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神の街の殺人
【文春文庫】
トマス・H.クック
本体 638円
2002/4
ISBN-4167527995
内山 沙貴
評価:B
叩く、逃げる、小さなケモノのように。灰色と渋い音の宗教じみたスモッグの世界に私の知らない異界がある。人の心に巣食う歪んだ正義の実像の、影の中に潜むモノ。NYから逃れるようにソルトレークにやってきた警察官トムは、人に何も説明しないまま、己にさえ説明しないまま、ほんの少し残ったチーズの欠片のような正義に従う。正義という言葉が溢れるその街には馴染めないまま。潔白そうに見えるソルトレークという生き物にはなぜか絶えず暴走の気配がある。どこかで不気味な色の炎がくすぶる。そんな様子を客観的に見つめていたトムがやがて少しずつ、ツタに絡まれるように街に躰を絡め取られていく。大きな力、生み出された力。猟奇的な殺人とまさかまさかの展開の末、コマは出揃い結末を待つばかり。最後は少しだけ物足りなさを感じたが終わりにどんと下された鉄槌の下、やっぱり裏切ってくれたなぁと思う。少しだけ不気味で重たくて、だけれど清々しさが漂うサスペンスだった。
大場 義行
評価:A
主人公である刑事トム・ジャクソンの孤独ぶりがたまらない。娼婦が殺され、記者が殺され、モルモン教の幹部が殺される。そして、調べによると犯人は泣きながら死体を綺麗にするのだ。これも確かに魅力的。でも、そんな事よりもこの主人公の孤独ぶりだけで充分すぎるほど読める。主人公の側からの視点ではないので、そんなに表だっているわけではないが、じわじわと伝わってくるのだ。モルモン教がどんなものかは良く判らない。だから、ソルトレーク・シティがどんな所かも判らない。犯人がどれだけいってしまっているかも関係ない。この主人公に出会えただけでも充分おつりがくる本だった。
北山 玲子
評価:A
人生に傷つき半分抜け殻のように生きている刑事・トム。ニューヨークから逃げるようにして落ち着いた場所はモルモン教の街ソルトレーク・シティ。神など信じない彼は、敬虔な信者に囲まれて居心地の悪さを感じながらも他に行くところのない状態。やがて起こる連続殺人。著者にとっては19年前の作品になるがまったく古さを感じさせないし、このころから既に渋い作風で一気に読ませるなんてさすがとしか言いようがない。主人公のトムがなんとも面白味のない人間なのだが、ラストではこの男に泣かされた。盲目的に信じるものがある同僚の刑事カールと苦しむ心を抱えながらもそれにすがりつこうとしないトム。この2人のコンビのしっくりしない所がなかなか面白い。そしてトムの唯一の友人ハリー。この老人の入院している病室が彼にとって唯一居心地のいい空間だ。結末の皮肉すら感じさせる終わり方がなんとも、ニクイ。
操上 恭子
評価:D
アメリカのユタ州はモルモン教で有名だが、中でもソルトレークはその中心地。町のほとんどがモルモン教徒で、酒も煙草もやらず、お茶もコーヒーものまず、厳しい戒律を守り、堅苦しく真面目に暮らしている。家の中も町の中も清潔で、はめをはずすこともない。そんな所に、いったい誰が好き好んで住みたいと思うだろう。しかも、ニューヨークから移住して、まわりにイラつきながら10年間も居着くなんて。と、最初から共感が持てなかった。犯人像も動機も新味がないし先が読めてしまう。読む所があるとすれば、10年前の事件と折り合いをつけていこうとするトムの心の動きだろうが、それも過去に何があったのかと好奇心をそそられる程度だ。ベストセラー作家の過去の作品が、必ずしもおもしろいとは限らないの一例ではないだろうか。
佐久間 素子
評価:E
最初から最後まで息ぬきするところがない。ずっと暗いし、どうにもこの思わせぶりな悲壮感が苦手なのだ。敬虔なモルモン教の街ソルトレークでおこる連続殺人。ニューヨークを捨ててきたものの、ソルトレークになじめない刑事トムは、組織に反発しながら真実を追う。でもって、たまに挿入される狂信的な殺人者の独白。あーあー人物もストーリーも定石どおりじゃん。
山田 岳
評価:B
荒涼とした人生を過ごすもののまえに「神」は姿をあらわす。そして「神」に従わぬ者を殺せとささやきかける。こうして「約束の地」での大量虐殺が誇らしげに「正義」と言われるようになる。緑の大地に住む者には「悪魔のささやき」としか思えないことが、現在もなおくり返されている。トマス・H・クックは「正義」の問題をアメリカ・ソルトレークを舞台に描いてみました。
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