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ビューティフル・ボーイ
【河出書房新社】
トニー・パーソンズ
本体 1,600円
2001/5
ISBN-4309203493
今井 義男
評価:AA
長女が五歳の頃、ごく短期間ではあるがシングル・ファザーの擬似経験がある。そしてわかったのは、男に仕事と育児の両立は非常に困難だということだ。父親と子供の間には詰められない距離感があり、自然界では無理は続かないようにできている。片方が無理をすれば、もう片方にはそのしわ寄せがいく。本書で苦闘するハリーの姿には身をつまされるが、親の都合で振り回される子供はもっと可哀想だ。なにはともあれ、泥仕合が本格化する前に身を引いたのは賢明だった。しかしこれはつらい選択だ。たった一度の過ちで豹変した妻ジーナのその後の行動は、極端すぎて子供を任せるには不安が残る。女性が自分の人生を取り戻すにはこんなやり方しかないのか。私には自然体のシングル・マザー、シドの無理をしない生き方の方がずっといい。
小園江 和之
評価:E
大仰な帯のコピーに「こいつぁちょっと怪しいかな」とは思ったんですが、やっぱり大外れ。読まなかったほうがよかった、とまでは言わないけれど、とにかく退屈なんですよ。だって、両親が別れて何の責任もない子供にしわ寄せが行くなんざ、わざわざ書いてもらわなくても分かりますがな。イギリスの人たちって、ほんとにこれを小説として面白く読んだのかなあ。いやね、これがエッセイだったらいいんじゃないかと思うんですけどね、小説仕立てにしてはあまりにも冗漫な展開で読むのが辛くてどうもなりませんでした。訳がよくこなれてるんで、だららーっとは読めるんですけどねえ。
松本 真美
評価:A
途中までは、これって、まんま『クレイマーVSクレイマー』じゃないの?と思いつつ、多少距離を置いて読みましたが、いつのまにかじわじわと近場で心に沁み入りました。パットがやけに可愛くて、パット祖父の死がやたら哀しくて、いいかげんさも狡さも含めて、登場人物がみな健全で等身大で好感が持てました。市井の人間がきちんと描かれていると、思いがけないセリフや小洒落た比喩ではなく、月並な言葉こそ深くて強いと感じます。「自分の幸せのためには戦わなくちゃいけない」とか「自分のためになるものがあるから人を愛するわけじゃない。愛するって、手を放すタイミングもわかること」とかは、一歩間違えればうっとうしい世界ですが、今回はうんうんとうなづけました。あ、もしかしたらこれって、現在の自分周辺に言い聞かせてるのかも。私には、いわゆるシングルマザーの友人がいますが、彼女が読んだらどう思うだろ?などと思いました。
石井 英和
評価:E
10ペ−ジほど読み進んだ時点でぼくはもう、この本に何も期待ができない、そんな気になってしまったんだ。なぜってその訳文が、あの「ライ麦畑でつかまえて」から「赤頭巾ちゃん気をつけて」に至る例の調子、そう、ぼくが今真似をしているこんな文体だったからさ。今更それはないんじゃないかなあ。「荒ぶる世の中を前に立ちすくむ、一人ナイーヴなこのぼく。でも、やさしさとしなやかさだけは失いたくないよね」かい?もうすっかりオジサンになってしまったぼくだけど、若い連中が、そんな事を言って勝手に悦に入ってる奴をどう呼ぶか知ってる。キショイって言うんだ、キショイってね。気色悪いって意味だよ、言うまでもないけど。そして、こんな微温的な世界でいい人ごっこをしていたら、確かにそう言われても仕方ないだろうなって、ぼくには思えるんだ。
唐木 幸子
評価:C
これが大ベストセラー?! 映画『クレイマー・クレイマー』を何度も観た人間にとっては、この物語のどこにも新鮮味を感じることが出来ない。勿論、主人公のキャラクターは微妙に違うし、人間関係もクレイマーよりも複雑だが、その差がはっきり言って、本作の方が落ちる要因になっている。大体、出て行った妻の身の回りのものを一度はゴミ袋に入れながら、もう1回出して元通り並べ直して恋しいと泣かないで欲しいし、妻が家を出て行ったくらいで余りにも簡単に失職して家でブラブラするなと言いたい。小さい子を抱えて仕事してたら、ここ一番で子供が大熱出して、よくぞあの進退窮まった修羅場を乗り切ったもんだ、と思い出してもハアハアもんの出来事が誰にでも何遍でもあるのっ! 私なんかなあ、私なんかなあ・・・。よそう。しかし、この本が受けるということは、もう、クレイマーを知らない人たちの方が世の中には多いんだろうか。
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