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ボトムズ
【早川書房】
ジョー・R・ランズデール
本体 1,800円
2001/11
ISBN-415208376X
石井 英和
評価:A
古い因習に閉ざされた、戦前のアメリカ南部で起こった連続猟奇殺人事件の顛末。丁寧に描写される当時の生活習慣などなかなかに興味深く、引き込まれてしまう。が、物語自体は、こちらの興味を煽情的に喚起するといった構造にはなっていない。連続殺人はむしろ、人々の生の相貌を明るみに引き出す使命を帯びて、古き南部の緩慢な時の流れの中に束の間現れるが如くだ。スト−リ−も、張られた伏線を追って行く構造と言うよりは因果物に近い。そのため、ミステリ−的な謎解きのカタルシスは弱いのだが、それはあまり問題ではないだろう。物語の背後に横たわるものは重く、また、各場面場面の一つ一つが心に残る。おそらく著者は、サスペンス小説というよりは、民話、あるいは神話の伝統にこそつながるような物語を紡ぎ出すことを意図したのではあるまいか。
唐木 幸子
評価:B
幼い兄妹が森に迷い込んで見つけたのが、体中を切り裂かれて有刺鉄線でくくり付けられた黒人女性の惨殺死体。連続して起きるむごたらしい事件、伝説の魔物が本当に連続殺人の真犯人なのか?・・・これを面白くないとは言わない。それが証拠に、私は夜更かしして一気読みした。しかし、著者はテキサスのS.キングと呼ばれているって? 似てないよお、ちっとも。何故なら、ミステリーとしての真相に意外性がない、これは致命的だ。また、『IT』と同じように子供達が主人公でも、そこに愛情も勇気も健気さも緊張も感じない。たびたびの暴力やリンチも、血みどろの忌まわしさが剥き出しのままだ。雰囲気がないのだ。どういう雰囲気って、あの正体を掴みきれないもどかしさ、物語に振り回されるような衝撃、ひたひたと押し寄せる恐怖感。というわけで、キングとディーヴァーは○だが、ランズデールは△、マーゴリンは×、というのが目下の私の評価である。
阪本 直子
評価:A
小さな町での連続殺人。子供の目を通して語られる、事件の推移と町の人間関係の様々。そう、結構ありがちです。ただ、これは70年前の事件なのだな。だからいかにアメリカといえど、異常快楽殺人なんてものはまだ知られていない。そして、当時11歳だった語り手の少年が、今は寝たきりの老人となって昔を思い出しているということ。このことが本書に際立った個性を与えています。ミステリとしての筋よりも、この「昔を思い出す老人」を描くことの方が、むしろ主眼じゃないかとさえ思えるくらい。思いの痛切さに打たれます。
それにしてもアメリカというのは凄いよね。1930年代になってもまだ、クー・クラックス・クランは黒人をリンチして殺し、父親が11歳の息子に銃を渡して、大怪我をした犬を安楽死させるよう言いつける。今からたったの70年前だよ。
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