超ハイテクロボと人間は一緒に生活できる?

小説ロボジー
『小説ロボジー』
矢口史靖
メディアファクトリー
1,080円(税込)
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 鉄腕アトムやドラえもんほどの高性能と言うわけにはいきませんが、近年「ロボット」の存在は確実に身近なものになってきています。ホンダの「ASIMO」や村田製作所の「ムラタセイサクくん」などはテレビでもおなじみです。

 そんな潮流に乗ってか、家電メーカーの社長が「ロボットを作れ」という無茶振りをすることから始まるドタバタ劇の映画「ロボジー」が1月14日に公開され、好評のようです。同映画の矢口史靖監督が著した小説版『小説ロボジー』も昨年12月に発売されています。

 作中に現れるのは、夢のハイテクロボなどではなく、中に"おじいちゃん"が入っているという「おじいちゃんロボ」。実は、博覧会の直前に作っていたロボットが大破し、苦肉の策で体型がぴったりのおじいちゃんを中に入れて出展するという何ともアナログなストーリー。
 
 「ハッピーフライト」などの矢口監督らしいコミカルな内容で、そこにはハイテクロボットが抱かせる未来へのロマンは皆無。その代わりに本来無機質なロボットがとても人間的で、愛着すら感じてしまいそうです。

 しかし、人間が常に追い求め続けてきた夢は、やはりこれまで数々の漫画で描かれてきたような「超ハイテクロボ」の存在。もし、家庭や職場に超ハイテクロボがやってきたら......。そんな「もしも」を、人材派遣サービスを行うスタッフサービスが再現しました。

 スタッフサービスは、石ノ森章太郎氏の漫画『サイボーグ009』に登場する「サイボーグ003」と広告契約を結んだとのこと。そのサイボーグ003がスタッフサービスのウェブCMに登場しています。
 
 『サイボーグ009』とは、謎の組織に誘拐、改造された9人のサイボーグの物語。サイボーグ003はその中の唯一の女性で、視覚と聴覚を強化されたサイボーグ。スタッフサービスもその点を評価して採用したそうです。

 しかしながら、はその良すぎる視覚・聴覚が裏目に出る内容に。第1弾ではオフィスにかかってくる電話を「超聴覚」で事前に察知、同僚に伝えるところまではいいのですが、プライベートな内容まで暴露してしまいます。第2弾では「超視覚」を駆使した失敗も......。

 やはり、超ハイテクロボットが人間と一緒に働くには、もう少し時間がかかりそう。スタッフサービスがそう判断したかどうかは定かではありませんが、1月23日からはCMキャラクターに女優の多部未華子さんを起用。その新CMは、多部さんが派遣OL「サイボーグ022」に扮し、オフィスや職場で活躍する内容になっています。

■関連リンク
正社員サイボーグ003

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