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大場 義行の<<書評>>
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「死の泉」
評価:B
双頭の去勢歌手、古城に眠る名画と裏に書かれているし、いきなり歌う城壁の話が出てきたりと、こてこての怪奇小説かと思っていたが、その後は戦争モノ? 復讐譚? と読者を惑わせる。読み終えてみれば、怪奇小説と一応言えるかもという感じ。この本の魅力は沢山あって、まず一つは怪物どもの宴という感じの登場人物。芸術と医術に心奪われている者、復讐に生きる者。狂気に生きる者と盛りだくさん。でも、特筆すべきはこの本の造り。絶対に読み終わったら最初に戻ってしまうはず。この巧さは早川書房ならではだろう。間違いなく早川書房以外で発売できないという恐るべき怪作。
【ハヤカワ文庫JA】
皆川博子
本体 860円
2001/4
ISBN-4150306621
●課題図書一覧
「グランド・ミステリー」
評価:C
鳩が豆鉄砲を喰らったような顔とよく言うが、どんな顔なんだろうと今まではイマイチ確信が無かった。でもこの本を読んで安心。間違いなく、この本を読み終えた直後の顔がそうに違いない。眼を丸くしてお口あんぐり。面白いかと聞かれたら、うむうと唸るしかないが、そんな事は関係ナシ。とにかくこの本は凄い。一応内容を説明すると、戦記ミステリーだけれどもSF風味を利かせた日本人論恋愛仕立て。暴力的にまとめて仮想戦記と云えなくもないが、とにかく既存の言葉では説明できない本だった。真珠湾攻撃で始まったときは、普通の物語だと思ったのに、二転三転という言葉では表せないほどの回転ぶりが凄まじい。
【角川文庫】
奥泉光
本体 724円(上)
本体 705円(下)
2001/4
ISBN-4043578016
ISBN-4043578024
●課題図書一覧
「スプートニクの恋人」
評価:D
主人公のぼくと、強烈なキャラクターを持つすみれ、そして切り裂かれた女ミュウ。この三人の登場人物の行動は面白い。朝四時に公衆電話から突然電話してくるすみれとか、それに嫌だと思わないで付き合うぼくとか、象徴と記号の違いについての会話。猫に関する話、発見されたすみれの文章。これらの細々としたものは確かに面白い。特にすみれの行動、言葉、文章、皆印象に残っている。しかし、不思議な事に、全部読み終えるとあら不思議、小洒落れているだけで、なんにも残らない。細やかな所はいいんだけどなあ。なんとなく骨がふわふわしている感じがして仕方がない。
【講談社文庫】
村上春樹
本体 571円
2001/4
ISBN-4062731290
●課題図書一覧
「女について」
評価:D
表現が我ながら妙だと思うのだが、この本を一言でいうと、マシュマロ?という感じ。まさしく作者であろう主人公が出会った様々な女性をどう思ったのか、どう感じたのか、それだけを書くというのがこの作品。なんとなく、本当は違うんじゃねえの、嫌ってんじゃねえと嫌らしく読んでしまいました。本来ならばこの手の作品は内側にどっぷりはまって読むというのが正しい姿勢だと思うのだが、どうあがいても入れなかった。個人的にはこれは単なる妄想にしか読めないのだ。甘くて、一気に食べると気分が悪くなる。そんなマシュマロ?的作品。
【光文社文庫】
佐藤正午
本体 457円
2001/4
ISBN-4334731384
●課題図書一覧
「夫婦茶碗」
評価:A
擬古典のような文体と、今は無き軽薄体のドッキングという町田文体は読んでいて途轍もなく疲れる。読む前からなんとなくハマれそうだと思っていたし、最近注目の町田氏だけに、誠に残念。つまらん。と、思っていたのだが、二本目の「人間の屑」を読んでいると、不思議とその適当な世界に魅力を感じている自分に気が付く。あれれと思ってすぐに再読すると、ひじょうに面白いと感じている。仕事嫌いのダメダメ野郎ども、いい感じに力の抜けた会話、意表を突く適当な行動、随所に織り込まれる人間らしい悩み、軽やかに堕ちていく感覚。これらが何故か心地良くなってくる。もっと読みたいと思うのだ。不思議な中毒症状をもたらす作品なのでは、と見ている。
【新潮文庫】
町田康
本体 400円
2001/5
ISBN-4101319316
●課題図書一覧
「心とろかすような」
評価:B
