんかちゃうねん。花村萬月の『ぢん・ぢん・ぢん』の主人公イクオの世界とは、ほんま対照的。188ページにして、はたと気づいてん。こいつ(主人公)はパンク・ロッカーとちゃうねん。ただの、あかんたれのおっちゃんや。その瞬間、読む気がうせてもうた。あかんたれの評者があかんたれのおっちゃんの話よんでも、ちっとも、おもろないわ。ダダッ・ダダッ、ダドディ・ダドディ・ダド、とつづく文体はたしかにパンク・ロックかもしれへんけどな。(イエスの「シベリアン・カトゥール」という説もある)
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