夫婦ゲンカ 伴侶の愚痴は"食べたふり"をすればいい

一流の人の話し方 二流の人の話し方 (アスコムBOOKS 16)
『一流の人の話し方 二流の人の話し方 (アスコムBOOKS 16)』
川北義則
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 「部長のヤツ、現場も知らないくせに文句ばっかり言って...」

 帰宅するなり、会社の愚痴をこぼす夫。「どんな仕事で衝突したの?」と尋ねれば、「君には会社のことはわからない」と怒られる始末。結婚している人ならば、一度はこんな経験をしたことはあるのではないでしょうか。もちろん、男女逆の場合も。夫や妻の愚痴に対してまともに返事をしていては会話が成立しません。こんなとき、どのように対応すればいいのでしょうか。

 「上手に『聞いてあげるふり』をすればいい」と、生活経済評論家の川北義則氏は著書『一流の人の話し方 二流の人の話し方』の中で述べています。そのためには、愚痴とは聞き手に解決策を求めるのではなく、だだ愚痴りたい・聞いてほしいだけという愚痴を言う人間の心理を知っておくべきとも。

 それを踏まえた上で、川北さんは「相手の言うことを復唱する」という対応をおすすめしています。

たとえば、
(夫)「部長ときたら、部下に文句ばっかり言って」
(妻)「へえ、文句ばかりなんだ」
(夫「自分じゃ、何もできないくせに」
(妻)「へえ、何もできない部長なんだ」
といった具合です。

 これだけでいいの? と思ってしまいがちですが、「自分の不満や怒りが取るにたらないこと、あるいは会社という組織にあっては耐えなければならないということを当の本人がいちばんよく知っているから(中略)、反論を加えたり、一緒になって怒ったりする必要は全くない」とのこと。

 「『夫婦ゲンカは犬も食わない』とはよくいわれることだが、『伴侶の愚痴』に関しては、上手に食べたふりをすればいい」と川北さん。夫婦の関係が良好になるように、心にとめておきたい言葉です。

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