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マゼンタ100
【新潮社】
日向蓬
本体 950円
2002/9
ISBN-4104559016
大場 利子
評価:C
女による女のためのR−18文学賞。「女性が読んでもナチュラルに感じられる、エロティックな小説を読んでみたい、書いてみたい」と、作品募集のお知らせ。ナチュラルって、なんだ。そんなの、読みたいか。いや、読みたいか、やっぱり。
短篇5篇を通して語られる「あたし」。「あたし」なんて言う女はいやだ。でも、惹かれた。賢いことも言わないし、特別アホなフリもしない。そこに確かにいる、「あたし」が。「あたし」じゃなきゃ、いけなかった。
男とのどんな関係が幸せなのか。「あたし」は、こう言う。大切なのは、どれだけ自分にとっての「宗教」たり得るかだ、と。心底納得。
この本のつまずき→蠱惑的が読めず分からず。
新冨 麻衣子
評価:B
「バブルだった。」「『一点物』にあたしは弱い。」「夏は、あたしのからだの一部だった。」
本書に収められている短編の中から、いくつか最初の一文を引用してみた。なかなか書き出しの上手い人だと思う。
本書は「自分のキモチを投資する価値があるかどうか、アタマでちゃんと考えてる」女の子の恋愛遍歴物語。どこか男をクールに見ている感じが内田春菊に似ている。「あたしが」「あたしが」と連呼するのがちょっとうるさい感じがするが、会話のテンポが良くさらりと読める。一番好きなのは、ある男の子と「秘密の場所」で過ごした子供時代を描いた「海ほおずき」。真夏の海と欲情がからみあって、ふしぎな湿度を感じさせる作品だ。しかし、終始一貫して主人公の女の子の名前が出てこないのはなぜだろうか(わたしの見落としか?)。装丁が作品自体より数ランク下なのがかなしい。
鈴木 恵美子
評価:C
若い女の書いたR18と言うとどんなに新しいかと思ったら、結構コンサバ系。島崎藤村の「恋が我が身の社なら/君は社の神なりき/君のつくえの上ならで/何に命を捧げまし」そのまま、愛人は「神様」、性愛は「宗教」モードに入っちゃってるとこなんか、バブルのあだ花と言うより明治ロマンチシズムの臭いさえしてくる。バブル期にふた周りも年上のオヤジの愛人になって「美食」に慣れ、婀娜な「床上手」の「好き」女に磨き上げられた行く末は…。「標準仕様の女の幸せアイテム」をすっぱり拒絶してるところがいっそ潔い。とけなげに見せてるけど、待てよ、女にとって結局損な「標準仕様の幸せ」より、「自分の好き勝手」選んでる今時の要領のいい女ってことじゃないの?最後の「変わり結び」なんて、谷崎潤一郎の「卍」ばりの大阪弁こてこての女言葉告白文体、大正時代の耽美派顔負け、結構読ませますわぁ。高いお店に神様=愛人と入ると、玄人筋の男衆には「同情」で哀れまれ、女将さんたちからは敵意むき出しにされるのを感じ取る、クールで乾いた上部構造と、熱く濡れた下部構造の葛藤。「すっきりせえへん」とこのたとえ方、上手いわぁ。でもやっぱどことなく気色悪いなあ。
松本 かおり
評価:D
ことさらにエロエロと強調しないほうが、多くのファンがついたかもしれない恋愛小説。大阪弁の文章も、好き嫌いが別れるところだろう。私は嫌いだ。
登場人物の「行為」はバリエーションに乏しく新味はない。実際のHでは、「イクイクイク〜!」ばかりじゃないどころか、「コイツ、早くイケよっ」なんてムカつくこともあるものだ。なのに、ハイテンションで感じまくる「あたし」嬢は、既成のエロモノ女性像と大同小異。
しかし、たった1度であるが「イッた」ふりをする場面はスルドイ。フリする場面を殿方があまり書かないのは、フリとマジが区別できないからなのか?現実にはもっともっと、女はフリしてるんだけどねぇ。
どうやら、「女による女のためのエロ」では、行為とその周辺も重要とみた。コトだけを目的にいきなりまぐわってイッたらサヨナラ、なんてのは男も小説も嫌われるわけだ。後学のために男性にも読んでもらった方がいいと思うが「男子禁制!」らしい。男性諸君、残念ですな。
山内 克也
評価:B
時代の臭いを強烈に放つ小説。 表題作は、舞台設定の「バブル」そのものと添い寝したようなせつないセックスを描く。続編の「モノグラム」では、「一郎くんちには、最新式の『内蔵脂肪チェック機能付体脂肪計』があって…」と、バブルが弾けつつもその余韻に浸る男の性癖というべき生活を赤裸々に述べ、それぞれの男と共有する空間の雰囲気をしっかり伝える。 全体的に端正な文章で書き通し、男から見れば「立たせない」ストーリーだが、そのことが別側面の「バブル」の狂気を感じさせた。
山崎 雅人
評価:C
R18、男子禁制、女によるの女のための小説。何が出てくるのか興味をそそる企画である。女性のためのエロティック小説とのふれ込みなので、レディスコミック的な作品を想像していたが、ちょっと違うようだ。
年上の愛人、デブでハゲとの恋愛、日常に近い話題と、やわらかめの描写は確かに官能小説と呼ばれるものより女性的ではある。しかし、ひとつのジャンルとして成立するほどの強い主張は感じられなかった。
90年代はじめの、うわずった雰囲気が伝わってくる、ちょっとだけエッチな等身大の恋愛物語。特異なドラマがない分、表現にもう少し工夫がないときびしいか。
女性ならではと思わせる部分は少ないように感じた。男と女は折り合わない動物だけに、女性が読むと感じかたが違うのだろうか。
エロの冠があるだけに、下品さを求めてしまう。だから男はわかってないのよ、ということで女による女のための物語なのでしょう。
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