事件自体はそんなに魅力的な話じゃない。まあ、昔書いた作品という事で、その辺は許してと作者自身も言っているし。でも、登場人物を巧みに描くのが宮部マジックではなかろうか。それだけで読ませる。特におっさんが抜群に巧い。犬が語り部なのだが、この犬がほんとにおっさんぽくていいのだ。だから、中年のしがない探偵物語としてさえ読むことが出来てしまうのだ。それに魅力的な人物が出るわ出るわ。その出てくる魅力的な人物(犬等動物も含む)たちに触れるだけでも楽しめる。ある動物のエピソードで、心とろかされた為に、ちと涙目になりました。ただ、やっぱり宮部みゆきの文体は、なぜか軽い気がしてならない。
【創元推理文庫】
宮部みゆき
本体 620円
2001/4
ISBN-4488411029
●課題図書一覧
「鳥頭紀行ぜんぶ」
評価:B
面白さは抜群なのだが、この本を小さくするという事は、喜ぶべき事なのだろうか。値段が下がったり、電車などにも簡単も持ち込めたりといいのだが、本を読んでいて笑ってしまう事ほど恥ずかしい事は無い。それにもともと読みづらい西原式手書き文字が、さらに読めないという事態に。それに、ただ単に縮小コピーしたかのような印刷が薄い箇所もあるし。さらに云えばこの文庫のために書き下ろされたのはたったの8コマ(4コマ漫画二つ)。と、脱力ぶりが面白すぎる鳥頭紀行だったが、さらに拍車がかかっている。読みづらささえ突破すれば、とにかく楽しめるはずだが、これはやっぱり文庫ではなく、もとの単行本で読むのが正しい姿勢のような気がしてならない。
【朝日文庫】
西原理恵子
本体 476円
2001/5
ISBN-4022642661
●課題図書一覧
「頭蓋骨のマントラ」
評価:A
読み終えて思った事。チベットに行きたい! ミステリを読み終えて、まさかこんな事になるとは思いもしなかった。不可思議で神秘的なチベット仏教の世界に魅了された。もちろん物語自体も、この舞台ならではの展開があって最後まで楽しめた。馬頭の魔人、山々に隠された寺院、僧侶達の儀式や迷信、中国政府のチベットに対する行い、仏教だけでなく道教の考え方も出てきてとにかく物語を盛り上がらせる小道具のオンパレード。主人公もいいし、これはもう続編も読ませていただきますです。ただ、難点がひとつ。チベットの方々の名前がとにかく覚えづらい。チュージェー、イェーシェーとか耳に慣れない名前ばかり。最初は誰が誰だかわけがわからなくなってしまった。だいたいみんな事件の事を聞いても、わけのわからん(でも案外伏線になっていたりして、これまた楽しい)言葉を言うだけだし。でもそれがいいんだよなあ。
【ハヤカワ・ミステリ文庫】
エリオット・パティスン
本体 660円
2001/3
ISBN-415172351X
ISBN-4151723528
●課題図書一覧
「スノウ・クラッシュ」
評価:B
「夫婦茶碗」も読んでいて疲れたが、この本も読んでいてぐったり。「メタファーが崩れたのだ。彼のアヴァターはもはや、現実の身体のようには機能しない」とか書かれてもなあ。でも登場人物と、造り上げられた世界が面白いのでがんがん読んでしまう。そして疲れる。そんな本だった。<配達人>のヒロ、<特急便屋>のY・T。もうこう書いているだけで良く判らない感じだが、この二人とんでもなくいいです。特にY・T。彼女のとんでもない配達方法といい、キャラクターといい秀逸。最後に、今までパンクを読めなかった人でも、インターネットをやっていればなんとか苦戦しながらも読めるようになるという事が判って満足。パンクが苦手だった人は、この本から挑戦するのがいいのかもしれない。
【ハヤカワ文庫SF】
ニール・スティーヴンスン
本体 各740円
2001/4
ISBN-4150113513
ISBN-4150113521
●課題図書一覧
「シンシナティ・キッド」
評価:B
このポーカーのルールは、最後の一枚以外はオープンになっているというもの。同時にこのルールが小説の作りにもなっている。登場人物も主人公のキッドと帝王ランシーに絞られているし、最後のこの二人の対決結果までは簡潔に書かれている。そこまでは、はっきり云ってそこらのギャンブル系の小説と変わらないし、これといった凄味も見えない。キッドの恋人と、その友人でもある凄腕ギャンブラーシューターもなかなかのキャラクターだか、そんなに書き込まれていない。とにかく見え見えのカードなのだ。正直ああ、もうこれは古典なのかなと思ったほどだ。しかしこのポーカー同様、最後に残ったカードがいい。こうくるかと、思わず叫びそうになった。このラストの対決の熱さがたまらない。
【扶桑社ミステリー】
リチャード・ジェサップ
本体 590円
2001/3
ISBN-4594031048
●課題図書一覧
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