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恋愛中毒
【角川文庫】
山本文緒
本体 571円
2002/6
ISBN-4041970105
石崎 由里子
評価:A
中毒という言葉の重みが、そのまま閉じ込められた作品でした。
人を好きになるのは現象で、愛することは行為。現象のうちは、空想や妄想の中でどんな出来事があろうとも相手の現実世界には何も起きないけれど、行為に至るとき、そこには他者との感情の交じわりがある。自分と他者の時間が混じり合い、互いの生活に変化を与える。
主人公の水無月美雨は、夫を想い、夫を見つめて、夫を愛しすぎた。そして夫を失った。夫の存在に惑わされ、心が揺れて、でも夫を追い求めている。愛するという行為によってのみ、自分の存在が確認できる女性なのだろう。ここまで自分という存在を無にしてしまえることが、うらやましい。自分には到底できない行為だから。
大場 義行
評価:A
山本文緒が用意した狂気はさりげない。それは狂気とは言い難く、まさしく恋としか言いようがない。これが上手い。狂気と恋の紙一重さを見事に描いているのではなかろうか。ひじょうに強引でムカツク男に対し、何事もないようにお付き合いする主人公。一人称で描かれているのにもかかわらず、好きだのどうだの感情が案外少ないという所がとにかくミソ。何がどうしていいのか、それは恋している人だけのものなのだし、と、ほんとにうまい、うますぎます。しかも物語の始まりはある男、それから気が付けば恋愛中毒の女性の一人称にシフトする。これがまた絶妙。なんだか見事なまでの完成品を眺めされられた感じがしてならない。と恋愛小説を読まない自分も大満足の本だった。
北山 玲子
評価:A
W杯も終わったというのに午後8時になるとついついテレビの電源をONにしてしまう。しまった!もうサッカーはやっていないんだとわかっているのに、だ。これはもう立派な中毒だ。わかっていて、ついついやってしまう。これほど怖いものはない。この物語の主人公・美雨も中毒に悩まされている。人を愛しすぎるという中毒に罹り徐々に壊れていく。孤独を恐れる余り相手に依存し過ぎてしまう。美雨が愛してしまう創路は一見彼女とは正反対の自分しか愛せない男のように見えるが実は、根っこの部分はよく似ている。結局は孤独が嫌いで常に誰かと係わっていたいタイプだ。泥沼に一度踏み込んだが最後、二度とそこから抜け出すことのできない恐ろしさを静かに物語る。ものすごく自然に物語りの何もかもがすっとこちらに入り込んでくるのは、著者のうまさ故。
操上 恭子
評価:C-
正気と狂気の狭間はどこにあるのか。途中までは、確かに粘着質だが、根が暗く情に厚い女というだけだった。心情的には理解できないが、物語としては理解できる。それが、突然ある一線を超えて、狂気におちいっていく。そういうシーンが、回想を含めて3回も出てくる。一線を超えたのはわかる。何故そうなってしまったのかも、わからないではない。だが、どうしてそういう行動に出たのか。目的は何だったのかがわからない。何も説明されていないのだ。後味の悪さがのこる、怖い作品である。
佐久間 素子
評価:B
甘いという概念から、遙か遠く隔たった場所にこの恋愛小説は位置している。ヒロインは、何となく皆から恐れられている事務のおばさんという姿で登場して、「これから先の人生、他人を愛しすぎないように」という祈りを捧げる。何だか、やばそうな人なのである。ところが、話が転がりだし、何人もの愛人をかかえ、あっけらかんとした魅力をふりまくスケベ親父と出会うあたりから、彼女の印象は変わってくる。意外と計算高かったり、臆病だったり大胆だったり、実はユーモアもあったりして、共感してしまうのだ。後半、ゆがみが目立ち始めて、ああやっぱり危ないと気づいても、もう遅い。感情移入は止められず、ヒロインの狂気をともに味わうはめになった。
山田 岳
評価:B
読みはじめと、読み終わったあととの印象がまるで違うのは何故だろう。お弁当屋さんの中年女性店員が、今をときめくタレント作家にナンパされて、愛人兼スタッフとなる。突拍子もない話が淡々と進んでいくのは好きだ。作家は自分を必要とする女性をそばに置くのが好きで、女性たちは作家を必要としなくなると去っていく。でも、ラストに向けてのヒロインの<壊れ>方があまりにも唐突。急に、実は<地雷女>でした、と言われてもなあ。元亭主への無言電話てのが伏線だったのか?エンディングはよくわからん。でも読ませる作品。
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