新刊めったくたガイド
1978年6月発行の第9号からスタートした「本の雑誌」の看板コーナーが、WEB本の雑誌に登場!
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2020年7月号掲載
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書評担当者:北上次郎
『52ヘルツのクジラたち』にどんどん引きつけられる!
町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』(中央公論新社)の道具立ては、けたたましい。なにしろ、ネグレクトにDV、パワハラと、これでもかこれでもかと詰め込んでいるのだ。もうそういう話など読みたくない、と言...記事を見る »
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書評担当者:冬木糸一
『もうダメかも』は今年ベスト級のノンフィクションだ!
今年ベスト級のノンフィクションが出た! マイケル・ブラストランド、 デイヴィッド・シュピーゲルハルターによる『もうダメかも──死ぬ確率の統計学』(松井信彦訳/みすず書房)だ。多くの人は人生の大半を死...記事を見る »
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書評担当者:大塚真祐子
村上春樹から伊藤比呂美まで初夏のエッセイ祭り!
〈まだ何もしてゐないのに時代といふ牙が優しくわれ噛み殺す〉とは九〇年代はじめ、修辞を駆使した新しい世代の短歌を「ニューウェーブ」と名づけ、穂村弘らとともに、ニューウェーブ短歌の旗手の一人とされた荻原裕...記事を見る »
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書評担当者:千街晶之
特殊設定とロジックがいっぱいの『透明人間は密室に潜む』に◎!
『名探偵は嘘をつかない』でデビューし、『星詠師の記憶』『紅蓮館の殺人』と一作ごとに評価をアップさせてきた本格ミステリ界の若き実力者・阿津川辰海。『透明人間は密室に潜む』(光文社)は、そんな著者の初短篇...記事を見る »
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書評担当者:大森望
魔法使いの少女と科学少年のボーイ・ミーツ・ガール小説
今月のイチ押しは、2017年のネビュラ賞長編部門とローカス賞ファンタジー長編部門を射止めたチャーリー・ジェーン・アンダーズ『空のあらゆる鳥を』(市田泉訳/創元海外SF叢書)★★★★½。SFとファンタ...記事を見る »
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書評担当者:林さかな
『セヘルが見なかった夜明け』に胸をえぐられる!
東京は下北沢にある「B&B」は、地方にいる私も何度かイベントで訪れている書店。ここで始まった取組はオンラインストアでデジタルプレスを扱うこと。外出自粛で通販の需要が増えている中でデジタルだと物理的な...記事を見る »
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書評担当者:小財満
時代の空気感を映し出す現代英国ミステリの女王のサスペンス
〈現代英国ミステリの女王〉と称されるミネット・ウォルターズの長篇第十二作、二〇〇七年発表の『カメレオンの影』(成川裕子訳/創元推理文庫)が邦訳となった。『蛇の形』以降、二〇〇〇年代の作者の作品は謎解き...記事を見る »