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お父さんたちの好色広告
【ちくま文庫】
唐沢俊一
定価 735円(税込)
2002/12
ISBN-4480037799
池田 智恵
評価:B
好色広告というのは、アレです。新聞や雑誌の隅に、消しゴムくらいの大きさで乗っているエロビデオや写真の広告。この本はそんなすみっこの欲望をかき集めた情報書です。
この種の本のクオリティを決めるのは、情報の量、中身、見せ方の3つであると思っています。その点からすると、唐沢俊一の本にしてはつつましやかな内容とではないでしょうか。もっとも、モノによってはつまようじ大の大きさの文字からつっこみどころを探し出すプロ根性には敬服しましたが! 正直私にはそんなにピンとこなかったのですが、ちっこい広告からせっせとエロスを感じとろうとしていたお父さんたちには懐かしくて愛おしいのかもしれません。なんだかんだ言って唐沢ブランドですから、一定の水準は満たしていますし。
延命 ゆり子
評価:B
男の人って良いなあと思う。自分の性欲を笑いに変えることができるもの。女だとなかなかそうはいかないですよね。誰も気にとめていなかった『エロ広告』というジャンルを切り開いたのが、面白い。私が気になるエロジャンルは、お父さんの夕刊紙に掲載されている風俗店体験ルポの文体である。「チン」と「マン」を、これでもかとちりばめることによって醸し出すあのお下劣感。どうしたってアハハと笑わされてしまう。性(セックス)とは素晴らしいものだけど、同時に可笑しみや哀しみをも内包している。なにやら人生のそのものようです(キレイにまとまりました)。
児玉 憲宗
評価:B
お父さんたちを励まし、なぐさめて、奮い立たせてきた好色広告が次々に登場する。まるで紅白歌合戦のようにである。ここでいう“お父さん”はサザエさんちでいうなら、マスオさんではなく、波平さん。家庭において威厳を保っていなければならない。風呂は一番最初である。「近頃の若者はまったく」が口癖で、よそのいたずら坊主にも雷を落とす。まさに戦後の日本を支えて来た、高度成長期を駆けぬけてきたニッポンの“お父さん”である。雑誌の隅っこに見つけた小さな広告の「お好きな写真、未成年は固く断」の言葉と、見ようによってはいやらしいイラスト。「こんなインチキ記事に騙されるヤツがいるんだよな」と心のなかで呟きながら実は魔が差して払い込んだりする。あるいは、これっぽっちの広告で、充分堪能したりする。何度もいうが、今日の日本があるのはそういう“お父さん”のおかげである。
「門外不出極秘書、夜の玉手箱」、騙されて本望なのである。
鈴木 崇子
評価:B
さすが「と学会」会員! 昭和20年代〜50年代にかけて成人向け雑誌に掲載された“エロ広告”を集めた奇書。お馴染みの「透視メガネ」やポルノ写真、有名な「2号」だけではなく「南極Z号」なんてのもあったのか!と懐かしさと同時に新たな発見もある。昭和40年代生まれの私の記憶にある“エロ広告”は父親が時折買ってくるスポーツ新聞のものだ。確かストリップ劇場の広告が多くて、(当時は)意味不明の「白黒ショー」とか「花電車」などの怪しげな文句が舞い踊り、大人の世界は奥が深そうだと思ったものだった。本書にも「番外編」としてストリップのメッカ(?)、関西のストリップ広告も紹介されている。30代の今にして意味不明で謎の文句が多いということは、やはり大人の世界は底知れぬ奥深さがあるのだと改めて思い知る。
こうしてみると現在の“エロ世界”の状況は行くところまで行ってしまった感がある。卑猥で隠微な「秘め事」というウェット感は砂漠化した現代には存在し得ないのだろうか。
中原 紀生
評価:B
「お客さン、お客さン、写真あるよ、いい写真。バッチリだよ……」。そんなふうに、怪しいオヤジからヒソヒソ声をかけられた覚えが、私にも実はある。もう遠い日のセピア調の思い出でしかないけれど、「クシャミをしても××××がほとばしる年頃」だった私にとって、それは、まだ見ぬ性のテラ・インコグニタ(未踏の領域)への誘いの言葉だった。歳月を経て、そんな世界などどこにも潜んでいないことを知ってしまった私は、それでも、毎日曜の朝日新聞の読書欄にきまって掲載されている、熟女や人妻の写真集の広告に、なかには、「強精食強壮剤研究家」なる人物が書いた本の広告などもあって、あの時代の余韻、いや疼きのようなものを懐かしく思い出している。B級本愛好家にして研究家の唐沢さんが編んだ、この「酔狂にして学術的極まる本」は、失われた十年ならぬ、エロと情欲の五十年史を鮮やかに甦らせている。このような書物は、ただただ保存し、後世へと引き継いでいくべきである。
渡邊 智志
評価:B
文字広告を読むという行為にかけるなら「生唾をゴクゴクと飲み込みつつ唇で黙読する」というイメージです。一般に低く見られがちなエロを文字(テキスト)で表現するのは、実際にはすごく大変。ただ卑猥な言葉を列記したらそれだけでエロになるってもんじゃないですよね? 「女器」「SX」発明の瞬間など、血のにじむ思いで一文字削る広告作成者の苦痛すら感じさせます。B級・サブカルと呼ばれるジャンル全般に博学才気な著者の文章は大好きで、勉強させてもらっています。ところが「推敲と修辞を突き詰めてストイックなのに遊び心のある書き手」という印象だったのに、本書は初心者向けに平易に書こうと媚びていて逆に読みにくい。「お父さン」などの表記は不快ですらあります。VOW風突っ込みもイマイチで、本当は知っている裏話もあえて小出しに留めた感があります。素材観察に愛が感じられるだけに、ネタの煮詰めに出し惜しみが感じられて残念でした。
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