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シッピング・ニュース
【集英社文庫】
E・アニー・プルー
本体 895円
2002/2
ISBN-408760408X
大場 義行
評価:A
これは個人的にイチオシ。久しぶりに読み終えるのが勿体ないという本だったかな。ひじょうに乱暴で、恥ずかしい例えなのだけれど、冴えない中年が不思議の国で生活したらという感じかな。ストーリーが優れているというよりも、小さな小技がひじょうに利いている。冴えな過ぎる男が、先祖の土地に戻る。で、ショッピング・ニュース=湾港ニュースを書くのが大体のあらすじなのだが、そんなものよりも小技が素晴らしい。例えば男の先祖が凶暴過ぎる難破船荒らしだったり、次々と途轍もなくくだらない、しかも凶暴な事件がおきるとか、仲間がチェーンソーで舟を襲うやら、買った舟がインチキだとか、悪魔に喰われそうになる話。もうとにかく小ネタでひしひしと押してくる。この作家のユーモアのセンス、素晴らしいです。静かであり、笑えもし、そして最後にはああ、そう終わるのかという、最近珍しいタイプの本だった。最後にケビン・スペイシーには申しわけないが、これ映画は絶対失敗するはず。この小説の完全映画化は無理だと思う。
北山 玲子
評価:A
人生に傷ついた男の再生の物語。なんだか一口で言ってしまうとたいして面白くなさそうな話だ。しかし、見どころはいかにして主人公・クオイルが立ち直っていくかというところにある。傷ついた心を直してくれたのは、優しさでも暖かさでもない。厳しさと無神経さだ。娘と叔母と共にやり直すつもりで移り住むことにしたニューファンドランドは冬の間は寒さの厳しい所。クオイルが記者として働くことになった町の小さな新聞社「ギャミーバード」の連中は揃いも揃っておかしな人々ばかり。環境と職場に戸惑いを隠せないクオイルはそこで、自分がしっかりしなきゃと人生で始めて自主的に動くことを学ぶ。著者は、物語をロープの結び方になぞらえて少しずつ頼もしくなっていく男の心情を丁寧に描いている。久しぶりに読み終わるのが淋しいと思える小説に出会った。できることならいつまでも「ギャミーバード」の愛すべき編集部員たちと一緒にいたい。ビリー・プリティの書くへんてこなゴシップ記事を読みながら。
操上 恭子
評価:B
映画の公開にあわせての文庫発売。こういう場合、本を先に読むか映画を先に観るか迷う所だと思うが、本作品に限っては、私は映画を先に観ることをお勧めする。本書の出だしの部分はかなり取っ付きにくい所があるし、ニュー・ファンドランドの情景なんて、決して簡単に想像できるものではないからだ。映画の方は、珍しく原作のエッセンスをうまく抽出してまとめてある。ちょっとラブストーリーに重きを置き過ぎだし、ケヴィン・スペーシーは格好よすぎるけれど。そして、その後で本書を読んで物語の背景をしみじみと噛み締めればいい。言ってしまえば、単なる30過ぎの冴えない男の成長物語なのだが、舞台となるニュー・ファンドランドのエキゾティックな魅力とあいまって、とても味わい深い小説に仕上がっている。
佐久間 素子
評価:C
自分を捨てた妻に死なれたうえ、失職して悲嘆にくれるクオイルが、娘や叔母と共に故郷ニューファンドランドにわたり、ローカル紙の記者として働きはじめる。ピューリツアー賞をとっているうえ、映画化されればアカデミー賞候補。テーマは不器用な中年男性の再生ときた。いかにもお涙頂戴物かと思っていると、意表をつかれる。個性的な人々とのふれあいは、もちろん本書の読みどころなのだけれど、人は温かいばかりではない。この荒々しい土地で、クオイルが見いだす、内なる獣としての暗闇もまた真実なのだ。それなのに、ラスト、えらくあっさり乗り越えちゃって肩すかし。クオイルが不器用というよりは愚鈍な感じなのが敗因か。
山田 岳
評価:B
吹きすさぶ北風のなか、どどーんと打ち寄せる荒波。荒涼としたカナダの漁師町風景がこの小説を描かせた。
「漁獲量が決められてしまってから、沿岸漁業はどうにもならなくなった」
「沿岸の漁師は季節労働者みたいになっちまった」
「わしらは漁業に関して何の発言権もないんじゃ」
漁師のことばはストーリーには直接関係ないが、これにピューリッツアー賞が贈られたのだろうと思わせる説得力がある。<グローバル・スタンダード>に苦しんでいるのは、日本ばかりじゃないってことね。<人生は何度でもやり直せる>漁師町で再起を図るダメ記者の未来は!?
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