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死の泉
【ハヤカワ文庫JA】
皆川博子
本体 860円
2001/4
ISBN-4150306621
大場 義行
評価:B
双頭の去勢歌手、古城に眠る名画と裏に書かれているし、いきなり歌う城壁の話が出てきたりと、こてこての怪奇小説かと思っていたが、その後は戦争モノ? 復讐譚? と読者を惑わせる。読み終えてみれば、怪奇小説と一応言えるかもという感じ。この本の魅力は沢山あって、まず一つは怪物どもの宴という感じの登場人物。芸術と医術に心奪われている者、復讐に生きる者。狂気に生きる者と盛りだくさん。でも、特筆すべきはこの本の造り。絶対に読み終わったら最初に戻ってしまうはず。この巧さは早川書房ならではだろう。間違いなく早川書房以外で発売できないという恐るべき怪作。
小久保 哲也
評価:C
本が厚い。手に取ると重い。帯を見ても、あらすじを見ても、とても面白そうに思えない。課題図書でなければ、ほぼ間違いなく読むことはないだろうと思う。吉川英治文学賞受賞といわれても、ピンとこないし、週刊文春ミステリー1997年の第一位と言われても、ふーんという感じ。だから、この本の良さを知るには、とにかく読んでみるしかないのだ。第二次大戦の終戦を挟んだドイツを舞台に繰り広げられる物語は、現実の世界にしっかりと根をはりながら、夢の中をさまよって行く。戦時中は、狂気の支配におびえ、戦後は自己否定を強いられたドイツ。そのなかで絡み合う人々の姿。最後は少し作り過ぎたきらいはあるのだけれども、それさえなければぐりぐりの花マルであった。惜しい。ちなみに、帯には、「舞台化決定」とあるが、この作品を、どうやって舞台化するのか、興味津々である。
佐久間 素子
評価:A
完璧なる物語世界にうっとりする。美しくて危険で哀しくて狂ってる。私生児を育てるナチスの施設、双子を対象とした人体実験、天使の声の少年、カストラート、歌う城壁、北欧神話の凶暴な神・・・うしろぐらい美しさを集めて物語は進む。こんなに緻密で完璧なのに、何にもならない、どこにも行かない。運命にひかれた登場人物が一堂に集まって、各々の抱えるストーリーをぶつけあい、ついに臨界点をこえてしまうラストの大崩壊さえ、結局は何も変えられないのだ。つくづく、作者は神なのだと思う。皆川博子はもちろんそうだが、「ギュンター」も、情け容赦のない神だ。この世界にとらわれたマルガレーテの叫びを聞くがいい。「フランツ、早く、大人になって。たくましい青年になって、わたしをここからさらって。」陳腐だと思いますか?
いやいや、この大ゴシック・ロマンをなめちゃいけない。
山田 岳
評価:AAA
まいりました。傑作です。ひらいた瞬間にひきこまれてしまい、読みおわってからもあとをひいています。ほんとうにあった話ではないかとおもうほど、物語は緻密で具体的。それにくらべてこの書評は、殺人現場を見てしまったかのように、あわあわとして、とりとめがない。さて、この本は扉と奥付がふたつあって、つまり「入れ子」状態。なかのほうはドイツ作家の翻訳ものということになっています。本編の最後にとんでもないどんでん返しがあるのですが、なかの本の翻訳者がドイツの著者に会いにいったところに、またどんでん返しが!あわわ。ここではじめて迷宮のラビリンスが完結するのです。
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