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凶気の桜
【新潮文庫】
ヒキタクニオ
本体 552円
2002/9
ISBN-4101358311
石崎 由里子
評価:B
渋谷、ナショナリスト、筋者の世界。
自分にとって、とんと興味のない世界にもかかわらず、きちんと凶気の世界に誘導されていった。共感もできないし、価値観も違うけれど、若くて荒っぽくて、未成熟な登場人物の魅力が、興味のない者をも引き付ける磁力となったのだろう。
渋谷の街は、とくに週末の夜は人があふれていて、土地柄と集まってくる人のパワーが互いに煽り煽られて、独特の雰囲気を醸し出している。パワーに圧されたものはすごすご退散するしかないような、そんな排他的な感じすらする。その中で生きる人々を描いたこの物語、映画化されるのがわかるような、派手さとスピード感のあるストーリーだった。
内山 沙貴
評価:B
ネオ・トージョーの少年たちは、社会に怒り、力を振るった。彼らの標的は、ムダなモノの消費と生産を増殖するぼうふらのように繰り返し、都合の良い幻想にたかるハエのような人の群れだった。理想から現実に立たされたとき、正義は金に、駆け引きに汚され、裂かれる。直進するだけであった時の流れが一点に向かって収束する。見えない所でストーリィは刻まれ、怒りは高まり、複雑になる。時は熟れた柿の実のように赤く熟し、すべてがパンと弾けて吹っ飛んだ。舞い落ちる桜の花びらが白石の上に余興を残して美しい。どちらを向いても360度非現実的な感覚の中に、確かに頼れるものを知る。カラフルさとモノクロームの人々と風景画が同居する、異色でハードな小説であった。
大場 義行
評価:C
ストーリー自体は渋谷で暴れる三人の少年とヤクザの話で、最後も普通のノワールっぽいラスト。ところが、三人組のちょっとした話や、ヤクザのオヤジの過去、そして唐突に何ページにも渡って語り出すおばあちゃんの話が軍国時代に関係していたりと、日本はこれでいいのか、こんな感じで日本は出来てきたのだ、というような要素があちこちに混じっている。これが正直わからなかった。まさか今の日本の成り立ち自体が悪くてこんな少年たちが暴れているのだ、なんて事をいいたかったとはどうしても思えないし、うーん、なんだったんだろう。そんな余分な事を読まなかった事にすれば、殺し屋の設定や、ヤクザの抗争など、ストーリー本体は面白かったと思うのだが。うーん、なんでそんな要素が混じっていたのだろうか?
北山 玲子
評価:D
青年の主張を延々と聞いたような気分。どっと疲労感が溜まってしまった。渋谷に誕生したナショナリストの結社というのにも、その名前がネオ・トージョーというのにも脱力。純粋に信念を持って行動しようとする3人の若者が、結局は大人の陰謀に巻き込まれてしまうというオーソドックスな少年たちの物語。帯で随分煽っているけどそれほどヒップなバイオレンスでもないと思うけど。著者の力の入れようが伝わってくるのはいいけど、もうちょっと削ぎ落とした方が良かったんじゃないのかな。詰め込みすぎの感がある。さまざまなエピソードが収束されていくのではなく、最後までバラバラな感じを受けるのは何故だろう。同じ若者なら私は『池袋ウエストゲートパーク』のマコちゃんたちの方が断然、好きだ。
蛇足だけど、今は政治結社のトップでさえも通販の布団圧縮袋を知っているんだなぁ…。
佐久間 素子
評価:C
白い戦闘服に身を包み、ネオ・トージョーと自称する「ナショナリスト」3人。アメリカかぶれの目障りな奴らを狩る毎日。その暴れっぷりが右翼系暴力団の目にとまり、彼らは次第にバカにしていたはずの組織にからめとられていく。思想と理念があるとうそぶく3人は結局のところ道化でしかない。それが単なる言い訳だということを押さえているからこその青春小説ではあるけれど、暴力も怒りもありのままに醜くて、傷口に塩をぬりこまれるような感じ。若くて愚かだってことは、何と取り返しのつかないことか、そんな感想が、もっとも穏当なところなのだろうけど、言っててむなしさに襲われる。映画になるそうだけれど、あんまり美しく映像化されちゃうと嫌だなあ。
山田 岳
評価:B
著者近影の写真は白いひげのおじさんという印象。なのに生年を見ると評者よりもちと若い(^-^;)おじさんの描いた若者の群像というのは、あまり好きではないのだが、本書はきびきびとした文体によってかんたんに乗せられてしまう。テンポのよさもゲーム・メーカーのキャリアのなせる技か。異業種から参入してきた人にこうもあっさりと書かれてしまうと、小説一筋でデビューをめざしている人間にはつらいよなあ。小説って本当に何?
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