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銀河のワールドカップ
川端裕人 (著)
【集英社】
定価1995円(税込)
2006年4月
ISBN-4087748073
>> Amazon.co.jp
>> 本やタウン
清水 裕美子
評価:★★★★
サッカーが趣味の友人が「せめて中学生のうちにゲームを俯瞰する視点を教えてもらっていたらなぁ」とつぶやいた。「もっとサッカーが上手になっていたんだけど」。どうやらサッカーというゲームに必要なのはボールを蹴る技術と走る体力だけではないらしい。さらに翼という名前には何かとプレッシャーがかかるらしい。
物語は夢のように、少年マンガのように、失業中のよれよれコーチ花島(元サッカー選手・稲妻の右)を少年達が見つけてくれるところから始まる。翼君と天才的な悪魔の三つ子、初速が早いエリカ、なぜかGKと1対1のポジションを取ってしまう玲華、小さなマラドーナ・青砥。小6の彼らチーム・プレデターが世界の銀河系軍団と対決するまでが描かれる。有名選手が多数登場してワクワクする楽しい物語だが、この本のテーマはコーチングとゲームを俯瞰する視点、戦略・戦術の話なのだと思う。これからの日本がどうやって子供達を育てるか。「こんな風に育ててもらいたかったな」世界をフィールドに活躍することを夢見る大人のサッカー物語。
読後感:相手のオウンゴール自由自在!?
島田 美里
評価:★★★★
サッカーが好きなら、グラウンドに行って、ボールを蹴る。しかも楽しそうに蹴る。これしかない!
サッカー界の裾野を広げるとかよく言うけれど、そうか、日本代表の試合だけ観てるようじゃだめなんだ。
失業中の元プロ選手・花島が指導している、小学生のサッカーチームは、上手い子ばかりじゃない。スーパープレイを繰り出す三つ子もいるが、キャプテンの少年や、太りすぎた少女は、三つ子から格下に見られている。このサッカー小説は、ものすごく間口が広い。
サッカーが好きな子どものすべてに光を当てているから、下手な人も希望を持って読める。草サッカーの子どもたちと、世界名門チームの選手が、一緒に違和感なく動く場面では、「楽しさ」を計る単位は万国共通なんだなあとうれしくなった。
読後には、本気でサッカーをやりたくなるはずである。しばらくすると、楽しくなって上手くなる。やがて、サッカーの裾野が広がる。そして、ファンタジスタの誕生!
そんなことが起こりそうな本である。
松本 かおり
評価:★★★
本書の主人公たちは、まだ小学生だ。強烈な自我と超小学生級ハイレベル技術を持つ「三つ子の悪魔」兄弟が目を引く。彼らがライバルたちに揉まれ、仲間意識に目覚めて「自分たちらしいサッカー」を目指して団結、成長していくあたりは、さすが子どもを描かせたら天下一品の川端氏だ。また、伸び盛りの時に相性のいい指導者に恵まれることがどれほど大切なことか、よくわかる。デキすぎるがゆえに問題児扱いされてきた子どもたちの本質を見抜き、的確に引っ張るコーチ花島の手腕にも注目したい。
全体にさまざまな試合描写を盛り込んでそれなりの変化はあるが、少々冗長でダレかける時も。もう少しタイトに展開したほうがサッカーらしいスピード感が出たかも。少年たちの名前にも違和感。虎太・竜持・凰壮の三つ子、他に青砥、なんて子もいる。名前の源氏名化は少女だけでなく少年もか?! ま、彼らは名前負けしてないからいいけどネ。
延命 ゆり子
評価:★★★★
失業中の花島の前に突如現れたサッカー少年達。その才気溢れるプレーを見て、花島は少年達と夢を見ることになる。銀河一のチームを目指して。
とにかく少年達のキャラが立っている。強烈な我を持つ三つ子の悪魔をはじめ、やたら足の速い女子エリカ、技術はないが試合の流れを確実に読むことが出来るキャプテンの翼、マラドーナのようなドリブル突破力のある青砥。個性的な少年達の素質を見極めて、試合の戦術に組み込んでいき、どんどん強くなっていくチームの過程が、断然面白い。
そして何よりコーチの花島が良い! コーチなのにすぐに熱くなって、才能溢れる選手達に嫉妬してるし。自分もプレーしたくてウズウズ……ひとりでに足が動いてアップしてるし。最後、とうとう夢のような舞台でピッチに引っ張り出されるところは感動的だ。
サッカーはあまり好きではなかった。特に今回のW杯。野蛮でズルくてすぐにファウルを期待する選手達。武士道精神は一体どうしたよ? しかし、この小説には作者のピュアなメッセージが詰まっている。サッカーは楽しい。サッカーは見るものじゃない、やってこそ楽しいものだと。まさにこれはサッカー小説の決定版! 間違いない。
新冨 麻衣子
評価:★★★★
タイトル&装画を見れば一目瞭然、サッカー小説ですね。主人公は、しばらくサッカーの世界から距離を置いていたもとJリーガーの花島。ぼんやりと佇んでいた公園でサッカーをしていた少年たちと出会ったことが、花島の運命を変えていく……。
のちに花島が率いるチームの面々がいいんだよね。技術は今ひとつながらゲーム全体を見る才能のある翼、才能・技術ともに同世代では抜きん出ている三つ子の虎太・竜持・鳳壮、ミーハーだけどかなり攻撃的ですばしっこいFW・エリカ。その他も味わい深いキャラはいろいろいるんだけど、そこらへんは読んでのお楽しみってことで。
この小説の最大の魅力は、いかに<チーム>としてまとまっていくところ。それも単純にスポ根じゃなくて、個人の長所を生かしながらさらに<チーム>としての機動力を上げていこうと選手たちがそれぞれ考えている部分だと思う。ラストもそれはあり得ないでしょ、と思いつつ胸が熱くなった。ぐいぐい楽しめる一作です。
細野 淳
評価:★★★★
スケールが大きくて、吹っ切れたような気持ちになることができる小説。スポーツってやっぱりいいなーと、純粋に思えてしまう。
物語は、元Jリーグ選手の花島が、公園で子供たちがサッカーをしている光景に出会うところから始まる。失業し、自暴自棄な生活を送っていた花島にとって、その子供たちがサッカーをする姿は心打たれるものであった。少年たちからコーチへ就任してくれることを請われ、活動休止中だった桃山プレデターというチームを復活させた花島。最強ともいえるような子供たちを引き連れて、夢はどんどんと広がっていく。
子供たちの、目を見張るようなサッカーの上達が描かれている物語でもあるし、駄目人間に陥っていた花島が、生き生きとした自分の人生を取り戻す物語でもある。その意味では、子供でも大人でも、読んで十分に楽しめる小説だ。