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銀の雨
【幻冬舎文庫】
宇江佐真理
本体 571円
2001/8
ISBN-4344401352
石井 千湖
評価:B
『松風』のあるセリフに思わず涙ぐんでしまった。感動して、ではない。辛くて辛くて。主人公の勘八郎のひとり娘・小夜が、ずっと好きだった男に言われたひとこと。気丈な小夜は耐えていたけれども、残酷すぎる。相手が自分に惚れているとわかっているからこそ吐けた暴言なのかもしれない。「どこがいいんだこんな男!」と毒づいてみたが、『魚棄てる女』でしじみ売りの少年・梅助が言うように強い女は弱い男が好きなのだ。プライドばかり高いくせに世渡り下手で愚かなところを純粋で繊細だと勘違いしてしまうのか。強い女が強くありつづけるためには護る者が必要なのかも。登場人物それぞれに奥行きが感じられてよかった。
内山 沙貴
評価:B
この小説を読んでいると、そっと差し伸べられた大きくて温かい手のように安心できる。シトシトと降る雨の中を行く赤い傘を差した人影が江戸の裏道を曲がって行く。少しぼやけていて、でも鮮やかで、その傘の持ち主は今、家に変えるところだろうか、それとも誰かを迎えに行くところだろうか。そんな心休まるような想像をしてみたくなる。この物語は人として無くしてはならない大切なものを守り、教えようとする。その論法は現実の世界に当てはめてしまえばどうしようもない甘さを感じるものだが、でもやはり読んでいて気持ちのいいものである。どこまで現実的かはひとまず置いておいて、とにかくホッとする、そんなお話だった。
大場 義行
評価:B
仕事が忙しいと、苛つく事が多いのだけれども、そんな時の鎮静剤になった感がある。ゆっくりとして、じわじわーとくるんだなあ。味わい深いとでもいいましょうか。「魚棄てる女」とか、妙な事件(干物をお堀にばばーと棄てる女の話)のわりにはじーんと来たりもして。あと、時間の流れがあって、主人公の旦那やその娘、後輩なんかも歳をとっていくのもまたじわじわじわーと。でも、なんで落伍者の為の名作になっているんだろう。帯が変だと思うのですが。いや、もうこれに感動している自分は落伍者なのか?
操上 恭子
評価:C
気持ちよく読める連作短編。それぞれの短編の謎解きもよく出来ているし、全体を貫くストーリーもなかなか読ませる。ただ、読み終わって(読んでいる途中も同じだが)なんとなく不満が残るのは、登場人物たちの造形がいま一つはっきりしないということ。表面的な感情の流れなどは、わかりやすいのだが、その奥の人間性とか心の機微といったものが見えてこない。終盤、主役の勘八郎は重大な決心をするのだが、そこに至る心の揺れや迷いはまったく描かれない。その場面に登場した時には、もう心を決めてしまっている。かといって、何でも速断即決ぐじぐじ悩んだりは全然しません、というタイプでは絶対にないと思うのだ。もっと丹念に描き込んで、登場人物達を身近に感じさせて欲しかったなぁ、と残念だ。
小久保 哲也
評価:C
いきなりこんなことを書くのはどうかとも思うのだけど、やっぱり納得ができない。ハッピーエンドなのはいいのだけど、あまりに急転直下な感じがして、素直にはうなずけない。こういう作品のラストについて語るのは、ネタばれになるのかどうなのか分からないので敢えて筋書きを書かないからよけいに何を言っているのか分からないのだろうけど、すいません。確かにね、人の心は分からないと言うし、惚れてしまえばアバタもエクボと言うからね。でも、それならそれで、もっと納得できるように量をさいて、そこにいたる本人同士の気持ちの流れをちゃんと書いてくれないと、うーん。。。やっぱりどことなく薄っぺらな感じがする。。。
佐久間 素子
評価:C
少々のことならお目こぼしが叶うため、堪忍旦那の異名をとる同心・勘八郎が主人公の連作捕物帳。捕物自体はたいしたことないのだが、人情話を期待される作者だけに、これでよいのであろう。しかし、せっかくの設定、堪忍旦那ぶりが堪能できないのはちょっと勿体ない。もっとも、かなり適当で、何となく頼りなくて、でもそういうのが優しいってことなんだよね、と納得してしまう人物造形のうまさで十分か。むろん、脇役も、いい味を出している。人物に品があるので安心して読める一冊だ。よかったのは『魚棄てる女』。へなちょこ浪人と、一途な少年との交流に気持ちが柔らかくなる。それでもって、へなちょこ浪人の作る干物がおいしそうなんだな、これが。
山田 岳
評価:B
下手人に対して寛容な「堪忍旦那」こと為後勘八郎と、若さゆえに潔癖的なお裁きを主張する岡部主馬。このふたりを軸に話がすすむというのは、「太陽にほえろ」で何回もくり返された、ベテラン刑事VS若い刑事の構図とおなじ。真新しいものではない。それにもかかわらず、読者がひきつけられてしまうのは、何度でも「太陽にほえろ」を見てしまうのとおなじであり、その後のはなしの展開が、読者の琴線にふれるというか、ツボをおさえているというべきか。桂米朝師匠の落語のように、よどみなく流れる語り口に、ついついひきこまれてしまうのだった。
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