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笑う肉仮面
【光文社文庫】
山田風太郎
本体 857円
2002/1
ISBN-4334732739
石崎 由里子
評価:A
昭和20年代後半から30年代前半に書かれた作品だが、古さはまったく感じない。テーマは、整形手術だったり、おそらく現在も研究されているだろう冷凍人間。
解説によると、時世のエピソードも取り入れられているそうで、当時を知らない私は、興味深く読んだ。授業で習った事柄を、古新聞の片隅に書かれた余話を読み、「ああ、これね」と実際に知ったような嬉しさを味わった。
主人公は、少年少女たち。幼い頃は、些細なことがとても気になるし、ちょっとした不思議が怖かったりする。事件が起きると、子どもたちは全身で受け止めて、小さな体で悩んだり、ドキドキしながらも、決して逃げない。チョコチョコ動きながら、一生懸命難問に挑むのだ。そういう姿に、胸が熱くなりながら読んでしまった。ミステリーとありますが、温かいミステリーです。
内山 沙貴
評価:A
まず題名が気持ち悪い。「笑う肉仮面」。不気味過ぎる。だがそんなことはいい。人の目を惹く役を充分に買っているのだから。この作品群のすごさはやはり子どもの正義が子どもにも大人にも分かる言葉で描かれていることだろう。子どもは神童ではなく、もって生まれた残酷さを彼らの良心以外では押さえつけようがない。事件が起こり、敵と味方のいるお話の中でどの主人公も正義に駆られて探偵になり、見事事件を解決する。そんな時、子どもの純粋さや素朴さはなりをひそめて、生まれたままの残酷さの残滓がまだ幼い純白な顔から見え隠れする。その不気味さが人を共感させる力を持った、これら作品の素晴らしいところではないだろうか。
大場 義行
評価:B
少年ものを書いていたなんて知りませんでした。こんな事も知らなかったなんて、まだまだ自分は山風ファンとして底が浅い事が判りました。精進します。さて、そんな事より、この本、ちょっとネタがかぶっていたりしたのは愛嬌としても、少年探偵モノ、学生時代モノ、果ては魔人平家ガニ(まさか吸血鬼と予想できないネーミングではある)と幅広い短編集ではないだろうか。この短編群の中では個人的には「青雲寮の秘密」がイチオシ。たぶん山風こんな感じで学生寮で暴れていたのではないかと想像するのが楽しい読み方だろう。ただ、がっかりだったのはちゃんと少年小説として割り切って書かれており、明治モノや忍法帳とも完全に違うという点。やっぱり少年ものは切ない終わり方をさせないのか。まあ、コレクションとしての価値はアリと見た。
北山 玲子
評価:A
幼い頃小林少年に憧れ、お手製のBD7バッチ胸に町内を勝手に捜査した者としてはこの短編集に納められた少年探偵ものには目がない。増してや風太郎ラブな私にとっては今月読んでいていちばん楽しかった1冊だ。ああ、もっと冷静になって評価しなきゃ。はっきり言って、風太郎フリークか、少年探偵もの独特のテイストが好きな人以外は手に取らないかもしれないし、読んだとしても今更このようなものを楽しく読めるだろうかどうか疑問。チビッコ読者を想定して書かれているから犯人だってもうバレバレ、お間抜けなシーンも盛り沢山。しかし、ファンとしては、少年ものにさえ風太郎テイストが所々に見られて嬉しいのだ(医学と科学とはったりが、いい具合にミックスされてるところとか)。乱歩の妖しさ漂う雰囲気と違って、あっけらかんとしたストーリーと健気なまでに純粋な子供たち。どちらがいいとは言えないが、子供の時に『魔人平家ガニ』なんて読んじゃったらカニ食べられなかったよ。
佐久間 素子
評価:C
この<少年篇>は、風太郎の少年向けミステリを集めている。児童書が子どもだけのものではないのは、もはや常識だけれど、本書は言葉通りの少年向け。やはり大人の目には、ちゃっちいのだ。だから、本書を純粋に楽しめるのは、子どものときに少年向けミステリに胸躍らせていた人に限られるだろうと思う。得体の知れない悪党も、何が潜んでいるのかわからない夜の闇も、ただひたすら怖かった。それでも勇気と知恵があればすべて切り抜けられた。子どもの頃のドキドキを楽しむのに、道具立てやストーリーテリングの不足はむろんない。表題作と、『姿なき蝋人』は、思いだし効果ぬきにしても面白かった。『魔人平家ガニ』にはさすがに笑ってしまったが。
山田 岳
評価:B
評者の子ども時代、少年小説はすでに下火になっていた。それでも小学校の図書館にはまだその手の全集があって、朝に夕に借りては手に汗にぎって読んだことが思い出される。表題作は楳図かずおの怪奇マンガにも影響をあたえた傑作。人工冬眠というモチーフからふたつの異なるバージョンを生み出した「冬眠人間」は、多作・家、山田風太郎の創作活動の源を垣間見たようで興味深い。
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