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錦絵双花伝
【新潮社】
米村圭伍
本体 1,700円
2001/4
ISBN-4104304034
今井 義男
評価:AA
紀州秦栖藩の命運を握る家康ゆかりの魔剣垢付丸の紛失。その先棒を担いだ奥女中薄墨がいまわの際に産み落とした女児。因果は巡り巡ってやがて舞台は江戸へ。笠森稲荷鳥居脇の水茶屋に、やたら元気で勇ましいお仙はいる。このお仙、茶汲み娘とは世を忍ぶ仮の姿、その実態は幕府御庭番の先手である。そうとは知らないお調子者が江戸一の美女などともてはやしたから、話はややこしくなる。数奇な運命に翻弄されるもう一人の美女お藤、魔剣の邪気に触れた幕府要人のバカ息子、絵師摺師彫師小悪党その他取り巻き野次馬入り乱れ、山田風太郎もびっくりの大活劇になだれ込む。怪物と化したバカ息子が地獄の炎を呼べば、お仙の必殺釣独楽はうなりを上げて空を切る。すべては無念の涙を呑んだ薄墨の母性から始まった。巧妙な伏線あり、意外な結末あり、誇大広告過剰包装一切なしの爽快時代娯楽小説。お仙の上司、倉地政之助の情けない中間管理職ぶりも面白い。
松本 真美
評価:A
突然だが、一人称の時代小説ってどのくらいあるのかな。歴史小説ならありそうだけど、名もない浪人に「そもそも拙者はそのおなごは好みではござらんかった…」なんて延々と語られた日にゃあ(こんなこと、語らないか)、時空跨ぎのお約束世界にズレが生じて、とんだ喜劇か「幕末未来人」になってしまうのかも。私は時代小説愛好者としては新参者だけど、時代小説ぐらい、可能性と限界が紙一重の物語世界はないと思う。だからこそ、作者の想像&創造力と力量が問われる気がする。この『錦絵…』は、史実と時代モノの伝統、を踏襲しつつ、なぜか妙に新しい。それは、作者がこのジャンルの可能性に果敢にチャレンジしているからだと思う。だから瑞々しくて読んでいて気持ちいい。歴史上の人物と、作者が捻り出した人物達が、限界の枠を逆手にとって縦横無尽に動くさまは小気味いい。時代小説でありつつ、SFでミステリーで伝奇モノで懺悔録で煩悩記で(?)、めいっぱい堪能させてもらった。次作も楽しみだ。
石井 英和
評価:C
まだ読みはじめといえる28ペ−ジの、堂々たるご都合主義に圧倒され、後は、まさに才気煥発たる著者の筆に翻弄されるのみ。資料を元に別世界を創造するという意味で、時代小説もSFの一種と言えるだろう。さしずめこれは時代小説におけるスペ−スオペラか?いや、この「軽さ」は、例のヤングアダルトものと比べるべきか。ただ、読者の興味を引きつけ、次々にペ−ジをめくらせるための、例えば「お宝の奪い合い」といったシュチエ−ションが、冒頭にあまり明確に提示されていないので、前半は、読者が著者のはしゃぎっぷりに置いてきぼりになる感もあり。そして終幕に至り、妖怪変異大盤振る舞いの大サ−ビス。が、そうなるとどうしても山田風太郎の忍法物を想起してしまい、「あれに比べると」「二番煎じ」といった感想を持つ事になってしまうのだ。この路線は損だ。
中川 大一
評価:C
いかにも時代小説らしいシックな装幀。オビの宣伝文句は、「腹抱え、涙腺ゆるむ」「ちょっぴりおかしくて、せつない」大型時代小説。なるほどなるほど。そういうつもりで調子よく読んでいたら、物語なかば、突如としてオカルト怪奇SFエログロナンセンスはらほろひれはれ路線にどどどどどっと突入。あー、びっくりした。目が白黒する。著者にははち切れんばかりの才能があるんだろう。いろんな仕掛けをぶち込みすぎて、話しがとっ散らかっちゃった感あり。幕の内弁当に、エビフライを入れるのは普通。コロッケやハンバーグが入ってても、まだ許せる。しかし、ピザやヤキメシを詰め込んじゃいけません。料理自体は上手なんだから、次は、主食と副食の組み合わせやバランスをよーく吟味しましょう。
唐木 幸子
評価:A
この著者の作品は初めて読んだが、いやはや面白かった。幕府のお侍から忍者から美しい町娘からお宝の邪剣、絢爛たる美人画錦絵と出るわ出るわ、話の展開も笑いあり涙ありで江戸時代物としてはフルコースのストーリーだ。序幕で、企みの犠牲となって切り殺されたと思った大奥のお女中の薄墨が、立ち去ろうとする忍びの者の足首をがっしと掴む瞬間は真底、ぞくっとする。そこで何があったか、を想像しつつ読む進むめばテンポ良く一気だ。終盤にオカルトっぽくなるのが大変に残念。こんなに話を作ってSFにしなくても話の辻褄はあいそうなものだが。しかしエンタテイメントとしては間違いなくAだ。
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