"心理学"をもとに設計 コンビニは「心理術のワナ」の宝庫だった

他人を支配する黒すぎる心理術
『他人を支配する黒すぎる心理術』
サンクチュアリ出版
1,404円(税込)
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今、行列が当たり前となっているのが「パンケーキ」のお店。2010年にEggs'n Thingsが東京・表参道に上陸して以来、女性を中心に大いに盛り上がっています。そんなパンケーキは、最近ではコンビニでも展開するようになるほど、身近なものとして楽しめるものとなっています。

そんなコンビニですが、心理テクニックを徹底的に応用した店舗設計がされていることをご存知でしょうか。書籍『他人を支配する黒すぎる心理術』によれば、「コンビニは心理術のワナの宝庫である」とのことです。

コンビニで多くの商品を買ってもらうためには、お客さんに店の中をよく歩いてもらい、商品を手にとってもらわなければいけません。そのために、よく買われる商品を店の端々に陳列して、客が歩く導線を長くしているのです。

多くのお店で、入口付近には雑誌コーナーが設けられています。その奥には何がありますか? 大抵のお店では、ドリンクコーナーが設置されています。その脇にはデザートやサラダ、そして弁当やおにぎり、サンドウィッチなどを並べるというレイアウトとなっています。つまりこれは、お客がお店を一周して、さらに商品を購入するように"仕向けられている"ということなのです。

さらに、入口付近のガラス窓に設置される雑誌コーナーは、立ち読み客を「誘蛾灯」として外のお客を引き込んだり、店内に人がいることで安心感を与えるといった効果があります。
棚の中の商品も心理学に基づいて配置されています。「人間は一般的に、自分の目線の上方の領域には成長を求める心が働き、下方の領域には安心を求める心が動く」とのこと。そのため、目線より上方には、スローガンやキャンペーンPOPなどの設置がされています。

また、圧迫感のないよう棚を低くしているお店も多いです。正面からやや下にかけては、"ゴールデンライン"と呼ばれており、モノが最もよく確認できる位置となっているので、売れている商品が数多く並んでいます。そして、目線の下方には、よく使われるものや定番アイテムが配置されているのです。

いかがでしたでしょうか。何気なく利用しているコンビニには、このような工夫が沢山仕込まれているのです。最寄りのコンビニはどうなっているのか、配置を考えながら店内を歩くと面白いかもしれません。

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