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東京城残影
【講談社文庫 】
平山壽三郎
本体 629円
2001/9
ISBN-4062732556
大場 義行
評価:C
平山壽三郎六十五歳。夫婦が明治維新の大乱をきっかけに、二つの人生を歩むという、枯れた、味わいのある、渋い物語はさすがにこのくらいの年齢じゃないと書けないのかも。まさしくいぶし銀。最初から最後まで、なんだか切ない気分で読みました。妻のお篠、夫の信一郎、金持ちの旦那茂平など、一歩間違えればただの自分勝手な人々なのかもしれないが、この物語の中では、仕方がないでしょう、としか言いようがない。これもまたじっくりと進行させていく六十五歳の手腕なのではないだろうか。しかし、読み終えた後に目に飛び込んでくる、高橋英樹の顔写真が気になってしかたがない。
操上 恭子
評価:B-
先日、両国の「江戸東京博物館」へ行ってきた。江戸時代の町並みの模型が展示されているのだが、武家屋敷と町人の住む家や長家では、あまりにもサイズが違う。縮尺が間違っているとしか思えないほどだ。本書を読んで、ああこういうことなのかと納得した。江戸から東京へと時代が激変するご維新やら文明開化やらも、教科書や大河ドラマを見ても全然実感できなかったものが、本書を読んでなんとなく理解できた気がした。とても勉強になる一冊だった。話そのものは、「そんな偶然いくつもあるわけないだろう」という状況を前提に成り立っているので、ちょっと白けてしまう部分もあるのだが、そこに目をつぶりさえすれば、いい話なのだ。登場人物たちの造型もしっかりしていて、とても魅力的に描かれており、全員に幸せになってほしいと思ってしまう。ただ、ヒロインのお篠だけがあまり書き込まれておらず、ただ状況に流されているだけの女に見えた。わざとかもしれないが。
小久保 哲也
評価:B
時代小説を読むと、たまにツボにはまる作品がある。自分がその時代に生きているような、そんな錯覚を起こしてしまうほどに生き生きと描かれた作品には、もう脱帽である。この作品も、そのひとつ。江戸から東京に名前が変わる混乱の時代。そのなかで生き抜く人々の姿は、社会の教科書のほんの数ページで語られるその間に、やっぱりたくさんの人がちゃんと生きていたんだなと、素直にしみじみと感じさせてくれる。時代小説に馴染みの少ない人には、超お勧めだ。
山田 岳
評価:B
慶応が明治に改まったところで、庶民の暮らしはそうそう変わるもんじゃないんですねえ。現代人のわたしたちは、きのうまでチョン髷に着物きて歩いていたのが、今日から急にザンギリ頭に洋服で歩いている、って思いがちなんですが、そうじゃないんだよって、まず教えてくれるんです。明治のはじめは、やっぱり奉行所だの岡引だのが市中の取締りをしてたってんですから驚くじゃありませんか。そうは言っても、お侍さんたちはやっぱり事情が違ってきています。きのうまでお給金(俸禄)をもらっていた幕府がなくなったんですから、毎日の生活にも事欠くってもんです。まして亭主が上野だの箱館だのって戦に出かけて、戦死などしてごらんなさい。残された家族はどうしたらいいのか。遺族年金なんてあるはずもなく、娘を吉原に売った、妻が苦界に身を沈めた、そんな話は枚挙に暇がない。この物語に出てくるお篠もまた自らの体を売って、年老いた舅・姑の世話をしていたんですねえ。そこへ、死んだと思っていた亭主の信一郎がひょっこり帰ってきた。姑は「黙ってりゃわからない」と耳打ちするんですが、そこは武士の妻。亭主にあわせる顔がないってんで、大川(隅田川)に身を投げてしまう。<江戸と東京のあいだには見えない橋がある>とは、またうまく言ったもんですねえ。<見えない橋>を渡りそこなって、おぼれかけたお篠と信一郎。このふたりがどうやって時代の狭間を渡っていくのか。<捨てる神あらば、拾う神あり>ってところが、時代小説ですねえ。
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