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侵入社員(上・下)
【新潮文庫 】
ジョゼフ・フィンダー
定価各700円(税込)
2005/11
ISBN-4102164138
ISBN-4102164146
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>> 本やタウン
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>> 本やタウン
久々湊 恵美
評価:★★★
冴えない平社員が、会社での横領が発覚し刑務所行きの切符の代わりにライバル社でのスパイを命じられる。
皆を騙しとおせるスパイの才能があったら、最初から仕事がんばれよ!なんて思ったりして。
これだけ相手の上層部を騙しきるような役者の才能があったら、むしろ会社員なんて辞めちゃって赤いじゅうたんの上を歩くようなスターになれそう……。
とにかくリッチで有能なスパイを演じるために様々な小道具が用意されているのにも関わらず、主人公がとにかくフラフラしちゃったやつで何度か「おいおい、調子に乗ってんじゃないぞ〜」と野次を飛ばしたくなりました。
まあでも私も同じ立場に立ったら、主人公と五十歩百歩かも。スパイごっこ気分で張り切ってしまいそう。
とにかく、スパイってこーんなに簡単でいいの!?って思っちゃいました。思っちゃうのがキモですね。
個性的な多くの登場人物が出てくるのですが、お気に入りの登場人物はゴダード!
一肌脱ぎたくなるような上司ってステキ!
松井 ゆかり
評価:★★★
課題図書になっていなかったら、まず自分では手に取らなかったであろう1冊(2冊だが。邦題のセンスも感心しない)。そんなわけで、あまり期待もせずに読み始めたらこれがなかなかおもしろかった。なんだかんだ言っても、みんなまだアメリカン・ドリームを待ち望んでいるのね…(ただ、古き良き時代のように安易でわかりやすいハッピーエンドをもたらしはしないが。主人公アダムは結局この先どちらの道を選択するのだろう?)。実在の企業名商品名がふんだんに登場するのも読みどころ。時事ネタは古くなるからと敬遠する作家も多いのではと思うが、「今、売れて読まれればいいのさ!」という作者の姿勢が潔い(いや、ほんとにそう思ってるかどうか知らないですが)。
とはいえこの本を読んでいる間中、重大な疑問が頭を離れなかった。「アダムがここまで優秀な人材なんだったら、そもそも不遇をかこつはずもなかったんじゃないの?」と。
島村 真理
評価:★★★★★
ダメ社員が、思いがけない才能を発揮して……しかし、これは潜り込んだライバル会社でのお話。
企業スパイというのは、もっとこっそりひっそり盗む地味な人物では?という基本を大いに裏切るアダム。企業機密を盗むというスパイ行為だけでもドキドキするのに、その上出世話までアリ?!というストーリーに手に汗握るほど興奮した。
昔から、「あぁ、見つかる!!」とか、「襲われる〜」とかいう、覗き見的な状況を正視できない方なので、何度も目を閉じてしまった。
なにより、スパイ行為を強要する、嫌味で尊大なハイテク企業テレコム社のワイアットのむかつく態度に臆することなく、胃がキリキリするような二重生活にもへこたれないタフさがたまらない。最後まで気が抜けないジェットコースターストーリー。
浅谷 佳秀
評価:★★★★
タイトルが駄洒落になってるところからして、どうせ軽い内容だろうと高をくくりつつ読み始めた。アメリカのハイテク企業に勤める駄目社員が、ひょんなことからライバル企業にスパイとして送り込まれることになる。なるほど軽快な滑り出しだ。さらさらとテンポよく読める。洒落たジョークにときどきぷっと吹き出しそうになる。ただの駄目社員と思われた主人公が、ライバル企業で意外に高い能力を発揮し始め、順調に出世してゆく。
ふーん、ちょっと出来すぎの感あるけど、つまりはアメリカン・ドリームの物語か。それにしても企業スパイのテクニックや、ビジネスの現場がリアルに書けてるなあ、と思いつつだんだん引き込まれる。でもまあ、ラストは想像通りだろうと、やっぱりまだ高をくくりながら終盤まできて見事にやられた。こんなのありかよ、と唖然とするどんでん返し。
これは到底、軽妙なアメリカン・ドリームの物語なんてもんじゃない。そして余韻を残すエンディングもまたお見事。
荒木 一人
評価:★★★
実は、人の行動は神ならぬエリート階級に支配されており、自分自身で思考し行動しているつもりでも、一般大衆は操作されているのか? そんな錯覚に陥る作品。不完全燃焼。
企業物。米国のIT関連の企業に勤務する手抜き社員が、友人の誕生パーティのために横領を働く。不正がばれ、懲役かスパイかの選択を迫られ、使い捨ての企業スパイとしてライバル会社に送り込まれる。父親の介護も行いながらの潜入。
そこで、諜報活動を行うために与えられた知識を元に、綱渡りの様な危うさにも関わらず、出世街道を突っ走る。
それなりには読めるが、もう一息という感じで勿体ない。題材も、内容も、面白いのだが読み応えが無い。スリリングなシーンの筈なのだが、どうも緊張感が伝わって来ない、何だか読みにくい。細部の描写が中途半端。思い切って、アメリカンジョークや父親のくだり等の贅肉を削ぎ、超訳を駆使し、1冊にするべきかも。(笑)
水野 裕明
評価:★★★★
どうなるんだろう、どうなるんだろうとページを繰る手を止められないエンタテインメント企業小説。働く気のないダメ社員が、会社の金で同僚の退職パーティをしたために社長から、告発されるかスパイとなってライバル企業の新商品情報を盗むかの選択を迫られる。そしてライバル企業に首尾よくヘッドハンティングされ、あれよあれよという間に社長に認められ側近社員となって、もくろみ通り情報をスパイするのだが……。途中で何となく、ラストのどんでん返し、というかオチは分かってしまった。おそらくほとんどの人が分かるだろうと思う。普通に考えて、こんなに調子よく社長に認められて出世できるわけないし、スパイする新商品というのがこれまでにないちょっと実現しそうにない高性能なものなので……。でも、アメリカの企業の有り様とか、CFOやCEOなどと呼ばれる人たちの思考法とかが垣間見えて、最後まで興味は尽きない、楽しい一冊だった。これを書いているとき、ライブドア社長逮捕のニュースが流れた。「なぜ、アメリカが経済大国になった知っているかね。1811年、北部の男が英国の最も重要な秘密を盗み、これがアメリカに産業革命をもたらした。すべては産業スパイ行為から始まった。」と最後に話す社長の言葉と重なって、そんなビジネスモデルを移植した日本の会社はどうなるのだろうと、と思ってしまった。