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天球の調べ
【新潮社】
エリザベス・レッドファーン
定価 2,625円(税込)
2002/10
ISBN-4105424017
大場 利子
評価:B
読み進めるのに、時間がかかるに違いないと思った。外国人名でたくさんの人が出てくるだろうし、18世紀末と言われてもその頃の歴史を知らないし、しかも舞台はロンドン、苦手だ。それなのに、てこずることなく、読み進めた。嬉しい。
パリより亡命してきたモンペリエ姉弟と、内務省勤めのジョナサン。モンペリエ姉弟は星を、ジョナサンは娘を殺した犯人を、探す。何にも優先させて。
18世紀末を知らなくても、目に浮かぶような描写が続く。どの登場人物も丁寧に描かれ、真の悪い人間に描かれる人物はいない。それぞれに魅力的であり、誰が誰だか分からなくなるなんて事はなかった。人物造形が素晴らしい。
この本のつまずき 惹句の「衒学サスペンス」。ゲンガクサスペンス。初めて見た字。
新冨 麻衣子
評価:B
時は18世紀末のロンドン。自分の娘も同一犯によって殺されたと思われる、巷で起きている連続娼婦殺人事件を、内務省の役人・ジョナサンが追い始める。一方では緊張高まる英仏間で暗躍するスパイ問題が、この事件に絡んでくる。二つの事件のカギとなるのは、フランスから亡命してきたあまりにも美しい姉弟を中心とした天文学の集い。事件を追えば追うほどジョナサンは周りから孤立していき、息子や義弟にまで魔の手が忍び寄る。プロットの組み立てはミステリとして合格点だが、言い換えれば新鮮味がない。いかんせんラストがインパクトに欠けるし曖昧だ。ついでにいつから兄と弟の仲がそんなに良くなったの!?という唐突さも気になる。ただ時代の描写はとても上手くて、18世紀末のロンドンの雰囲気(知らないけど)がよく出ているのがよかった。
鈴木 恵美子
評価:A
ロンドンから遙かに広がる森の中、ひっそりとたたずむ館、そこに住み、集う人たちのいかにも妖しく、いわくありげな様子がゴシックロマン風でゾワゾワ引き込まれてしまう。片やロンドンの下町の喧噪の死角、いかにも猥雑な小路の隅で縊り殺される 赤毛の娼婦達の世界は、ディケンズの小説さながら。フランス革命後の王政復古派、共和国派のスパイが入り乱れ暗躍するロンドンで、イギリス国家の敵を告発すべき内務省勤務の役人、ジョナサンは、自分の娘を殺したのは赤毛の娼婦連続殺人犯と同一と見なし、深追いしていくうちに…。そこは読んでのお楽しみ。「とりつかれていやがる。誰も彼もとりつかれていやがる」とつぶやくジョナサン本人はもとより、登場人物のほとんどが「すべてを失うほどにとりつかれた人たち」の物語である。この狂気と紙一重の危うさが人を駆り立てるゾクゾク感がたまらない。
松本 かおり
評価:D
舞台は200年前の英国はロンドン。娘を絞殺された内務省官吏のジョナサンは、娘のための犯人探しを始めるが、深入りするにつれて、はからずも国家間のスパイ活動に巻き込まれる。すべてのカギは天文学にあり、という話。星の等級から暗号を解き明かす過程は面白い。
しかし、大昔の英国の話ゆえか、いかんせんスピード感のない展開。重厚、荘厳といえば聞こえはいいが、どうにもつらすぎる。途中でばんばん読み飛ばしたくなる誘惑を押しとどめるのに苦労した。しかも、中盤あたりで絞殺犯の見当がついてしまう!まだ先は長いのに、その段階で興味半減、残念至極。
犯人探しが物足りないとなれば、状況描写や時代背景など、細部でその世界を楽しむ手もある。ところが、あいにく私は「フランス革命」と聞いただけで「ハテ?」と悩む西洋史音痴。判別できる星といえば北斗七星だけ。読後感の良し悪しは、ときに相性の良し悪しでもある。西洋史ファンや天文好きなら、もっとのめりこんで楽しめるだろう。
山崎 雅人
評価:B
舞台は18世紀末、フランス革命後のロンドン。赤毛の娼婦をねらった殺人が続けざまに起こる。娘を殺した犯人と同一人物であるとにらんだジョナサンは、事件を追う。
娼婦殺人を軸に、スパイ、密書、暗号、未知の惑星と、凝った仕掛けが複雑に絡みあいダイナミックに展開していく。
事件だけでなく、登場人物たちの愛のかたちも複雑で妖艶。一筋縄ではいかない人間模様が、あちらこちらで繰り広げられる。
時代の息づかいが聞こえてくる、読みごたえ十分の豪華な物語だ。
少々の不満は、もたもたした感じがするところ。おもしろいのだが、ひきこまれて眠れなくなる感じではなかった。頭が悪くて理解できなかっただけかもしれないが。
行き過ぎると読者を選んでしまうような話を、一歩手前でふみ止まり、鮮やかな歴史ミステリーとして描きだしている。欲張りな人におすすめ。腰をすえてじっくりと読みたい。
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