上司の言葉の暴力を受け流す方法~『心が折れそうなビジネスマンが読む本』

心が折れそうなビジネスマンが読む本 (ソフトバンク新書)
『心が折れそうなビジネスマンが読む本 (ソフトバンク新書)』
中森 勇人,吉岡 俊介(シニア産業カウンセラー),吉岡 俊介(シニア産業カウンセラー)
ソフトバンククリエイティブ
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 上司のいやがらせや営業先のムチャぶり、消化しきれない仕事の山に連日のハードワーク......。さらに家に帰れば、彼女や奥さんからの小言や愚痴。現代ビジネスマンを取り囲むストレスは数え上げたらキリがありません。実際、そんな環境下に日々置かれているせいか、いまや「ウツ病」は15人に1人がかかる国民病になっています。

 『心が折れそうなビジネスマンが読む本』の著者である中森勇人氏は、自身が会社のトラブルでうつ病になってしまった経験の持ち主。仕事を頑張りすぎてしまったがゆえに、死ぬほど辛い思いを体験した中森氏が「いかに職場でストレスをためないか」を解説しています。

 「頑張りすぎない」、「きついと思ったら、中途半端でも仕事を投げ出す」など、さまざまな方法と同時に中森氏が実践したストレス軽減方法のひとつが「ハートマーク作戦」。

 誰しも心が折れかけているときは、どんな言葉もネガティブにとりすぎてしまう傾向があります。「大丈夫?」「元気ないね」というようななぐさめや気遣いの言葉すらも批判なのではと受け取ってしまうことも。そこで、中森氏は、他人にキツイ言葉を浴びせかけられたときには、相手の語尾の最後に「ハート」をつけポジティブに捉えるように心がけたそうです。たとえば「バカ!」と言われたら、「バカにならないようにね❤(ハート)」。「役立たず!」と言われたら、「役立たずにならないようにね❤(ハート)」。
 
 「いい年したおっさんがハートマークとはやや気持ち悪い気もしますが、これが結構効果的」と中森氏も語っており、この方法のおかげでどんな言葉の暴力も受け流せるようになったのだとか。職場以外でも、彼女に怒られたときなども単なる叱咤だとは思わず、「(一緒に)幸せになろうね」という激励だととらえることで、ぐっと会話やコミュニケーションの質が上がったのだそうです。周囲に怒りっぽい人がいる人は、実践してみる価値はありそうです。

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