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しょっぱいドライブ
【文春文庫】
大道珠貴
定価420円(税込)
2006年1月
ISBN-4167698021
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
久々湊 恵美
評価:★★
34歳の実穂と60代前半の男性九十九さんの微妙な恋愛関係を描いた物と他二編。
正直、体温があまりにも低いお話は苦手なのです。気だるい世界が展開していくのはどうにも読んでいてしんどい。
どの短編をとっても主人公達がひたすら受身の姿勢で、展開していくのはなんだかなあ。
ドライブ、というよりもとんでもなくノロイスピードしかでない謎の乗り物に乗って狭い街中をグルグルと周り続けるようなお話。
でも、何日か経ってみてなぜだかこの主人公達が忘れられないんだよなあ。
それが『しょっぱい』所以なのかしら。
決して共感とかそういったものはないのですが、こういった白黒つけられないようなグレーゾーンの関係性って意外と多くあるのかもしれないと思いました。
だから「いやいや、自分はそんなんじゃないぞ!」なんてあせって思ってみちゃったり。
でも身近にこんな女性達がいたら…怖いな。
ん?女性ってこんな部分もあるかもな。
松井 ゆかり
評価:★★★
しょっぱい。確かにしょっぱい短編集であった。
表題作は、主人公である34歳のミホが推定60代を少し過ぎたあたりのご老人九十九さんと同棲を始めるまでが描かれている。同じような年の差カップルといえば、川上弘美著「センセイの鞄」のツキコさんとセンセイを思い出される方も多いと思うが、趣はかなり異なる。「タンノイのエジンバラ」の項でも少し触れたことだが、川上作品には俳味があるが大道さんの小説にはそれが感じられなかった。九十九さんは率直に言ってかなりしょぼいキャラだ(ミホもだ)。センセイがリアルさに欠けるのだと言われればそれまでなんだが。
ミホと九十九さんの付き合い方も、好きなら好きで生々しいし、何とも思ってないなら何とも思ってないで気が滅入る感じ。他の2つの短編も同じような恋愛模様が描かれていて、現実はこんなものなのかなあとやや苦みが残る読後感であった。
西谷 昌子
評価:★★★★★
「しょっぱいドライブ」。恋愛でもなく、なにか目的があるわけでもない、弛緩しきった関係を持つ主人公と老人。だが、そこに安らぎを見出している主人公。リアルだと思う。何かの物語に自分をあてはめて酔うようなヒロイズムと正反対の、「これはこれでラクで、まあまあ幸せ」というスタンス。こんな女性、たくさんはいないだろうが確実にいると思う。しかし主人公に本気で情熱を燃やしているらしい九十九さんは結構可哀想な気もするが……。「富士額」は相撲取りと少女の関係を描く。不満のやり場がない少女が、やる気のないスタンスで人と交わる姿が生々しい。「タンポポと流星」には鳥肌が立った。執拗に主人公を自分の支配下に置こうとする幼馴染の姿は、女の子なら「いたいた、こんな子」と呟かずにはおれないのではないか。こうして書いていると、作者のレンジの広さにあらためて驚かされる。
島村 真理
評価:★★★
父親と同じ年頃(61歳とかそのあたり)で、老人って表現はどんなもんでしょう?ミホと九十九さんの関係は微妙です。恋人みたいで親子みたいで愛人みたいで。の「しょっぱいドライブ」他2作品収録。
どの作品の主人公もパッとしない。彼らはどれも似ていると思う。ダメ人間だけれど、憎めないところがある。誰もが抱えてる、どうしようもないところをちょっと多めに持ってて、堂々巡りなのだ。でも、意外と頑固で大事なところは曲げなくて、片方が片方をダメなりに救い上げようとしている。
正直、好き嫌いがはっきりと分かれるでしょう。私はまあ、ギリギリ大丈夫でした。最後の「タンポポと流星」はわりと好きな作品です。
浅谷 佳秀
評価:★★★★
地方の海辺の町に住む34歳の「わたし」と、60歳過ぎの九十九さん。2人とも人付き合いが苦手だ。そんな「わたし」と九十九さんとは付き合っていて、肉体関係もあるのだが、そこにはときめきのかけらもない。仲間はずれにされている者同士で傷を舐め合っているような感じもするし、あるいは底意地の悪い「わたし」が九十九さんを一方的に翻弄しているようでもある。「わたし」は投げやりで、ずるくて、コンプレックスの塊だ。九十九さんは意志薄弱で悲しいくらいいじましい。ふわりとした微妙にふくらみのある文章で、「わたし」と九十九さんの屈折した恋愛がゆるゆると語られる。
この小説が芥川賞を受賞したとき、「何でだよ」みたいな反応があったらしい。だけど私は受賞に納得。さまよう会話が醸し出す、えもいわれぬ温かな不安、脱力感。記憶と現在の絶妙な交錯。この作品はこの作者にしか書けないだろう。
表題作以外にも短編が2つ収録されている。それぞれに独特な味わいがあり、どちらも地味ながら優れた作品だと思う。
荒木 一人
評価:★★
平凡な日常を平凡に書いた作品群。主人公達は、夢も希望も平凡以下で、受動的な女性達。ユルユル・ダルダルの読後感。芥川賞を含む、三つの短編集。
「しょっぱいドライブ」:小さな港町、父や兄に良い様に集られていたヤサシイ九十九さん。私(三十四歳ミホ)と六十代前半の九十九さんが、些細な事から、奇妙な恋愛関係になる。
「富士額」:九州場所の相撲巡業の売店。中学校二年生で不登校の私(イヅミ)は歳を大幅に誤魔化してバイトしていた。いつの間にか、二十六歳のお相撲さんとベットを共にしていた。
「タンポポと流星」:私(ミチル)とマリコは、同級生で腐れ縁、その上、ベッタリの主従関係。いつも怒られる脅えから逃れたく、成人式の日に東京へ就職する事をマリコへ告げる。
水野 裕明
評価:★
芥川賞受賞作を含む短編が3本。「しょっぱいドライブ」は30代のフリーター女性、「富士額」は不登校の中学生、「タンポポと流星」は二十歳そこそこと登場する主人公の年代は違う設定なのだが、どの作品も主人公が同じようにしか感じられない。これは読み手である私の感受性の問題なのであろうか?いずれも気だるく目的もなくだらだらと生きてるその生活を、だらだらと描かれているだけとした感じられなかった。同じような作品でも、「リトル・バイ・リトル」や「水の繭」の主人公の女性は内に様々な喪失感を抱え、そこから再生を図るための歩みが描かれていて、今の時代を切り取った文学らしい味とか好感を覚えた。が、この作品には……。「しょっぱいドライブ」は2003年の芥川賞受賞作ということなので、一般的には高い評価を得ているわけだが、それまでブンガクしている男性が書いていたショウセツを、若い女性がヴィヴィッドにその生態を描いた、と思って評されているのではないだろうか。こういうのが今の文学なのかぁ〜とうなってしまった。
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