半沢直樹、子会社に飛ばされる!?  最新作の相棒は"ロスジェネ世代"

ロスジェネの逆襲
『ロスジェネの逆襲』
池井戸 潤
ダイヤモンド社
1,620円(税込)
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 「やられたらやり返す! 倍返しだ!」。7月7日に、スタートした日曜劇場「半沢直樹」(TBS系)。俳優・堺雅人が、バブル時代に東京中央銀行に入行した融資課長・半沢直樹役を演じる本作は、初回が19.4%、第2話が21.8%と、都市銀行というお堅い組織を舞台にしながらも、高視聴率を記録しています。

 第3弾目にあたる「半沢直樹」シリーズ最新刊が、現在発売中の『ロスジェネの逆襲』です。『ロスジェネの逆襲』の舞台は、半沢直樹が飛ばされてしまった証券子会社「東京セントラル証券」。そこで、半沢はIT企業の雄"電脳雑技集団"から、ライバル企業「東京スパイラル」を買収したいとの相談を受けます。

 見事に成功すれば、多額の手数料が転がり込んでくるビジネスチャンス。しかし、半沢は親会社・東京中央銀行からの思わぬ横槍、人事からの嫌がらせに苦しむことになります。そこでバブル世代の半沢は、"ロスジェネ世代"の部下・森山とともに周囲をあっと言わせる秘策を繰り出すのです――。

 銀行・証券会社・IT企業の思惑が見え隠れする、手に汗握る企業買収劇。巨大な組織や上司に背いてでも、自らの信念を貫く半沢の仕事への姿勢は、ドラマ同様に健在です。また、最初はバブル世代を毛嫌いしていたものの、半沢との出会いで成長を遂げるロスジェネ世代・森山も本作の見どころの1つとなっています。

 シリーズ第4弾である『翼のイカロス』も「週刊ダイヤモンド」上で絶賛連載中。ドラマのファン、半沢直樹の生き様を通して"サラリーマン"としての生き方を考え直したい方にも、ぜひ手をとって頂きたい1冊です。

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