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└2001年5月
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フォー・レターズ・オブ・ラブ
【アーティストハウス】
ニール・ウィリアムズ
本体 2,200円
2001/10
ISBN-4901142682
石井 英和
評価:A
登場人物が、転がった岩を古代人の心のかけらに見立てるシ-ンが出てくる。豊穣な妖精譚を持つ地アイルランドらしい、まさに古代人たちの夢想がそのまま息ずいているような、不思議な空気に満たされた作品だ。登場人物は皆、妖精郷の伝説を生きるように今日を生きている。ために、彼等の行為一つ一つは、地上から1センチほど浮き上がって見える。つまらない役所の仕事、あるいはほんのちっぽけな失恋さえも、人間の行為というよりは「神事」のようだ。そしてある日、当たり前のように「奇跡」は訪れる。地上に置き忘れられた神々の末裔のような人々の元へ。青葉の香が漂ってくるような、奇妙に清冽な幻想に酔いしれた。もっとも、アイルランドの人々にとって、これはきわめてリアルな「現実」が記述されているに過ぎないのかも知れない。
今井 義男
評価:B
以前から思っていたことだが、外国を舞台にした物語、とりわけ美しい絵はがきを彷彿させる小説は、おしなべて生活感が稀薄である。重苦しい日々の営みすら自然の一部に溶けこみ、目の前を素通りしてしまう。そんな読まれ方をする作品こそいい迷惑だが、実は本書がそうだ。父の後ろ姿を遠目に道を歩くニコラス、海辺でキャンバスに向かう父、物言わぬショーンを車椅子に乗せるイザベル…。印象的な場面は、数え上げればきりがない。私にとってこの物静かなメルヘンは、果てのない回廊に展示された連続するタブローだ。作者の意図とは関係なく。
唐木 幸子
評価:A
ニコラスとイザベル。物語は、それぞれ別の世界に暮らす二人の生い立ち、家族の背景から、交互に別の物語として経時的に語られる。やり切れないような過去と現在を生きるこの二人が、やがて出会うのだろうな、ということは想像が付くが、そこへの辿り着き方が何とも運命的でせつない。そして遂に出遭った末に、ニコラスが書くイザベルへのラブレターが圧巻である。溢れかえる思いがいっぱいで、もう、こう書くしかないだろうと納得させられるのだ。どんな風に出会ったか、というのは問題ではなく、とにかく出会ってしまったのだ、といきなり展開する第7部(最終章)まで是非、一気に読んでもらいたい。この作品の構成の妙と、詩を読むように韻を感じる話の繋がりを、私はきっと忘れないだろうと思う。いつもだったら、ロマンチック系の小説は心のどこかで、ケっと蹴飛ばすことが多いのだが、これにはA。
阪本 直子
評価:E
映画『フィオナの海』を思い出しました。いい加減手垢にまみれたイメージだけど、やっぱりアイルランドというところには、本当に妖精と幻想があるらしい。
神様の声を聞いたなんて言ったら、狂信的な布教者になったり世直しに立ち上がるのかと思うけど、この小説ではそうじゃない。神様は、絵描きになれ、と命じるのだ。
死んでしまった人はいなくならない。他人にも見える形でそこにいる。恋に落ちた若者の周りにはバラの香りが漂っている。比喩でもイメージでもなく、本当に。
運命の二人が出会うためには、それ以前に起こった全てのことが必然なのだ。不幸も、苦しみも、失望で終わることになる初恋も。彼らをこの世に生み出すために、親達が出会って恋に落ちたところから、全てが定められていたこと。
お伽噺? そうかもしれない。でも、お伽噺ではない恋なんて、恋ではないでしょう。
中川 大一
評価:D
弟の障害、母の自死、父の狂気、家の焼失……沈鬱なストーリーは、アイルランドの曇り空によく似合う。でも、何の因果でこんな暗い話題につきあわにゃならんのか。それは、ラストシーンを盛り上げるための伏線さ。作者はそう言うだろう。あのねえ。あなたは自分で考えたんだから最後はこうなるって知ってるけど、初めて読む人にはわからないのよ。何か引っ張ってくれる仕掛けが最初の方にもないと、つらいのよ。恋愛が盛り上がってくると、いろいろ神秘的なことが起こる。雰囲気出そうとしてからに~。私ゃ手品かと思ったね、あらぬところからハトが飛んだりするなんて。この著者、ノンフィクションも書いてるそうですが、そっちの方が向いてるんじゃないかなあ。アイルランドの自然はうまく描けてるし。
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