あなたのストレス経費はいくら? 天職を考えるヒント

「天職」がわかる心理学
『「天職」がわかる心理学』
中越 裕史
PHP研究所
1,404円(税込)
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 「いまの仕事をやめたい」と思ったことはありますか? たいていの人が「YES」だと思いますが、ではあなたにとって天職って何でしょうか。

 心理カウンセラー、中越裕史氏は1979年生まれ。著書『「天職」がわかる心理学』によれば、就職活動中も社会人になってからも自分のやりたいことがわからず、たった半年で最初の会社を辞め、次の会社も1年半で辞めたそうです。頭のスミに「カウンセラーになりたい」という思いはあったものの、大学で専門知識を学んだわけではない彼にとっては敷居の高い話。「いまから挑戦して失敗したら、みっともなくってしかたがない」などいろいろと理由をつけて、自分をごまかしていたと言います。

 しかし、一念発起し派遣社員として勤めながら猛勉強。ついには独立して日本で唯一の「やりたいこと探し専門」の心理カウンセラーとなりました。「本当にやりたいことがわからない......」はなんの努力もしていない自分への言い訳だったと著書に記しています。

 また、「ストレス経費」という言葉を使って、昔を振り返ります。衝動買い、タバコ代、お酒代、豪華なランチやスイーツ代などストレス解消のための支出は、月10万円近くあったとか。仕事は嫌なことを我慢してお金をもらうもの、という考え方には異議を唱え、「給料は低くても、ストレス経費の少ない仕事のほうが、豊かな生活じゃないでしょうか?」と提案します。

 最後に本書にある心理テストをご紹介しましょう。

 もし妖精があらわれて、あなたの願いをどんなものでも、3つだけ叶えてくれるとしたら、どんなことをお願いしますか?

 大人の場合はたいてい、「一生遊んで暮らせるお金」「悩みのない人間関係」「尊敬や称賛(承認欲求)」の3つだそうです。じつはこの後がポイント。3つの願いが叶ったとして、「では、そのあとの人生、あなたは何をして生きていきますか?」と4つ目の質問が投げかけられたら......。それがあなたの本当にやりたいことなのかもしれません。

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