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日本ばちかん巡り
【新潮社】
山口文憲
本体 1,800円
2002/2
ISBN-4104516015
石井 英和
評価:A
新宗教を信ずる人達に関しては当方、失礼ながら、何やら妙な思いに取り憑かれた人達の異様な集団というイメ−ジしか持ち合わせていなかった。特にオウム以後、そのイメ−ジは更に強化されるばかりだった。だからこの書も、怖いもの見たさ、気味の悪いもの見たさ、といったキワモノに対する興味の持ち方でペ−ジを開いたのだった。が、読んでいる間、私の脳裏に浮かび続けていたのは、むしろ、それぞれの神々の元で安らぎを得た人達が、まるで巨大な銭湯の湯船に浸かるが如き姿で憩う、のどかな光景だった。それは、ことさらにその世界の矛盾を追求する事などは意図せず、むしろ信仰の中にある人々の意識に寄り添うように取材を行った著者の姿勢によって掘り起こされた精神風景だろう。日本の社会の表層のすぐ下に蕩々と流れる、もう一つの意識空間の開示。実に興味深いレポ−トだった。各宗教が示す独自の神秘思想も、いつのまにやら、上述した銭湯の脱衣場における裸同士の人々の、たわいもなく呑気で生暖かい、ほんの世間話と感じられてくる。
今井 義男
評価:A
<信仰>は現世の有り様をいかようにも変化させられる装置であり、考え方によっては依存症的側面も否定できない。だが、どのような教義であろうと、信者が心の拠り所を得ているなら、部外者が四の五のいうのはお門違いだろう。その点、礼をわきまえた著者の取材姿勢は好ましい。本書で取り上げられた教団はおおむね穏健で素朴である。ちらほらトンデモ系が混じっているものの、まあ実害が及ぶこともなさそうだし、地域の方々には鷹揚に構えていただきたい。ちなみに杉浦日向子さんの『東京イワシ頭』では九官鳥グッズを身にまとって躍る《九官鳥心理教》なるものが紹介されているが、京都にもトホホな物件がある。通称はなんとコアラ寺。無論住職の頭にはコアラ帽……。末法やハルマゲドンに気を病むよりよほど陽気ではあるにしても、ありがたみがなさすぎるのも考えものだ。
唐木 幸子
評価:B
私は宗教と言うと一切の縁がないバチアタリもんである。しかし悪意や拒絶感もないのだ。知り合いで人柄の良い立派な人だなあと思うと何かを信心していたりすることが少なくないし。また、日曜の早朝から駅前の清掃をする一団がいて、出来ないことだと思って聞くと、ある宗教(本書にも出てくる)の方々なのであった。有名な女優さんもスッピンでひたすら掃除していたりする。そうだ、高校時代、私はブラスバンド部だったが、全国コンクールで優勝した宗教系(これも本書に出てくる)の高校のブラバン演奏を聞いた時は心底、感動した。一糸乱れぬハイレベルの演奏と金モールのついた青い制服の丸刈りの生徒達の凛々しさには凄みさえ感じたものだ。本書は、そういう私のようなスタンス(信心のある人は偉いなあ、でも自分は入信する気はないけど)の人間が興味深く読める一冊である。宗教によって分析する深さに差があるのは、取材先の事情によるものだろう。聞いたことのない宗教については余り面白くは読めなかったが、こういう本はこれまでになかった点を高く評価したい。
阪本 直子
評価:A
天理教。金光教。大本。この辺までだったら何とか名前を知ってはいる、が歴史や教義は真っ白だ。世界救世教? 真如苑? すみません、この本で初めて知りました。こんなに色んな宗教があるなんて! しかも信者数は万単位。皆、普段は一体どこに隠れてるの? 各種世論調査やテレビの街頭インタヴューで代表される「現代人」には、「新興宗教の信者」という要素は多分、いや十中八九想定されてない。だけど実はこんなにいるのだ。どこが日本人は宗教心が薄いって? 本書を読み進むうちに、無信心者の私は自分が突如少数派になってしまったような心細ささえ覚えましたよ。仏教・キリスト教・ムスリム・ヒンドゥーなど、古い宗教に対してはそんなことはないのにね。救い主への切望、ナイーブ過ぎる日本優越論。それらが殆どであることが、どうにも落ち着かなくさせるのだ。
無理を承知でないものねだり。写真かカットが、もっと欲しかったなあ。
谷家 幸子
評価:A
いやー、こりゃ全く収穫の一冊です。今月、最も楽しんで読んだ。
日本全国の、いわゆる「新宗教」と呼ばれる教団を訪ね歩いてまとめたルポルタージュ。「カミさまは、たくさんいたほうがよい。」という帯の文章で、否定的側面から書かれたものではないらしいことは想像がつくが、その通り、いたって肩の力の抜けた取材ぶりだ。
私は全くの無宗教者なので、どうしても「新宗教」などと言われると、「うさんくさい」という感情から抜け出せないところがある。このルポでも、宗教批判の場合真っ先に上がる金銭問題についてはほとんど触れられていないので、その点が物足りなかったというのは否めない。。しかし、著者の狙いは今回そこにあったわけではないので、仕方がないともいえる。宗教物として避けようのない「オウム以後」に言及しているのも好感が持てる。
個人的には、創価学会、PL教団なんかは是非書いてほしかった。難しいだろうけど、続編を期待。
中川 大一
評価:C
ルポルタージュを前にして、「あれが書いてない」「これが載ってない」と、ないものねだりをするのは反則だろう。でもまあ、今回は例外ということで(*^。^*) まず、ここに取り上げられた宗教集団は、どんな基準で選ばれたのかが不明である。むろんそれは、「取材しやすそうだった」とか「ビジュアル的に映える儀礼があった」とかいう理由でよろしい。読者は本書の片寄りを頭に入れて初めて、現代日本の宗教分布のいかほどが写し取られているのかを納得できるはず。また、結局、「人はなぜ新興宗教に頼るのか?」に対する著者の見解がない。初出から十年経っている以上、データとしての新味はないわけだから、インタビューから練り上げた著者の思考を開陳することは、不可欠だと思うけどな。
仲田 卓央
評価:B
以前、同じ著者による「読ませる技術」を読んだ。新しい発見は何もなく、つまらなかった。金返せ、と思った。私は宗教には良い思い出がない。どちらかというと、キライだ。ついでに宗教について信じてもいない人間がとやかく言うのはもっとキライだ。という二大条件がそろっていたために、喧嘩腰でページをめくってみたのだが、これが実に面白いのだ。書き手の目線は基本的に「無責任な野次馬」で、その近所のおばちゃんみたいな無責任ぶりがいい。その上、情報量もなかなかのもので、新しい発見に満ちている。個人的には、ずっと気になっていた「世界人類が平和でありますように」の白いポールが何なのか、ということがハッキリして嬉しかった。宗教を毛嫌いしてるくせに初詣には行く、というひとにはぴったりの一冊である。
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