バツイチと結婚した方が幸福度は高い?「結婚の幸福度指数」にみる幸せのカタチ

「婚活」症候群 (ディスカヴァー携書)
『「婚活」症候群 (ディスカヴァー携書)』
山田 昌弘,白河 桃子
ディスカヴァー・トゥエンティワン
1,080円(税込)
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2008年、2009年と2年連続で流行語大賞にノミネートされた「婚活」というワード。テレビドラマ化されるなど社会現象化し、今ではごく一般的に使われるようになりました。

この言葉が生まれたのはディスカヴァー・トゥエンティワンから刊行された『「婚活」時代』がきっかけ。著者である山田昌弘・白川桃子氏が提唱した「婚活」は、実は本来の意図と違う方向に一人歩きしていった側面が大きかったそうです。

「わたしたちが提唱した『婚活』は、『待っていては結婚できない』『夫の収入に依存する昭和結婚からの脱却』という二つの認識を目指しました。しかし、婚活はハウツーである、条件のいい男をつかまえなければならないという(中略)誤解が横行してしまいました」

「『安定収入の男性をつかまえるため』と誤解された婚活ブームはどんどん加速していきます」(白河さん)

こうした誤解を解くべく出版された書籍『「婚活」症候群』では、改めて男性と女性それぞれの意識、社会、会社、制度という観点から、現在の婚活の「限界を突破する」ための提言がなされています。

例えば女性の意識においては以下の点が大切だと白河さんは述べています。

1.自活女子になろう
 「相手に『家事は丸投げ』『稼ぐのは丸投げ』ではなく協力し合うのが当然で、交代もありと、柔軟な頭で考えてください」
2.時間の限界のあるものを軸に据える
「あまりに自由だから、みんな迷ってしまっているのが現状なので、時間の限界があることを一番の基点にして、そこから逆算した方がいい」
「それは、恋愛でも、結婚でもなく、出産です」
3.条件は広く、場所は狭く
「婚活疲れに陥る女性の多くは、まず『この世にいない男性』を探しています。さらに『絶対にいるはず』と捜索範囲を広げている」
「捜索範囲を広げすぎてしまうと、いいかなと思う人に出会っても、まだほかにもいるかも、と思って、際限なく探してしまいます」

こうした点を踏まえると、確かに結婚はぐっと近づくかもしれません。そして努力の末、めでたく結婚となった際には、末永いパートナーシップを築きたいものです。

婚活支援サービスのパートナーエージェントが11月22日の「いい夫婦の日」に発表した「結婚の幸福度指数 QOM(Quality of Marriage)」は、結婚生活における夫婦それぞれの幸福度を客観的に測定、数値化する指数です。20~69歳までの夫婦3600人の定量調査を基にした現代日本の結婚観を反映したデータと言えます。

このQOMによれば、初婚の人のQOMが平均497なのに対し、バツイチ以上の人は平均533。バツイチ以上の人の方が結婚生活に感じる幸福度が高いようです。また持ち家暮らしの人よりも賃貸暮らしの人、東京と大阪では大阪に住む人の方がそれぞれQOMが高い、といった興味深いデータが読み取れます。参考値ですが、最もQOMが高かった都道府県は鳥取県というデータも。

婚活中の人も、結婚している人も、「自身とパートナーにとって幸せとは何なのか」を常に考え、生活をそれに沿わせていくことが高い幸福度につながるのかもしれません。

<リンク>
結婚の幸福度指数QOM
http://www.qom.jp/

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