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ファニーマネー
【文春文庫】
ジェイムズ ・スウェイン
定価780円(税込)
2006年2月
ISBN-4167705168
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
久々湊 恵美
評価:★★★
主人公ヴァレンタインは、元警察官。カジノのイカサマ防止のコンサルタント業を営んでいる。
とあるイカサマを追っていた親友ドイルが何者かに殺されてしまう。ヴァレンタインは復讐の為、事件の真相へと近づいていく。
この主人公ヴァレンタインが、シブイのだ。
あの手この手で仕掛けられるイカサマを次々と見破り、柔道の達人。とびっきり魅力的な美女と恋に落ちちゃうし、お金だって結構持ってる。
なんだろうな。あれだ。ちょい悪オヤジってやつなのかな。
そんな主人公の唯一の悩みの種は一人息子。生活にもお金にもだらしない息子に厳しいことを言いながら、何だかんだと振り回されているのが微笑ましい。
本作は、シリーズ第2作目との事。どうやら1作目は、この息子が活躍しているようなのでそちらも是非読んでみたい。
松井 ゆかり
評価:★★★★
自分自身はゲームセンターにすら足を運ばない人間なのだが、カジノやギャンブルの出てくる小説はおもしろいと思う。次々とイカサマを暴いていく主人公トニー・ヴァレンタインの手際の見事なこと!
親友の死、知人の裏切りなど、胸の痛む事件(息子が不甲斐無いというのも不幸と言えば不幸)が畳み掛けるように起こるのだが、全編不思議と明るさに貫かれている小説だ。若く魅力的な女性とのロマンスまで盛りこまれているし。モテモテだな、ヴァレンタイン!
「人生50年」の時代には62歳といったら化石のような存在だったと思うが、これからはこういう元気なご老体の活躍する小説が増えるかも。楽しみですな。
西谷 昌子
評価:★★★
カジノを舞台に繰り広げられる、いかさま犯罪とそれをめぐる殺人。カジノ文化になじみがないので理解しにくいところが多少あったが、本場の雰囲気を味わいたい人にはおすすめだ。主人公のもと刑事は62歳、だがいかさまを見抜く目は超一流だ。もと刑事仲間が殺されたのに憤って事件を調べ始める。彼がすぱすぱといかさまを見抜くのが小気味いい。また息子の優しいガールフレンドや、ひょんなことから知り合った女性プロレスラー、主人公の隣人、いかさま師の女性など、出てくる女性がどれもセクシーで魅力的なのもこの小説を面白いものにしている。いかにもアメリカ的なジョークの連発や、悪役のずるさもハリウッド映画的でいっとき現実を忘れさせてくれる。それにしても、主人公はなぜあんなどうしようもない息子を甘やかすのか……。
島村 真理
評価:★★★
「カジノを罠にかけろ」に続く2作目。イカサマを暴く凄腕のトニー・ヴァレンタインの活躍するカジノミステリー。
いきなり親友の爆殺シーンではじまる本書は、その先どうなる?と手に汗を握ります。仇討ちが叶うのか?いかさま師を捕まえられるのか?ドキドキ。前回同様、イカサマテクニックの解説は、わかったようなわからないようなで煙に巻かれてしまいますが、だからすごいんだとトニーの能力の高さを納得させてくれる。立て続けのトラブルと命の危険をはらんでドキドキさせながらも、会えば険悪ムードになってしまうバカ息子とのやりとりが笑いを誘う。
読んでてすごく気になったのは、作家の日本認識。トキ・ミゾという日本人とか、聖なる一族の鶴の紋章の柔道着とか。どうしても白けてしまう。
浅谷 佳秀
評価:★★★
クロスローダー(いかさま師)について、主人公が隣人の女性に薀蓄を傾けるシーンから物語が始まる。この素晴らしい出だしに、思わず引き込まれた。この後、すぐに主人公の友人が爆殺され、前半にいきなり山場が来る。だが、そのままラストまで息もつかせず、とはいかなかった。その後もカジノでのいかさま師の仕事ぶりやら、それを防ごうとするカジノ側の防御策あの手この手などが繰り出されて、それなりに飽きることなく読めはしたが、正直、後半は前半ほどには楽しめなかった。その最も大きな原因は、主人公が追うクロスローダー集団のいかさまテクニックを私が理解できなかったことにある。
それと引っかかったのが、主人公と息子の関係についてだ。三十過ぎの息子は金にルーズで思慮が浅く、臆病で自立心に欠けている。この馬鹿息子がいかさまギャンブルでカモにされるのだが、62歳の主人公はあっという間に彼を救ってやる。だが馬鹿息子は感謝もせず懲りもせず、その彼女ともどもすぐにまた窮地に陥り、主人公は二度三度と尻拭い。この主人公の親バカぶりには脱力させられ、感情移入を妨げられた。
荒木 一人
評価:★★★★
シリーズ物の第二作。カジノを中心にしたミステリ。なかなか面白く、著者はカード・マジックとギャンブルには精通しており、雰囲気や描写も素晴らしい。只、主人公が老齢なのでスピード感は、少し欠けるかもしれない。読後感はスッキリ。
被害総額は600万ドル。事件を調査中の刑事時代の親友が殺される。救えなかった自責の念を抱きつつ、カジノ・コンサルタント:トニー・ヴァレンタイン62歳が行動に出る。敵は、クロスローダーと呼ばれるいかさま師達。他の事件は、苦も無く解決できるのだが、いつもと違い調子が出ない主人公。粘り強い捜査が功を奏して徐々に事件の真相へ。しかし、意外な……。
主人公と息子の心理的絡みが、微妙に理解しにくい。また、伏線も無く、謎解きを行う部分があるので、唐突に解決する印象を受ける。やはり、どうしてもアメリカンギャグの部分で笑えないのが難点だ。
水野 裕明
評価:★★★
ミステリーのトリックはかなりタネが尽きてしまっていて、トリック自体でストーリーを持たせることが難しくなっていると思っていたのだが、この作品はギャンブルのイカサマトリックをメインにして、長篇を持たせてしまった。いや、上手いところに目を付けたものだなぁ、と感心してしまった。物語の中心となるブラックジャックのトリックもさることながら、合間合間に挿入されるダイスやスロットマシンなどのギャンブルのイカサマトリックの紹介も面白く、ある意味、密室トリックなどを解くのと同じで、どんなトリックなのか?とページを繰ってしまった。ただ、カジノというのが日本では縁が薄く、ギャンブルといえばパチンコ、競馬競輪の類いしかないので、あまりストーリーに実感を覚えないことが、ちょっと残念と言えば残念。ラスベガスとか行ってカジノで遊んで、損をした(あるいは勝った!)という人は、もっとこの作品を楽しめるのかもしれないけれど……。