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首切り
【ハヤカワ・ミステリ文庫】
ミシェル・クレスピ
本体 880円
2002/7
ISBN-4151734511
石崎 由里子
評価:B
フランス郊外。リストラされた者たちが集い、敗者復活の戦いが繰り広げられる。
全員が敵。互いが互いを信用せず、ちらちらと上目遣い、横目で様子を伺いながら、一瞬たりとも隙を見せずに、目の先にある「職」というにんじんを追いかけるレースが始まる。
まず、登場人物たちが闘志を押し隠している前半部にぐっと緊張感が感じられる。そして後半部。作者の握るハンドルが大きく揺れ動き、スピードは加速。そこで恐怖感が生まれ、冷汗がたらりと流れ落ち、酔いを感じてしまった。
このご時世、いつどうなるかわからない。けれど大声をあげても喚いてもたいてい解決はしない。自分でできることを、コツコツと一つづつクリアしていくのがもっとも効率的なのだ。
大場 義行
評価:B
どうしてもラストが読めてしまうという点が気になって仕方がない。これは帯のせいではないのか! 何も知らない状況で読めば、まあ、それなりには面白いのだろうが、帯がネタをバラしているのではどうしようもない。リストラされた人々が集まって、有名な人材派遣会社の強烈な試験を受けるという物語。この話のスゴイ所は、よくあるスピードや、ありえないような登場人物のキャラクターに依存しないで、狂気を見せてくれる所。きちんとした設定なのにも関わらず、狂気と正気の境目が無いというのがスゴイ。主人公が狂っていく話なのか、元々のこの世界が狂っているのか、全然判らない。これ、ラストが予想通りだった事を抜かせば、スゴイ本だと思う。
北山 玲子
評価:A
夫婦仲はうまくいっているし2人の娘も順調に成長している。傷ひとつないクリーンな人生。リストラはされたものの生活そのものは概ね幸せ。だからこそ必ず再就職をしてこの幸せを続行させたい。ジェロームのそんな当たり前の希望が少しずつ軌道を外していく。再就職へのチャンスを手に入れるために孤島にむかった彼はそこで同じような境遇の人々と共に試験を受けることになるのだが、事態は思いも寄らぬ結末を迎えることに…。話が進むに連れ状況はどんどんばかばかしく大袈裟になっていく。何が何でも仕事を手に入れたいという焦燥感とライバルに対する疑心暗鬼な気持ちは読み手にいやというほどひしひしと伝わり胃には悪いかもしれない。少しだけずれたジェロームの人生はやがてものすごいスピードであらぬ方向へ飛んでいくことになる。説教も感動もなくベースはあくまでもブラックだけれど、犯人捜しありサバイバルありと様々な味付けの施されている盛りだくさんな内容だ。
操上 恭子
評価:B
優秀だがごく普通の人だった主人公がだんだん少しづつ壊れていくというのは、ノワールにありがちな話だが、この作品の場合、壊れていくのは主人公だけではない。すべての登場人物が、それぞれにとても際立っていて、全体として過不足のない配置になっている。舞台を孤島でのビジネス研修としたところもいい。いったい誰を信用していいのか、最後までハラハラドキドキで目が離せない。ただ、どうしても許せないことが2つある。ひとつはタイトル。原題のフランス語の意味は私にはわからないが、英語に訳された時のタイトルは"HeadHunters"だという。それだったら、日本語でももう少しヘッド・ハンティングをイメージできるタイトルにした方がよかったのではないか。表紙のイラストもあんまりだと思う。それと、もうひとつ。あとがきにあらすじが全部書かれている。いくらミステリではないとはいえ、あとがきを見て本を選ぶ人も少なくないのだから、もう少し配慮があってもよかったと思う。これから読む人は、絶対にあとがきを先に読まないように。
佐久間 素子
評価:C
突然ふりかかるリストラ。管理職向け人材バンクの登録試験にのぞむべく16人の男女が小島に集う。もう若くないが、能力に自信はある。むろんプライドもあるから、皆せっぱつまっている。閉じた空間で、ストレスの多い状況で、信じる者もなく、ゆがみだす。ひずんでいく。あとはまっさかさま。非常にブラックなのである。しかも、意地が悪い。何がこわいって、正気と狂気の境がどこだかわからないところなのだが、採用されるべく、あらゆる言動に計算をはたらかせる姿ですら、部外者からみれば狂ってるといえなくもないのだ。その姿を滑稽と呼ぶこともできるが、こんな時代、彼らを誰が笑えよう。あー、何だかやりきれない。
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