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文壇挽歌物語
【筑摩書房】
大村彦次郎
本体 2,900円
2001/5
ISBN-448082345X
今井 義男
評価:D
十代の頃、友人間で<五木派>か<野坂派>か、ちょっとした論議が持ち上がった。一見、知的でスマートな風貌の五木寛之に反発を感じていた私は、よくわかりもせず野卑な趣の野坂昭如を支持したものだ。文学がまだ多少なりと、我々の心の一部分をしっかり捉えていた時代だった。アナーキズムの神様、深沢七郎で思い出すのは、ラブミー農場や夢屋のことだ。作家は発表する作品以外でも十分若者に影響力があったのであるが、編集者だった著者はその辺のことにあまり興味がなかったようだ。ズレているなと感じたことは他にもある。<異端>が著者の視野の内側にまったくない。当然、日本SFの黎明期も軽く黙殺だ。日影丈吉などを羅列の一部として扱っていることも納得できない。入れ歯や食べたところてんのことを書き残したいのなら、もっと範囲をしぼり込むべきだ。<文壇>などという時代錯誤な社会にこそ挽歌は相応しい。巻末には不備の多い索引ではなく、時代を俯瞰できる作品暦をつけてほしかった。
ところで<五木寛之>はすぐに変換できたのになんで<野栄開き雪>になるのだろう。パソコンにも認知されない作家になり下がったのか野坂は。
石井 英和
評価:B
帯に「小説家が奇妙な存在であることを強く感じる」との吉村昭氏の言葉が記されているが、紹介される各エピソ−ドに、さほど奇矯な感じは受けない。なにしろ、普通のオッサンやオバハンが、とてつもない行動に走るご時世なんで。何のケレンもなしに淡々と出来事を述べて行く著者の筆致は、有能な実務家のメモ帳開陳の感がある。描かれているのは石原慎太郎の時代から五木寛之のデビュ−あたりまでだが、読んで行くうちに、これは確かに何らかの「青春」記なのだな、という気がしてきた。この時代には生きていて、が、今は失われてしまっている「何か」が、空気のなかに流れている。「文壇」なる言葉に何の思い入れもない、その定義も実はよく分からない私は、著者の感慨を共有するまでは行けなかったが。読み物としては、地味ながら興味深く、楽しめるものになっている。
中川 大一
評価:B
す、すごい。文学オタク、ここにあり。著者の価値観や好き嫌いを極力排し、事実のみを文士ごとの時系列にそって並べた文壇史の舞台裏。印象は平板で、正直いうと、読み物として面白く通読できるとは思わない。好きな作家の記述は食い足りないし、知らない作家について書かれた箇所はつまらない。でも、そのことが本書の価値を低めることはないだろう。この本は、エピソードの検索エンジン、作家の行状についてのカタログ集なのだ。まさに、もと編集者らしい力作。存命の作家まで俎上に乗せてるのがえらい。ちょっと気になるのは、和田芳恵という人物の登場回数がやけに多いこと。参考文献のうち、和田氏の著作に負うところが特に大きいのかなあ。
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