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心の砕ける音
【文春文庫】
トマス・H・クック
本体 581円
2001/9
ISBN-4167527847
内山 沙貴
評価:B
大自然に漂う渋い色彩で塗り固められた片田舎にあるモノクロトーンの殺人事件。主人公の大切なモノへのバラの香のように甘く重大な裏切りに、心臓の鼓動を速めながら崖っ縁にあるゴールまで走る。その先にあるのは、底無しのエメラルドグリーンに日の光を反射させる泉のような深い罪だと知りながら。繊細なのか乱暴なのか分からない物語の構成と、読めるようで読めない、不安に陥るような結末までの謎解き。何もかも消し去るようなどしゃ降りの雨は、重たく降り積もる人間の涙。矢のような雨粒によってかき消され、物語は主人公に何も残さず去っていった。
大場 義行
評価:B
ミステリというとハリウッド映画のように早いテンポで攻めてくるものが多い中、この本は逆にゆったりと、じわじわと心に染みてくる感じだった。余りないんじゃないかなあ。ほんと不思議なミステリだったと思う。ミステリと言ってしまうのも問題なのかもしれない。かと言って文学というものなんだし、なんだろうジャンルという小さなカテゴリには押し込められない作品だったと思う。弟と謎の女、それと主人公である兄貴の三人しかほとんど出てこないにも関わらず、ここまで読ませるとは。まあ、これは弟と仲の良い自分としては、この主人公の気持ちが良く判る為、ごりっと中に入り込めという事なんだけど。
佐久間 素子
評価:C
どうも「謎めいた女」という設定が苦手なようだ。たいていは、どこが魅力的なんだかさっぱりわからないまま終わる。本書もまた「謎めいた女」がらみで、やっぱりヒロインは気にくわない。しかも、本書はミステリの顔をしているくせして、べたべたの恋愛小説(赤面)。読み終わって冷静になってみると、かなり陳腐なおはなしですらある。にもかかわらず、読んでいる最中は、かなりめろめろ。わからないものだ。過去と現在をいったりきたりするスタイルは、弟の死の真相はもちろん、兄の弟への思いさえ煙にまいて、実に読ませる。宿命の恋よりも切ない、おひさまのような弟と屈折気味の兄との関係にやられたか。ラストシーン、兄の平凡な一言が胸をうつ。
山田 岳
評価:C
「それじゃ、アメリカのミステリーはハーレクイン・ロマンスになっているというんですね?」ドクターWは黒縁めがねの奥の目をきらりと光らせた。京都のとあるバーのカウンターで、評者が「アメリカのミステリーは、どれもこれも最後は主人公が銃を持ってたちあがるんです」と言ったときのことだ。<アメリカン・ミステリーのハーレクイン化現象>ここ何ヶ月か、評者をイライラと悩ませてきた原因にドクターWは的確な診断を下したのだった。さて本書。主人公は最後まで銃をとることはない。が、ストーリーの展開が、ハーレクイン・ロマンス(汗)。ひとりの女をめぐって、兄と弟が恋のさやあてをしているあいだに弟が殺された。女が容疑者であり、兄が追いかける。ラッキョウの皮を1枚1枚めくっていくようにして明らかにされていく女の過去。そして意外な結末。ハレホレハラ。これは、邦題のようなことを表現したかった、ミステリーの形をした純文学なのかもしれない。
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