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わたしのからだ
【祥伝社文庫】
桐生典子
本体 543円
2002/8
ISBN-439633060X
石崎 由里子
評価:B
人のからだの中のパーツをテーマした短編集。ひとえにからだと言っても、骨や筋肉、脂肪。臓器、髪の毛、脳、子宮。みな、それぞれが意志を持っていて、心が感じるままに反応するときもあるし、心以上にパーツが表現をすることもある。そんな心とからだのせめぎあう感じが根底に流れる作品群は今までにない独特の雰囲気で、ゼリーのようなゆるい液体が張ってある水槽の中の出来事みたいに感じられる。
内山 沙貴
評価:B
からだの機能を黙って見つめる視点と、何もしなければ動き続ける己の中の臓器を感じる瞬間が、人間の神秘さと浮遊感を叩き出す。“細胞たちはいつも『みんな一緒に生きていこう』って信号を出し合っているんだって。”私の心臓は鼓動し続け、肝臓は血液を調整し、腸は排泄物をまとめ上げ・・・そう、私が知らない間にも、ずっと動き続ける私がいる。私には調節できないけれど、私の中の意思で動く臓器たち。不思議で不気味で時々気持ち悪くなる、手堅い快感の短編集であった。
大場 義行
評価:B
結構ブラックユーモア風。骨とうんちを喰らい、匂いで眺め、髪に操られ、そしてついには肉体さえも捨て去る。確かに、自分の肉体を単なる肉の塊でしかないと割り切らないと書けないかもしれないが、不思議と人間だものというオチがつくのがこの短編集。この、案外と優しいという点が良かった。特に最後の短編は、ちょっとした水槽でなんと胎児を飼ってしまうという未来のお話。これはもう憤るくらいの設定なのだが、まあ、ラストを読んでみて下さいな。とにもかくにも、この本の作者、桐生典子の持つ視点が面白いのだろうな。彼女の視点はブラックな視点というよりも、観察者の眼差しという感じ。この奇妙な視点が妙に心地良い。なんだろう動物実験の動物を観るような、そんな冷酷なんだけれども妙に優しい、そんな所がいいんだなあ。ちょっとこの作家は売れっ子になりそうな感じ。
北山 玲子
評価:B
不気味で美しいラストが印象的な『カルシウム クッキー』、手首から流れる血を見ることで現実を受け入れようとする女性の姿が痛々しい『赤色リアリティ』など、収められている短編はどれも感情に埋もれることなく冷静に、あくまでも客観的に<からだ>と<こころ>のややこしくも不思議なつながりを浮き彫りにする。骨、血液、心臓、目、毛髪など…をテーマに綴られる物語は今までに触れたことのない硬質でひんやりとした感触を持つ。密接に結びついているはずのこころとからだ。しかし、自分では計り知れないことが体内で起きているかもしれないとふと考えた時、血液も心臓の鼓動も自分のものなのに別の生き物のように思えて少し不気味だ。そのなんともいえない感覚を言葉にして紡いでいる。個人的には『排泄狂騒曲』のうんこ臭い洋館に住む家族の、排泄にまつわる話が妙に気に入った。
操上 恭子
評価:C-
「からだ」をテーマにした短編集なのだが、ひとつひとつの物語の印象がバラバラで統一感がない。短編のひとつひとつは、読んでいる時はそれなりに面白かったのだけれども、一冊読み終わってみるとあまり印象に残っていない。どこかで読んだような話もあるし、統一テーマの作品集でありながら、そのテーマとのかかわり方が作品によりバラバラだからかも知れない。一番気に入ったのは最終話の「アクアリウムベイビー」だが、それもまた随分中途半端なつくりだと思う。もう少しページを費やして、この世界のことをじっくり書き込むことができれば、なかなか面白い物語になったと思うのだが。
佐久間 素子
評価:C
月々の出血の痛みに耐えかね、目をとじると、子宮の壁がはがれおちていくのがわかる。こつこつした肩の骨は何よりも確実で、柔らかい二の腕は何よりも曖昧だ。精巧なオートクチュールの臓器は、そのくせ、気まぐれなこころに動揺して、故障すらひきおこす。私は私のからだについて誰よりもくわしいが、それでも何もわかっちゃいない。著者にしてもそうなのだろう。何もわかっちゃいないのだ。だから、この短編集は不確かな不思議に満ちている。後半にいたっては、妄想が過ぎてほとんどSF。地味でもありきたりでも、貴重なのはやはり前半のリアルだ。静まりかえった世界に、鼓動だけが響くかのような『宇宙に棲む音』が愛しい。
山田 岳
評価:C
フローリングに白い壁のマンションで女性雑誌をぺらぺらとめくってみたら載っていた小説、そんな印象を受ける。骨、排泄、心臓の鼓動等々、<からだ>をお題にした短編集だが、あわーい文体と物語の中に、かたい人体の解説がはさみこまれていて、違和感を感じる。しっくりかみ合っていない気がするのだ。はかなげなヌード・イラストの挿絵はどんぴしゃハマってますが。
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