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あくじゃれ瓢六
【文藝春秋】
諸田玲子
本体 1,619円
2001/11
ISBN-4163205500
石井 英和
評価:B
ア−ムチェア探偵ならぬ監獄探偵か、未決囚として牢につながれつつ事件の謎に挑む主人公。そんな触れ込みの割りには、結構自由に外を歩き回っている(笑)のは、牢に置いたままではドラマを描ききれなかったのか。また彼は、なかなかの魅力的な人物、という設定のようだが、あまりその人柄にはピンと来るものがない。むしろ、彼を囲む脇役たちの方に人間としての味わいが感じられる。さらに、起こる事件の数々がどうにもせせこましい物件ばかりだ。などと、個々の感想を述べてゆくと悪口ばかりになってしまうのだが、読後感は、実は良い。人間描写に独特の陰影があり、ドラマに奥行きが生まれているのだ。著者の視線が、牢の罪人たちを追ううちに、江戸の庶民生活の裏面にまで及んだ結果かと思われる。一味違うラストシ−ン。ペ−ジを閉じたのちに、新鮮な感動が残った。
今井 義男
評価:AA
<いなせ>という言葉がある。上方では<しゅっとした>という表現があるにはあるが、おそらく似て非なるものだ。さて才人・諸田玲子の最新作は、入牢の身の悪党が、快刀乱麻を断つがごとく難事件を解決するという趣向である。この瓢六と呼ばれる人物の謎に包まれた半生も興味深いが、なんといっても堅物の同心・篠崎弥左衛門との意にそぐわない掛け合いが、やがて友情に移り変わる様が読ませる。尋常でない知性、仲間に対する心遣い、世間を見とおす冷徹な目利き。瓢六の抜きん出たところはそれだけじゃない。事のさばき方といい、妙にストイックなところといい、やっぱり<いなせ>なのだ。長崎から江戸へ直行したのは正解である。上方などへ立ち寄って変な影響でも受けていたらと思うとぞっとする。
唐木 幸子
評価:B
会いもせずに断った縁談の相手が実は素晴らしい女性だったら・・・。見合い写真なんかない江戸時代だものなあ。同心・弥左衛門は、口うるさい姉から進められた見合いをすっぽかした挙句、詫びと断りに行った場で相手方の父親と大喧嘩。ところがその帰りに偶然、当の縁談相手の八重に出会ったら、なんと大好きなタイプの清純な美女で一目惚れしてしまう。この弥左衛門は主人公ではない。しかし、この実直で無骨人間の弥左衛門の恋の行く末はどうなるのか、ついつい応援しつつ短編集を読み継いだ。主人公の瓢六はというと、口が達者で頭も良く女性関係もバッチリの色男で、もちろん要領も滅法良い。彼が牢獄を出たり入ったりしながら難事件を次々と解決するだけ連作だったら、どこかで読んだことのあるパターンで終わっただろう。真面目な弥左衛門が後ろで見ていてこそ、瓢六の活躍に命が吹き込まれるのだ。難を言えば、一話ごとの事件のからくりにもう少し工夫が欲しい。
阪本 直子
評価:B
機転が利いて洒脱で色男の小悪党と、堅物一方のいかつい八丁堀同心。決して望んでではなく手を組んで事件解決に当たるうちに、対照的な二人の間に育ってゆく奇妙な友情……なるほどね。
面白いです。上手いです。ただまあちょっと重箱の隅をほじくらせて貰えば、些か読み易過ぎるきらいがなきにしもあらず。
思考や心情の中味を、地の文で逐一説明しちゃうのがちょっと多過ぎるんだな。それと、キャラがあまりにも判り易いんだよね。主人公達二人も、周りのお袖や政江や源次親分も。読者が意外に思うような言動を取る人は一人もいないんです。与力・菅野の役宅に呼ばれている弥左衛門、に酷似したものが何故だかはっきりと脳裏に浮かぶと思ったら、NHKで前にやってた『しくじり鏡三郎』のシーンでした。
フジテレビでドラマ化したら、きっと非常によいものができると思います。
谷家 幸子
評価:B
こういう「色男」はいいっすね。よく考えると条件揃いすぎという気もしないではないが、とにかく魅力的な主人公の造形が、この小説の最大の勝因。
時代小説は恋愛小説と共に、食指の動かないジャンルだった。それが、宮部みゆきの作品を読んで(それも、他は全部読んでしまったので仕方なく手を出したって感じだった)、かなり見方が変わった。なんだ、別に年寄り向けってわけじゃないじゃん、って感じ。なんかアホみたいですけど。しかし、偏見がレベルダウンしただけで、やっぱり積極的に手に取ろうと思うジャンルにはなっていなかった。
でも、こういうおもしろい時代小説を読むと、またさらにハードルが低くなった気がする。少なくとも、この「瓢六もの」がシリーズ化された暁には、必ず発売と共に買って読むと思う。弥左衛門の恋の行方も気になるし。そう、脇役もいいのだ。また会いたくなる脇役がこんなにいる小説って、いいよね。
中川 大一
評価:A
新趣向の捕り物活劇誕生。主役の瓢六は、牢屋敷にとらわれの身ながら、実は、(1)インテリ、(2)女にモテモテ、(3)金に不自由しない、という嫌な野郎だ。すみません、大した意味もないのに箇条書きにしてしまいました。牢屋で培った人脈を通じて情報を集め、該博な知識を駆使して難事件をつぎつぎ解決。なぜそんなことができるのか? 探偵の才を奉行所に買われ、事件が持ち上がったときだけ出獄させてもらってるからさ。主役のカウンターパートである同心の篠崎弥左衛門はクソ真面目の野暮天に描かれており、見事あくじゃれヒーローを引き立てている。瓢六が、オランダ語や本草学を身につけながら身を落とした経緯はいまだ霧の中。続編を希望!
仲田 卓央
評価:C
口も達者で手も早い、そのうえ役者にでもしたいぐらいの男前、オランダ語を操れば自由自在で博覧強記、唐絵目利きまで務めていたという男、瓢六が難事件を次々に解決していく、という連作時代小説である。そこまでだったらよくある話なのだが、実は瓢六、囚われの身で牢に押し込められているのだ。おお、レクター・ハンニバル!しかしまあ、瓢六の場合はそもそも強請りの嫌疑で捕まっていて、その件も未決。おまけに御奉行様のお声掛りで事件に首を突っ込んでいるので、ちょこちょこ外出も出来るのが、ちょっとずるい。ストーリー自体はまあ楽しめるのだが、残念なのは「オランダ語を操れば自由自在で博覧強記」の部分。我々からすれば「ちょっと物知り」ぐらいの印象しか受けられないのである。しかしこのシリーズ、今後も続きそうな気配でもあるので、ちょっと期待したい。
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