パンダはなぜ笹を食べるようになったのか?

ナノブロック ミュージアム Vol.1 上野動物園コレクション[パンダ] (HC-MOOK)
『ナノブロック ミュージアム Vol.1 上野動物園コレクション[パンダ] (HC-MOOK)』
阪急コミュニケーションズ
1,903円(税込)
商品を購入する
>> Amazon.co.jp
>> HonyaClub.com
>> エルパカBOOKS

 上野動物園にジャイアントパンダのリーリーとシンシンが来日したのが、2011年2月21日。それからというもの、2011年はこの2匹のパンダが大活躍した年でした。

 来日してひと月が経たないうちに、東日本大震災が発生。予定されていた公開が延期にはなりましたが、公開直後は行列ができ2時間以上待たないとリーリーとシンシンが見られないというようなブームも起きました。

 震災後、被災地の子どもたちを上野動物園に招待した前園長の小宮輝之さんは、その時の様子を、「特別限定ナノブロック」付き公式ガイドブック『ナノブロックミュージアム 上野動物園コレクション』の中で次のように語っています。

「(パンダは)クマなのにジェントルなんですよね。リーリーとシンシンは特に、保護施設育ちなので人に慣れていることもありますが。震災後に、被災地の子どもたちを招待したとき、子どもたちがすごく笑顔を見せてくれました。それを見た大人たちも笑顔になって。なにかを持っている動物です。滅んじゃいけない」

 実は、パンダが絶滅危惧種となってしまった理由は、いくつかの原因が考えられます。パンダの生息地といえば中国が有名ですが、中国のツキノワグマはパンダや日本のクマよりもずっと大きいのだそうです。そこで、前出の小宮さんは、「勢力争いに敗れた弱い種が、竹やぶの密林に隠れて進化したのかなと。だから弱い生き物で、発見されたときから数が少なかった」と推測します。

 笹が好物の理由についても、密林に隠れた結果、しかたなく順応したのではないかとも。「笹にはそんなに栄養がないんです。だからあまり動き回らず、寝ていることが多い。でも、手で笹を持って食べるしぐさはかわいらしいですよね」

 パンダがなぜ笹が大好物なのかについては、なるほど!と奥が深い考察ですが、手で笹を持って食べるしぐさのかわいらしさについては、誰もが納得するところ。そんな笹をもったリーリーとシンシンのかわいい姿を再現できるナノブロックが限定販売されています。

 ナノブロックとは、1つのポッチがわずか4×4㎜の超ミニサイズのブロック。その小ささを活かして一般サイズのブロックでは表現しきれなかった細かな部分まで作り込むことができる、大人のためのホビーアイテムです。オスのリーリーであれば蝶ネクタイ、メスのシンシンであれば頭に赤いリボン。好みに合わせて作るその姿は、実物に負けないくらい癒されそうです。

 大人と子どもの両方がハマってしまいそうな『ナノブロックミュージアムvol.1 上野動物園コレクション』のパンダ編。今後は、このナノブロック公式ガイドブックシリーズが何とコラボするのか楽しみなところです。

panda.jpg

« 前のページ | 次のページ »

BOOK STANDプレミアム